夢見たことは
虜囚を収容している階へ続く階段を開けると、饐えた臭いが鼻を刺した。その臭いは死の匂い、それが尚更オトポールの兵士達の心を焦らせる。
「助けに来たぞ!誰かいないか!」
階段を降りながらオールムが叫ぶと階下から俄かに声が聞こえてきた。
「その声は…オールム隊長…?!」
「助けに来たんだ!仲間だ!」
「黙らんか!」
喧騒の中から鋭い声が飛んだ。この場所はまだ制圧しておらずまだ敵がいると予想はしていたが、その通りというわけだ。
だが降りてみれば敵は2人、武装しているとはいえこちらは10人以上だ。数で勝てるわけが無い。あっさり投降した敵を後方に放ると、すぐに兵士総出で牢の鍵を開けて回った。
「カルスさん!良かった…」
ペイルも牢の1つにカルスの姿を見つけ、張り詰めていた緊張が少しほぐれるのを感じた。この作戦には恐らく最も安全と思われる、主に地上警備に当たるクィルツ隊として参加していたラグナに「早くカルスさんを助け出して」と頼まれていたのだ。どのみちラグナとも後で合流するが、早く見つけるに越した事は無い。
「ペイルさん…あの、ラグナちゃんは…?」
見るからに衰弱していたカルスだが、その言葉を聞いてある意味ペイルは安心した。教化所とは収容された人を自分達の主義思想に染める場所、助けられたとしても手遅れという可能性も大いにあり得たが、ラグナの事を覚えているという事は最悪の事態は避けられたというわけだ。
「今は別に動いてます。すぐに合流するので、もう少し待っててください」
そう言いながら手を引いてカルスを立たせる。足取りは多少おぼつかないが、だがしっかりと自由になった事を確かめるかのように一歩ずつ階段を上がっていく。
その途中、ペイルはある事を思い出した。大統領府に侵入した時に受けた頼まれ事だ。
「そうだ、カルスさん」
「なんでしょう…?」
「クルセ、という男に心当たりは?」
問い掛けにカルスは少し考え、やがてゆっくり首を振った。
「そうですか。そのクルセと言う男…党側の人間のようですが、伝言を言付かってます」
ペイルの言葉にカルスは不思議そうな顔をする。それはそうだ、党の人間に何か伝言をされるような知り合いはいない。
「"花飾りを預かってるから取りに来い"だそうです」
カルスは一瞬ぽかんとすると、すぐに目を見開いた。
「確かに…確かにそう言ったのですか?」
「はい、確かにそう聞きました」
それを聞いて、多少カルスの顔に生気が戻ったようだった。ペイルは何か心当たりがあるのかと聞こうとしたが、特に現状に関わりそうな事でも無い事を聞くのも野暮な気がして口をつぐんだ。
*
教化所に捕らえられていた人はおよそ200名いた。大半がオトポールだが、中には党の人間で思想に問題があると烙印を押されたり、あるいは出世競争の中で無理矢理ここに押し込まれた者もいた。
当然中には解放者たるオトポールに対して良い感情を持たない者もいたが、ならばともう一度牢の中に入れようとしたらあっさり折れた為、助けた仲間とは別の部屋に隔離するように保護している。
その者らは党からは追放された身であり捕虜としてあまり価値は無く、しかもオトポールからしても助ける必要も義理も無いのだが、何かあった時の為の保険というわけだ。
「ここからが大変だな」
教化所の食糧を解放し、久々のちゃんとした飯にありつく元収容者を見ながらペイルはそう独りごちた。
本当の困難は、この人数を無事にムルザまで運ぶ事である。200名もの非戦闘員を護衛するのは容易では無い、絶対にその隙を突いて党が何かしらの妨害を仕掛けてくる事が予想された。
