第45話 真実の鏡?これが?
「さあ、参りましょうか!」
授業が終わると、3人は鞄を持って、問題の鏡へと向かった。
真実の鏡と呼ばれる鏡があるのは、階段の踊り場だ。
さて、真実の鏡とはどういったものなのか。
クローディアはシュタイニーがその問題の鏡の前にいて声をかけた際に、ちらりとその鏡を見たが普通の鏡だった。今度は目を開いてじっくりと視てみよう。
そう考えているうちに問題の鏡の前に3人は辿り着いた。
「これが真実の鏡と呼ばれる鏡ですのね」
大きな鏡だ。生徒3人が並んで余裕で映る。手入れがちゃんとされており、汚れ一つない。
「まずはわたくしから」
サーラは興味津々で、鏡に近づくと、時間をかけてじっくりと見る。
「ダメですわ」
しばらくして何も変わったところが見つからなかったのか、首を振りながら、引き下がる。
「次は私だ」
カレンが行く。
真剣な顔をして鏡に近づく。
鏡に触れてみたり、軽く叩いたりして、色々試みたが、サーラと同じ、首を振りながら引き下がった。
最後にクローディアが行く。
「開眼」
小さく呟いて、目を解放する。
「くっ」
するとのしかかるは、どんよりした空気。
大分慣れたとはいえ、視認すると、余計邪気を感じる。
怪我した部位を確認すると余計痛みを感じるのと同じ感じかもしれない。
どんより空気を手で軽く振り払うと、鏡の前に出た。
まずは鏡自体をじっくりと視る。何もなし。
次に鏡に映っている自分以外のものに目を向ける。変わったところなし。
最後に鏡に映った自分を視た。鏡の中の自分は何も変わった動きもしない。自分がした動きがそのまま映っている。クローディアに語りかける声もなし。
普通の鏡である。
心の中でこちらから語り掛けても、ちらっとも、うんともすんとも言わない。本当にこれが真実の鏡と呼ばれているものなのか。
自分の隠している部分、見たくないと思っている部分を見せるという鏡なのか。
全くそれらしく視えない。
「どうですの?」
後ろにいたサーラが尋ねる。
「だめですわ。普通の鏡にしか視えません」
「そうか」
カレンががっかりしている。
自分たちがだめでも、違う目を持つクローディアなら、何か見つけられるかもと思ってくれたのかもしれない。
申し訳ない。
亡霊はどうかわからないが、妖精や精霊が本気で人間から隠れようとしたら、お手上げである。クローディアごときでは視つけられないだろう。
この鏡が違う働きをするには、何か条件があるのか。それとも好む人間の性格があるのか。
この真実の鏡で嫌な思いをした生徒に会って話を聞きたいが、人に言えない心の奥底を見破る鏡である。被害者が名乗り出るなどないだろう。
それに仮に探し出せたとして、人の傷をほじくるなどしたくない。
困った。
「一度部室へ行きましょうか?」
ここでぐずぐずしていてもしょうがない。
一旦部室へと引き上げて作戦を練る事にする。
3人は鞄を持つと、部室へと向かった。
あーあ。空振りかあ。残念。
女の子3人組が好きですvv




