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「ユエ・ミカヅキだ
好きなことは寝ること食べること動くことだ。
嫌いなことはめんどくさい事。
好きなものは特にはないかな。
嫌いなものは選民主義のクソ貴族だ。
選民主義のクソ貴族以外よろしくな。」
ブッフッー!!
なんの音かと思って周りを見たらどうやらカイルが盛大に笑いを堪えている音だったようだ
「なっにかっププッ質問がっあるっやつはっいなっいかっ?」
どうやら今の自己紹介がツボに入ったようだ
周りを見渡せばクスクスと笑いを堪えている人が何人かいるようだ
それとは逆に、顔を真っ赤にして怒っているやつもいるようだ
「はい!」
と元気良く手を挙げたのは赤い髪の元気そうな男子だった
「んじゃそこの赤髪のやつ。」
「おう!
魔法は何の属性が使えるんだ?
あと俺の名前はグレイ・フレアだ!
俺は選民主義じゃないから気軽にグレイって呼んでくれ!」
フレイってことは五大貴族か
五大貴族はそれぞれ火、水、土、風、闇を得意とする貴族で五家とも平民と貴族を差別しない貴族だ
ちなみに光は王族だ
王族はもちろん差別をしない
「ああよろしくなグレイ。
あと、質問の答えなんだが悪いがノーコメントだ。
わざわざ手の内を明かそうとは思わないからな。
どうしても知りたかったら模擬戦とかで俺に魔法を使わせることだな。
お前、多分そういうの好きだろ?」
と答えると
「確かにそりゃそうだな(苦笑
またいつか模擬戦しようぜ!
詳しくは分からないがユエはきっと俺より強いだろう?」
と返してきたので、
「さあな。」
と適当にはぐらかした
すると、
「おい貴様!
さっきからグレイ様に対してその態度はなんだ!
失礼にもほどがあるぞ!
それに貴様どうせ魔法が使えないんだろ!
だから答えられないんだろ!笑
それに貴様のような平民ごときが五大貴族のグレイ様より強いわけがない!!」
と話に割り込んでくるやつがいた
これもまぁ、テンプレだな
どうやら彼は選民主義のクソ貴族のようだ
「失礼とか言っているがお前はどうなんだ?
俺とグレイの話に割り込んできて、それこそ失礼だろ。
それにこの態度はあいつが望んだ態度だ。お前にどやかく言われる筋合いはない。
あまり喋りすぎるとグレイの顔に泥を塗ることになるぞ?」
とりあえず正論をぶつけてみたが多分あまり意味がないだろう
「うぐっ、うるさいうるさい!!
貴様!決闘だ!!
今日の放課後に貴様に決闘を申し込む!
いいですね、先生!」
やっぱり笑
まあ、楽しそうだしいいか
「いいぞー、ボロボロにされてこーい。
あ、少し助言してやるとユエはガチで強いから気をつけろよー
...俺より圧倒的に強いしな(ボソッ)」
多分最後の小声は俺以外には聞こえていないだろう笑
「俺もいいぞ。
悪いが選民主義には手加減ってのが難しいから気を付けてくれよ?」
今日の放課後が楽しみだ
「あ、丁度いいじゃん。今日の授業は使い魔召喚と魔武器精製だからそれ込みで決闘しろ。
んじゃ授業はグラウンドだから遅れるなよー」
と言ってカイルは転移していった
「やべっ、授業まであと5分だ!!
急げ!」
グレイがそう叫ぶとクラスのみんなはグラウンドへ走っていった
「んじゃ俺も行くか。」
おれはそう呟くとグラウンドに転移した
「ほおー、グラウンドって結構広いんだな。
んーと、カイルは...いたいたあそか。」
俺はカイルを見つけてその場所へ歩いて行った
「なんだユエ、随分と早いじゃねぇか...なるほど、転移してきたか。
言っとくがお前はほいほい転移できているが普通はそんな簡単にできるもんじゃないからな?」
カイルの元へ行くと、呆れたようにそう言われた
カイルはどうやら魔武器を作るための素材と使い魔を召喚するための魔方陣を描いていたようだ
...案外まじめだと思ったのは秘密にしておこう
「おいユエ、お前今俺が意外とまじめだと思っただろう。」
どうやらバレていたようだ
「ちくしょう、みんなして同じ考えだ…」
なんだかかわいそうに見えてきたが普段の行いから判断すると仕方がないように思えるんだよなぁ、、、
「まぁ、そんなことよりみんな集まってきたから早く授業しようぜ」
話をそらそうとしたが、
「そんなことってなんだよ、、、泣」
どうやら墓穴を掘ったようだ
とはいえ、このままじゃ使い魔はおろか魔武器すら作れないからさっさと立ち直らせることにするか
「カイル、授業をしないと給料減らされるぞ?」
「よしやろう、さあやろう、楽しい楽しい授業の始まりだ!」
お金の話をすると人が変わったように張り切りだした
ほんとにこんなのが教師でいいのかよ…
ともあれ、これで魔武器と使い魔召喚ができる
そんなふうに考えているとみんなが集まってきた
「ユエって俺達よりも教室を出るの遅かったよな?
なんでそんなに早いんだよ。」
とグレイが聞いてきたが、
「それを言ったら面白くないだろ?
秘密だよ。」
とはぐらかすとなにも聞いてこなくなった
「よーしお前らー!この箱の中に魔鉱石ってゆー魔武器の元になる鉱石が入ってるから1人1つ取っていけー!
ちなみに魔武器は基本的には1人1つしか作れないからなー
たまに圧倒的な実力の持ち主だと複数作れることもあるが学生レベルじゃ1つだろうな。」
と言ってチラッとこっちを見たがそんなの無視だ無視
「作り方は簡単だ。魔鉱石に自分の魔力を込めるだけだからなー。んじゃ散らばって終わったら俺のところに来て報告なー。
んじゃ開始ー!」
カイルが言い終わるとみんな魔鉱石に群がった
あれじゃあしばらくは取りに行けないな…
人が少なくなるまでしばらく待っておくか
お読みいただきありがとうございます。
趣味で書いている上に学生の身分なので更新がバラバラになりますがよろしくお願いします。