となれば捕虜となったナイムルとか言う所長や、以下この教化所の幹部達をどう使うかが肝要。大まかな脱出計画は考えてはいたものの、再考する必要があった。
*
朝になり別に動いていたラグナがペイル達と合流した。カルスと再会を喜んだのも束の間、オールムから大統領府との電話で聞いた話をされて顔を蒼くした。
「"伝説の力"と言ったんですね?」
「間違いない。それをもって皆殺しにしてやる、とな」
間違いなく"盟友"の事だとラグナは思った。ハークルの図書館で読んだ手記と同じように伝わっているのであれば、プラセンでも竜は伝説の生き物だと考えられている筈。そしてそれを利用できる目処があると言うことは、間違いなくリンゼンが絡んでいると見ていいだろう。
「ペイルさん…」
「あぁ、分かってる。ここに来てようやく俺達の目的の方にも近づけるというわけだ」
そう言って2人は頷く。流れでオトポールに協力しているが、元々はそれが目的だ。
だがその為にも、まずはムルザまで無事に帰り労働者党を牽制しなければならない。その動揺こそが致命的な隙であり、ペイルはその隙にヤンビャンの民衆と共に党を倒す心積もりでいた。
不意に低い音が響いた。同時に所内にサイレンが鳴る。
「どうした!何があった!」
取り敢えず広い部屋として講堂の中に兵士や捕まっていた味方を休ませていたが、爆発にも似たようなその音が響くやオールムは叫びながら講堂の戸を閉めた。
やがて兵士が報告に走ってくる。
「ヤンビャンへの地下通路への扉が破壊されました!そこから何者かが侵入してきた模様!」
報告にペイルは唇を噛んだ。予想以上に党の動きが早い。あるいは即応部隊のようなものがあったのか。
「敵はどのぐらいいる?」
「分かりません!ただ、逃げてきた者に聞く限り、火や水が襲って来たとか」
魔法攻撃だとペイルは確信した。大統領府で会ったクルセとか言う男の所属する隊だろう。だが魔法を排斥することで権力を得た労働者党が、ここで堂々と魔法戦闘を行うという事は指し示される事は一つしかない。
‐奴ら、ここでオトポールの息の根を止める気だ。
ペイルは心の中でそう呟き、対応策を模索する。ラグナも魔法戦闘が出来ないわけではないが、相手が何人いるかわからない状態でこちらは1人。太刀打ちできる筈も無い。
「どうする?申し訳無いが俺は魔法使いとの戦闘はわからん」
「魔法師に魔法以外で対抗するならば、圧倒的な火力を以って制圧するしか無い。武器庫へ行くぞ」
そう言ってペイルは講堂を出て行き、オールム隊がそれに続いた。
「囚人脱走用かなのか分からないが、壁に廊下を封鎖できる便利な鈕がある。まずは敵を封鎖された壁の中に閉じ込める事を考えてくれ」
ペイルの言葉にオールムはよく分からないと言った表情を浮かべながらも頷いた。
建物最奥部にある武器庫に着くと、ペイルは片っ端から銃火器と小型爆弾を持ち出すように指示した。後はどこで会敵するかが問題だ。
先陣にラグナを加え、突発的な魔法攻撃には魔法で応戦できるように備える。下手に散開して個別にやられてしまっては意味が無いので、十数名の兵士と共にひとかたまりになって廊下を進み侵入者を探す。
不意に廊下の分岐部から火が襲って来た。ラグナが咄嗟に防御魔法を展開し、反射的に逃げそうになったオトポール達を目の前にして、見えない壁にぶつかったかのように火が止まる。
「何者か!」
ペイルが誰何すると、不意に火が消える。そして廊下の角から黒い服に身を包んだ男が現れた。
「…貴様達が知る必要は無い」
男はそうとだけ言って、こちらに向かって手を伸ばす。それと同時に再び猛然と火が襲い掛かってくる。再びラグナがそれを止めると同時に、オトポールは一斉に銃撃を開始した。
「そのようなものは効かぬ!」
