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罰に潜む影


 ん?何だこのマシュマロみたいな感覚……。


 目を開けると俺はベットの上で横たわっていた。

 そして、目の前には清楚な雰囲気の黒髪の女の子が座っている。


 彼女はなぜか頬を真っ赤にして、明後日の方向を向いていた。


 誰だ?この清楚系美人。

 この子どっかで会ったっけ?いや、会ってないな。

 俺がこんな綺麗な女の子を忘れるわけがない!

 しかし、何でそんなに恥ずかしそうなんだ?


 不思議に思いながら、彼女の顔に向けていた視線を少しずつ下に向ける。


「あっ」


 視線の先には、俺の右手が完全に彼女の胸を鷲掴みにしているのが見えた。


 これってラブコメで良くあるパターンだよな?

 まさか、実際に体験できるなんて……

 異世界最高!!

 それにしても、良いサイズだな。


 俺は、申し訳ない気持ちよりもむしろ幸せな気持ちを感じる。

 思わず顔がニヤけていると。


「あっ……あの〜、そろそろ手を……」

「すいません、ほんとにすいません!」


 ハッと我に返り素早く胸から右手を離す。


「ところであなたは?」

「自己紹介がまだでしたね。私は、クレアと言います。クラスの委員長をしています。翔太さん、よろしくお願いしますね」


 クレアは上品に微笑むと深くお辞儀をした。


 俺は、セバスとレイスの印象が強いのと、最初の緊張から、あまり同じクラスのメンバーの顔を覚えていない。


 とりあえず、俺も自己紹介。


「佐藤 翔太です!こちらこそよろしくお願いします!それで、ここはどこですか?」

「ここは、救護室です!翔太さん、覚えていないのですか?」

「いやー稲妻に直撃したのは覚えてるんですけど、その後、意識飛んじゃって……」


 軽く照れ笑いをして頭を掻く俺。


「そうなんですね。翔太さん、稲妻に直撃した後、直撃の衝撃で、私のいる近くまで飛んできたんですよ。それで、私とルーナちゃんとレイス君で救護室まで運んだんです。ルーナちゃんとレイス君は、塾長に呼び出されて塾長室に行ったので、私が手当てをしていたわけなんですが……お体はもう大丈夫ですか?」


 クレアは心配そうに俺を見つめる。


 こんなキレイな子に看病してもらえるなんて、ラッキーだなとテンションの上がる俺。

 これから、めちゃめちゃケガして看病してもらおうかなとアホな発想まで浮かぶほどに。


 俺は、クレアを見つめ、心の中で喜びをかみしめる。


「そうだったんですか。俺は大丈夫です!クレアさん、ありがとうございます!」

「いえいえ!お体が大丈夫で良かったです!」


 クレアが優しい笑顔を俺に向ける。自然と俺も笑顔になる。


「あっ、あの、何て呼んだらいいですか?クレアさんのこと」

「えっ?そんなこと聞かれるの初めてで……クレアで良いですよ……こういう会話初めてで、恥ずかしいです」


 頬を赤く染めうつむくクレア。そんな姿もカワイイと思い、思わずニンマリとしてしまう俺。


「じゃあ、クレアで!俺のことも、翔太って呼んでください!」

「翔太……あーやっぱり、恥ずかしいですー!翔太さんにします!」


 顔真っ赤になった顔を両手で隠すクレア。相当ピュアな女の子のようだ。


 何だこの雰囲気。お

 互いの名前を呼びあって照れるとか……。

 付き合いたての純粋なカップルみたいじゃん。


 そう思うと、俺もなぜか恥ずかしく感じて顔が赤くなる。


 お互いに目を合わせるのが恥ずかしくて照れ臭くて、2人ともうつむいたままでいた。

 時たまチラッとクレアの方を見ると、タイミング良くクレアも俺の方をチラッと見ている。

 目が合って、余計に恥ずかしくなって再びうつむく。


 初々しさの爆発。

 いつぶりだろうかと懐かしく思う。


 そんな状況で誰かの足音が扉の向こうから聞こえる。

 その足音は徐々に大きくなっていて、どうやらこちらに向かっているのが分かった。


 俺は扉の方向に目をやる。


「翔太ー、もう起きたー?」


 扉が開くとその先には、疲れ切った顔のルーナがいた。


「ほんと、うちのパパはダメダメだわ〜。中庭、あんなにダメにしたのに娘のケガの心配ってどんだけなの」


 そう言いながら俺のいるベッドへと近づいてきた。そして、ルーナは、俺とクレアを交互に見て、明らかに雰囲気がおかしいのを察知する。


「クレア!どうしたの?もしかして、翔太に何かされたの?」


 クレアは、恥ずかしそうに自分の胸を両手でおさえる。


「翔太。まさか、クレアに……」


 鬼のような表情になるルーナ。


「いや、待て、ルーナ!これは、ハプニングで、その…何というか、俺も意識が無かったから…」

「言い訳無用!!この変態ーーー!!」


 ルーナは、俺の頬に思いっきりグーパンチをかました。強烈な1発で、俺はまた意識を失ってしまった。


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