第3話 『白いスカイライン』
皆さんの反応にかなりの不安を抱きながら、3話を連続アップする勇気ある(??)ゲーヒーセブンです・・・・。
1・2話とすこし見たことのある方は見たことのある話の展開でしたが、ここから少しずつ変えていけたらとか思っています。
さて、今回も新キャラ登場です。
では、D'live 第3話、アップしますwww
2台が頂上に帰ってくる。
「結果は・・・・言わなくても分かるよ」
翔太は真人に言った。
「やっぱ速ぇなアイツ・・・・・」
第3話 『白いスカイライン』
「野口、話にならない。こいつらの実力なんてこの程度だ」
「司君、君は何か勘違いをしている」
「・・・・・・どういう意味だ?」
「彼らはここを走ったことはない。しかし君は徹底的な研究による情報と走りこんだ練習量がある。君が勝って当然だ」
「・・・・だったら何だ?」
「このバトルの意味はどこにも、何も無い。しかも10秒差があってもいいところを、彼は6秒という差で終わらせた。技術的にも問題は無い、朝田君たちをチームに迎える。異存は?」
「フン、勝手にしろ」
司はふてくされた表情のままクルマに乗ると、そのまま下って帰ってしまった。
「帰っちゃいましたけど・・・・・」
「気にしないでくれ、いつものことだ」
野口は冷静そのもの。装っているようには見えない。慣れているのだろう。
「野口さん、俺、やっぱり入れません」
「「「!?」」」
真人の言葉に、その場にいた3人は驚きを隠せなかった。
「どうしてだ、やはり司君の性格が・・・・・?」
「いえ、でも負けたことは事実だし、なんか違う感じがして・・・・」 そう話す真人。
「・・・・・・・・そこまで言うのなら、私も無理強いできないな」
少し間を空けて、野口は言う。しかし、その顔は残念そうだった。
「ただ、翔太だけは入れてやってください。コイツ、このチームに憧れて今まで走ってたんです」
「朝田・・・・」
「分かった。では荒瀬翔太君を『OVER FLOW』のメンバーに迎えよう」
「朝田君、機会があればまた一緒に走ろう」
「朝田、俺今より上手くなってやるからさ!!また走ろうぜ!!」
真人はゆっくり頷き、津木の峠を後にした。
「よろしくね、荒瀬君」
「ああ、よろしくな里原」
悠は翔太がチームに入ることを祝すように、握手をした。
「翔太君、いい友人だね」
「ええ、口では偉そうなこと言ってましたけど、ホントに優しいやつですよ」
翌週末、水越。
先週はいた翔太がいなくなるだけで、極端に心細くなる。友の存在の大きさを改めて感じた。
「ふぅ・・・・・・ホントに俺一人なんだな――」
そのとき、豪快なエキゾーストとスキール音があたりに響く。
乾いたサウンド、RBエンジン。
「まさか・・・・」
瞬時に司を思い出してしまう。妙な焦燥感。
しかしそこに現れたのは、R32 GT―Rではなく、白いER34、スカイライン25GT。
34スカイラインとしては定番とも言えそうな、ユーラスのフルエアロ。ドリ車ルック全開だ。
ロードスターの存在に驚いたかのように、その場でスピンターン、勢いよく来た道を引き返していこうとする。
(!!)
それを追いかけようと真人はロードスターに乗り込むが、すぐにスカイラインは停車してしまう。
真人はスカイラインに駆け寄り、ウィンドウをノックした。
ゆっくりと窓が開き、華奢な男性が顔を出した。
「・・・・・あの、ここまだ使いますか?」
呟くような声。しかし、真人は彼が只者ではないような気がした。
「俺も今来たとこなんだ。一緒に走らないか?」
声は出さなかったが、ハッキリとした驚きの色が彼の顔には現れた。
「34スカイラインだろ、ドリフトか?」
「すいません、一緒には走れません」
それだけを言うと彼は勢いよくスカイラインを発進させ、来た時と同様に豪快なスキール音とエキゾーストを轟かせ下っていった。
「アイツは・・・・」
そう呟くと、真人はロードスターを走らせ始めた。
翌週も、翌々週も、真人はそのスカイラインに水越で会った。
しかし彼はロードスターを見つけると、そのまま帰ってしまった。
そしてさらに翌週・・・・・・
また彼はやってきた。そしていつも通り引き返す。
真人はそれを追いかけるべく、ロードスターのアクセルを開けた。
(今夜こそ・・・・とっ捕まえてやる!!)
(!!?)
下り1つ目のコーナーから、真人はスカイラインの走りに舌を巻いた。
ストレートで強烈に離される。パワーが桁違いだ。
驚くのはまだ早い、コーナー進入前から信じられない角度でクルマを横に向け、恐ろしいくらいの白煙を撒き散らして立ち上がっていく。それでいて、立ち上がり時の車速も速い。
「気合入れてかからねぇと・・・・事故っちまう!!」
目は頼りにならない。今まで走ってきて培ったリズム感が、真人の走りを支える。
その次からのコーナーも強烈だった。彼は白煙全開で、5つのコーナーを流しっぱなしで抜けて見せた。
たまらないのは真人の方だ。視界もへったくれもないのだ。
「~~♪♪」
鼻歌を歌いながら、人差し指でステアをコツコツとつつく。しかしその眼は真剣。
指がステアに当たった瞬間、思いっきりステアをこじる。軽やかに、リズミカルな走り。
その差は着実に縮まりつつあった。
しかし、それから少し走るとロードスターは白煙から抜け出した。
道の端で、スカイラインが停車している。
その後ろにロードスターを停めて、真人はスカイラインに駆け寄った。
ゆっくりとウインドウが開く。
「どうしたんだ?」
「すっ、すいません、ドラシャが折れてしまって・・・・」
「引っ張ってやるよ、牽引フックあるだろ」
「すいません・・・・・・」
その後、彼に言われて真人が向かったのは、どこにでもある普通のアパート。
大家さんがクルマ遊びに理解のある人で、完全個室ガレージ付きなのが魅力だと彼は話していた。
その分部屋は狭く、ところどころにナックルやサスペンションのスプリング、黒ずんだ触媒などが転がっている。
のむ●んとブ●ッツ34スカイラインのポスターがでかでかと貼ってある。好きなようだ。
「ここまでわざわざ引っ張っていただいて何も用意できませんが、まぁお茶でも」
そういって出してくれたのが、1杯の紅茶だった。美味しい。
落ち着いたところで、真人は口を開いた。
「そういえば名前聞いてなかったよな。俺は朝田真人だ」
「野村・・・野村 圭太です」
第3話 終わり