敵も同じように防御魔法を展開し、飛んでくる球を悉く弾き返した。オトポールの兵士達は驚愕に目を見開いたが、ペイルやラグナは見慣れたものである。怯む兵士に檄を飛ばしながら、ペイルは1人敵の前に躍り出た。仮にもイグナス連邦軍の兵士だったペイルは、魔法戦闘の弱点も知悉している。魔法使いは身体の強化が出来るわけではなく、近接戦闘に弱いという事だ。
だがペイルの狙いは直接攻撃ではなく、その後ろにある壁の釦だ。敵の後ろに躍り出るや、壁の赤い釦を力強く押した。
「なんだ?」
敵がそう呟くと同時に天井から壁が降りてきた。自分をどうしたいかを悟った敵だったが、かと言って敵に背を向けては防御魔法が疎かになり、未だに撃ち込まれ続ける銃撃に身を穿たれる。最初にペイルを背中に通してしまった時点で詰みだったのだ。そして動揺している隙にペイルは再び味方の元に戻り、状況は最初の状態に戻った。
やがて完全に壁が閉まると、今度はオトポールが少しずつ後退しだした。敵は訝しげな表情をしながらも、その場から動こうとはしない。強い魔法はあまり近いと自分の身を守り切れなくなる為、距離があった方が好都合と判断したのだろう。
「魔法戦闘が出来ると見て驚きは無いようだな」
敵がそう口を開いた。背中に壁があり後ろに逃げられなくなった状態なのだが、それでもまだ余裕を感じさせる声だ。
「そりゃな。俺達はこの歪んだ国の国民じゃあない、平等ではないが豊かな国から来たものでな」
「ふん、余所者と言うわけか。余所者にこの国の素晴らしさなどわかるまい」
敵のその言葉に、ペイルより先にオールムが反応する。
「素晴らしいだと?党の言う歪んだ"平等"と"正義"によって、ヤンビャン以外の国民は年中飢えに苦しんでいるんだぞ。それでも素晴らしいと言うのか?」
「偉大なる労働者党とユールス様に反旗を翻すものが、我が国の恩恵を享受できる訳が無かろう」
「貴様もその農民達の生まれではないのか」
「確かにそうだ。だが私は稀有な力を党に買われ、他の者はそうでなかった。それだけだろう」
そう言って敵は再び腕を上げると、先程とは比べ物にならない程の炎を生み出した。
「いずれにしても、貴様らはここで死ななければならない」
それを認めたペイルはすぐに近くの壁の釦を押した。壁はオトポールと敵の間を仕切るように降りてくる。
「ラグナ、時間を稼げ!」
「はい!」
ペイルの言葉に即座に反応したラグナは、敵より遥かに規模は小さいものの火炎放射を敵に向けて放った。当然敵はそれを防御しなければならず、防御魔法に魔力の一部を割かなければならず大魔法の発動は遅れる。そしてラグナは攻撃を止めると同時に、ほぼ降り切った壁の隙間を埋めるように密度の濃い防御魔法を張った。ここぞとばかりにもはや足元しか見えない敵は強力な攻撃魔法を放ったが、それは防御魔法により阻まれた。
だが一瞬の奇妙な力の均衡は、ペイルの檄により崩れた。
「今だ!爆弾を片っ端から投げ込め!」
その声と同時にオトポールの兵士は一斉に持って来た爆弾を投げ込んだ。
壁が閉まり切ったと同時に建物が揺れた。閉鎖された空間の中で、投げ込まれた幾つもの爆弾が炸裂したのだ。いくら優秀な魔法使いとは言え、密度の濃い爆発に1人の防御魔法で対抗できる訳が無い。ペイルは1人を無力化するには労力が大きすぎる事、そして捕虜として情報を聴き出せなくなる事を承知しながら、これしか無いと判断した上で敵を爆殺する事を選んだのだ。
誰もが固唾を呑んで壁を見つめ、やがて誰かがほっと息を吐くと同時に皆の緊張も弛緩した。壁は歪み開ける事も叶わないが、無力化できたと見ていいだろう。
「また随分と都合のいい奴を殺したな」
