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01.終わりの始まり
ハロー、ミスター
白けた町が、僕を見上げる。
ハロー、ハロー?ミスター
好きだった町は、もうない。
なんだい、うるさいな
左耳のイヤホンを摘み、呟いた。
うるさいってなんだよ!どこにいる!
声は逼迫していて、緊張感があった。
待ってろ、大丈夫だ。すぐに行くよ。
直後、ビルの屋上から飛び降りた。
ガラスの割れる音。
僕の名を呼ぶ者。
一人で傷だらけ。
側には綺麗な髪の女性。
少し口角を上げて見せると、彼女は
安堵した表情をやっと見せた。
右手に持つ刀を再度握りしめ、構える。
叫びながら襲いかかってくる者達は
僕の仲間を手こずらせただけあって、
でも、僕は10分をたっぷり使って
全員、床で気絶させた。
僕の仲間の彼女は、
文句を言いながら背中を叩いた。
彼女は側にいた綺麗な女性を手で示した。
誰だい?この人
入りたいんだってよ
何にだい?
プードル。あの養成所に
目が見開いた。
その女性は、強い眼差しを携えていた。
その瞳を見て、僕は頷いた。
よし、案内しよう。僕が責任を持つ。
女性の顔に笑顔が咲き、僕の知った顔の彼女は
僕の顔をじっと見ていた。
僕は、その目を見ることができなかった。