速報。そして予兆。l二
そう言われるとアグネスは、前に出していた剣を鞘に戻し、広場を離れるカルデアの側へつく。
「しかし、まさかイズモ様が直接契約されるとは私も思ってませんでした」
「あぁ、下級冒険者には分からないかも知れないが、今回の一件はおそらくこの世界が大きく動き始めるような気がする。神々はやけにイズのことを嫌っているからな」
「確かに……特に邪神様は……」
「その名を口に出すな」
「も、申し訳ございません……」
カルデアの顔が曇る。
そして2人はその場を後にした。
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同時刻。とある部屋にて、
「ついに【時を司る神】が動き出したか」
「火神、まさか君の言った通り、本当にあの【弱神】が、契約者を見つけるとは……」
ロウソクの火が怪しく灯る薄暗い部屋で、2人の男神、火神と地神が会話をしている。
「しかしソル。君は何故そこまであの弱神を警戒するのだ?彼奴の【魔法】など何も攻撃出来ないただのお飾り能力に過ぎぬだろう」
「そう、あのままではな。属性には頭を使えばまた違った使い方がある。だから“最弱”と言われる【能力属性】も“最強”になりかねない」
「はっはっはっ……あの馬鹿神がそんな使い方を思いつく訳ないだろう」
「そうだといいが……」
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同時刻 ユグドラシル深層
「ドラセナ。来い」
「はい。お呼びでしょうか邪神様」
「奴が動き出した。我々もそろそろ動きだそうではないか」
「了解しました。準備を整ます」
闇に包まれる。
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