不意に後ろから声をかけられ、全員が驚いて振り向いた。大半の兵士達は警戒の表情を解かなかったが、ペイルとオールム、そしてラグナと数人の兵士だけは一転して困惑した。
「クルセ…ニガルスと言ったか」
「覚えていたか。お前はペイルと言ったな、ここで会うとは思わなかったが」
*
クルセはあくまで敵対する意思は無いと言った。教化所がオトポールによる襲撃を受けたので、暗隊に侵入者を抹殺せよとの指令が出た為に来たと。
「お前らが殺した奴はな、暗隊の中でもかなり党に染まった奴だ。時々こうして命令を無視した行動する事があったからな、尊い犠牲という事にしておこう」
「それでどうするんだ。ここで俺達を始末しようってのか」
「何度も言うがその気は無い。ただ適当な捕虜を何人か渡してもらおう、流石にここまで来ておいて収穫無しでは何を言われるか分からないのでな」
ペイルはその言葉を反芻し、クルセの言いたい事を理解した。
「取引をしようと言うわけか」
「その通りだ。俺達は教化所に侵入したオトポールを殺せ、と命令を受けてきた。それに従うのであれば、今ここでお前達を殺さなければならない。それを捕虜数人で良しとしようと言うんだ。悪い話ではないと思うが」
確かに取引としては破格の条件とも言える。敵1人に対してここまで労力を用いるのに、あと何人いるかもわからない敵を全滅させるのは不可能と言ってもいい。
「…分かった。捕虜と言ってもそこそこの人数がいる、誰を渡せばいい」
「誰でもいいさ、それこそ政治犯でもいい。俺達が手ぶらで帰る事が無ければそれでいいのさ」
敵の出す条件としては怪しさが過ぎるが、それに縋らなければならないのも確かだ。ペイルもオールムもその条件を呑む事にした。
「20分後、ヤンビャンからの地下隧道の出口に捕虜を数人連れてこい。勿論丸腰でだ」
「了解した。…カルスに会わなくていいのか」
ペイルは思わずそう口走った。大統領府でクルセに託された言葉をカルスに言った時の反応が、どう考えて考えても2人に何かしらの繋がりがあるようにしか思えなかったのだ。
「まだ…まだ会えない。会うわけにはいかない」
「何故だ」
「それは、俺自身の問題だ。お前達にも、ましてやカルスにも関係の無い俺のけじめだ」
クルセはそう言うとペイル達の方を見もせず、踵を返してその場を立ち去る。一瞬呆気にとられたペイル達だがすぐに捕虜を収容している部屋に向かうと、いなくても関係の無さそうな捕虜を選定する作業に入った。
*
「小隊長、あちらの反応はどうでしたか」
隊に戻ったクルセに他の隊員がそう尋ねた。
「上々だ。当初説明した通り、捕虜数人を連れてさっさと帰るぞ」
その言葉に隊員全員が頷く。オトポールは知らなかったが、クルセは巧妙に自らの隊員をヤンビャン以外の出身者で固めていた。
先天的に魔法を使える人はヤンビャンにも当然生まれることはあるが、人口比からしてヤンビャン出身の暗隊所属の兵士はあまりいない。後は小隊長の権限をもって農民出身のみを引き抜き、郷愁を誘いつつ党の理不尽を刷り込み仲間に引き込むと言うわけだ。
オトポールに爆殺された兵士は最近になってあった急な人事異動によりもう一つの小隊から異動になった兵士で、クルセは自らの行動に違和感を覚えた軍が監視のつもりで送り込んだものと推測していた。なのでその兵士が小隊長命令を無視して一人で戦い、その上勝手に殺されたのだからクルセにとっては言い訳もしやすいと言うものなのだ。
クルセは今後の予定を確認しながら、暗隊に入ってからの日々を思い返していた。
