第二十四話 美咲、そして鑑定
「見いひん間に大きくなる思っとったけど何も変わらず可愛いまんまやなぁ」
「どうでもいいです」
随分二人は仲良いんだなー。先生か何かだったのかな……?
「初めてまして美咲さん。僕はユウムと言います。えっと……サフィアとはどういう繋がりなんですか?」
俺がそう質問すると美咲さんはその美しい栗色の瞳でにっこりと笑い返してきた。
「先生なんてー。そんなわけないじゃないですかー。私はサフィアと同じ学校で学んだ同級生ですよ?」
「やっぱりですかー。どうりで同級生……って、同級生えぇぇぇ!?」
俺の声が質屋全体に響き渡る。大声がでても仕方がない。目の前にいるこの小さい女の子と大人びた美女が同級生だと聞いて驚かない人はいない筈だ。
「……なんですか」
サフィアが不機嫌そうに言ってくる。
「いやーなんでもないです」
その会話を聞いていた美咲さんが上品にクスクスと笑った。
「まぁユウムさんがそのような反応になるのも仕方ないですよー。この違いを見て驚かなかった方なんておりませんえな。ささっ、質屋へ来た言うことはドロップアイテムの換金に来ましたんやろ?あそこのカウンターで査定させてもらうしついて来なせ」
そう言うと、美咲さんはゆっくりとカウンターの方へ歩いていく。俺たちもそのあとをぞろぞろとついて行った。
「じゃあ早速査定するアイテム見せてもらってええかな?」
「はい」
バックパックから今日のドロップアイテムを取り出しカウンターにのせる。イズは背伸びをしながらカウンターの上に置かれたアイテムのニコニコしながら眺めている。そして美咲さんの目元に緑色の魔法陣が発現した。
「美咲さん。その魔法陣ってなんなんですか?」
「これは【鑑定】スキルを使う時に発現する魔法陣。ここで働く人達はみんなこのスキルを持っているんよ」
「か、鑑定スキル……」
「鑑定スキルとはアイテムの持つスペックやアビリティを全て確認することの出来るレアスキルです」
鑑定スキルを理解していなかった俺に気を利かすサフィア。ほんと助かったグッチョブ!
「美咲さん!結局今日のアイテムはどんな感じなんですか!いいのありましたか!」
何かそわそわしていたイズが美咲さんにそう言う。美咲さんも丁度鑑定が終わったようで、スキルを解除しふぅと息を吐く。
「んーせやなぁ、やっぱり下層の物の怪となると、どれも大差はあらへんなぁ。強いて言うならアイテムのドロップ率がええことやね。買い取るなら五千フォグ言うところやけどええかいな?」
「十分です! お願いします!」
そうして美咲さんにアイテムを買い取ってもらい、俺たちは質屋を後にした。





