目次 次へ 1/88 1 見えない何か 魔道具の光が眩しい。 歓楽街の路地裏、魔道具の明りが辺りを照らす中、一人の酔っ払いが誰かにぶつかった。 その場で立ち止まり振り返る、しかし道の真ん中で自分が一人ポツンと立っているだけだ、人影などありはしない。 気のせいだった、そう判断した男は再び夜の街へと消えて行った。 だが男がいた路地裏、そこには確かに人がいたのだ。 人影はない、姿は見えない、しかし足音だけが響いている。 そう、男がぶつかったのは透明人間だったのだ。