突然親元から離されヤンビャンに連行されたあの日、自分を拉致した党の男は「君は選ばれた。君はこれから厳しい訓練を受けてもらう事になるが、その代わりこの国の自由と平等を享受できる」などと嘯いた。
確かにそれからは、着るものも食べるものも住むところもこれまでと全く違う、上等なものになった。初めて着る肌触りの良い服、食べた事も無いような美味しい食事、見たことも無い大きい家。今思えば、それも党の洗脳教育の一つだったのだ。
そして文字通り血反吐を吐くような訓練の日々、最初は指先に少しだけ出せた小さな火が、やがて拳ほどの大きさになり顔ほどになり、そして全身を火で覆う事も出来るようになった。
最初に野ネズミを魔法で焼いた。次に犬、鹿、熊を焼いた。何の痛痒も感じなかった、その頃の自分は真実労働者党の一員だったのだろう。
ある日、今度はこれを焼いてみろと言われて連れてこられたのは、死体置き場だった。だが既に焼かれていてそれぞれの顔まで見えなかった事が救いだった。何も考えずに手を向け、火を生み出し、そして先輩からも一目置かれる程強力な火でそれらを焼いた。人間の脂の燃える臭いに思わず顔を顰めた時、教官から言われた「やがて慣れる」という言葉は未だに耳にこびり付いている。
焼けた死体はやがて焼かれる前のものとなり、そして直接人間を手にかけた。1人目と2人目は政治犯だった、敵に内通していた罪だそうだ。敵とは誰だ?
3人目はオトポールの兵士だと言う。オトポールとは何者かと質問すると、党に歯向かう愚かな連中だと言われた。その時はこの強大な力を持つ党に抗うなんてと嗤ったが、後に他の訓練生が殺したオトポールの顔を見て自分のした事の意味を知った。それは忘れかけていた同じ村の、隣の家の人の顔だったのだ。
泣きたくなるのを必死に堪えた。泣いてしまったら故郷への念が残っている危険分子として、自分が向こう側に立たされる事がわかっていたから。だが自分のしている事は否応なしに理解した。自分の手は同胞殺しの手、天賦の才を仲間を殺すために使った穢れた手なのだと。
その時、自分の生き方が定まった気がした。この組織にいるから生きていられる事は最早疑いようも無く、逃げる事も叶わない。そしてこれからもこの手で多くのヤンビャン以外の国民を手にかける事になる。
ならばせめて、この狂った政権を叩き潰し皆が本当の自由を勝ち取るまで自分も戦い、やがてその悲願が達成された暁に自分はひっそりとこの世を去ろう。そう決意した。
だがそれには心残りが一つだけあった。一つだけ夢を見させてくれるのであれば、幼い頃によく遊んだ近所のリルケーという女の子にもう一度会いたかった。
時間が経てば恋心になったであろうその気持ちは、故郷の事を思い出すとどうしても付いて回る記憶として日を追うごとに思考を染めていった。
だからこそオトポールと内通したし、機密情報も盗み出した。向こうには何故かはわからないが魔法を使える者がいて、軍事の才に長けた者もいる。
いよいよ党が終焉の日を迎えたその日には、この手で党の重役を焼き、そして自らを焼こう。願わくばその前にリルケーに会い話したいが、所詮は同胞殺しの浅はかな夢なのだ。
*
「おっと、時間か」
持っていた時計を見て回想から覚めた。そろそろオトポールが適当な捕虜を連れてくる時間だ。どうせ誰を連れてこようと、上手いこと言って上層部を納得させる道筋はついていた。何より大事なのは、オトポールが無事にここから逃げ出せるかどうかだ。
勢いよく椅子から立ち上がると、指定した場所へと向かう。自分で決めた死に向かって歩いているにも関わらず、クルセの心は晴れやかなものだった。
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