第二十七話 情報。そして察知。
そんなことを思っていたら、プラードさ……プーちゃんは「ふふふ」と不気味な笑みを浮かべて話し始めた。
「テラちゃんね、『僕にはまだ知らない大地が存在するみたいだ……』なんてことを言って外に出たっきり連絡が取れないのよ〜。もうテラちゃんが帰ってこなくなって五年になるのよ? 」
「ご、五年!? そんなに帰ってないんですか!」
神様が行方不明なんてことあっていいのか?それも五年……思わず大きな声が出てしまった。
「そうなの。だけど私だって帰ってくるのだけ待ってグズグズしてる訳にはいかないから、ここで私の得意なたこ焼き屋をしながら、情報を集めてるのよ」
そういうことだったのか。
「それで、少しは手掛かりをみつけることで来たんですか?」
俺がプーちゃんにそう聞くと、「それが全くないの……」と見た目に合わない悲しげな表情を見せた。
「テラの居場所?私わかるよ?」
ニタニタしながら焼かれているたこ焼きを見ているイズの衝撃過ぎる発言に三人とも言葉を無くす。
「え……イズ。お前テラ様の居場所知ってるのか?」
「頭使えばユウムにだってできるよ!ほら!空間魔法!」
なるほど。確かに神ほど強大な魔力だったら空間魔法を展開して察知することも簡単だな。まさかイズに教えてもらうことになるとは……危うし。
俺はその場で静かに目を閉じ空間魔法を展開。辺りの建物は全て透過し、生物の持つ魔力を次々と察知していく。
「おかしい。アカデメイア全域に空間魔法を展開したのに、テラ様らしい魔力を持った人がいない……」
「なにも生命があるのはアカデメイアだけじゃないよ」
そうか!ここは空中都市。もしかしたら……
アカデメイアに展開していた空間魔法をすべてアカデメイアの真下に再展開する。空中都市ということはここは少なからず空に位置している。空があるなら陸があるはずだ……!
「ーーいたっ!」





