オトポール
オトポールとはセルビア語で「抵抗」の意味だそうです。
実際に1998年から2000年に渡って行われたセルビアでの青年運動の名前だそうで、これ幸いとパクらせてもらった次第です←
『昨日は助けていただきありがとうございました。つきましては是非謝礼がしたく、明日のロム・アヴォイム(午後6時)に、ヤンビャンの第三東門に来て頂きたく思います』
そんな手紙が届いたのは、騒ぎの翌日の朝だった。しかもヤンビャンの市民の着るような服ではないにしても多少は良い服を着た男が、宿まで直接届けに来たのだ。
「さて、この手紙をどう取るか。あの時は思わず彼らの味方をしたけども、手紙には名前も無いから素性がわからん」
そう言ってペイルは届けられた手紙を放った。
「罠って可能性もあるんですか?」
「大いにな。そもそも俺たちの泊まっている宿の、それも部屋番号までを知っている時点で、昨夜の騒ぎの後に尾けられていたとしか思えない。いくら気が急いてたとは言え、尾行の事を気にせず帰ってきたのは俺の失敗だがな。だが直接持ってきた意図はよくわからん。
ただどうもこの国の構図がよくわからなかったのだが、あの騒ぎで多少はハッキリした。やはりと言うか何というか、あの兵士側が独裁者側でボロボロの服を着た一群が支配されている側。俺らは独裁者側の事について調べたい訳だから、虐げられている側の何某かの組織に接触するのが一番の早道だろうな」
しかしラグナはそれでも不安そうな表情をペイルに向けた。
「では、この手紙の指定の場所に行くという事ですか?」
「あぁ、時には誘いに乗らなければいけない時もある。勿論来たくないなら来なくても大丈夫だ。むしろしばらく待って俺が帰ってこないようなら、速やかにイグナスに戻って事の顛末を伝えてもらわなきゃならんしな」
要するにペイルは、万が一この手紙が罠だった場合に備えて自分が囮になると言っているのだ。だが好奇心も責任感も強いラグナが、それを良しとするわけが無い。
「いや、私も行きます。もしもがあった時は魔法面なら助けられますから」
「…わかった。だがもしもがあったらラグナは俺に構わず逃げろ、分かったな?」
ペイルの言葉に、ラグナは躊躇いがちに頷いた。
*
翌日の夕方、2人は指定された場所にいた。但し万が一を考えてペイルが一人で待ち、安全と思われた時点で近くにいるラグナを呼ぶ手筈にしていた。
「あんたか、ここに俺を呼び出したのは」
時間丁度に閉められていた第三東門に現れたのは、騒ぎの際に指示を飛ばしていた男だった。
「1人か?確か2人いたと思ったが」
「素性の知れない者に対してな、そうそうこちらも色々と明かせるわけが無いだろう」
お互いが表情を変えないまま話していたが、先に折れたのは相手の方だった。
「ふっ、まぁそれもそうだな。俺はオールム、プラセン自由同盟の部隊長だ。それであんたは?見たところヤンビャンの市民ではなさそうだが」
オールムと名乗った男は値踏みするかのようにペイルの事をじっと見ていた。
「御明察だ、なんなら普通に会話できる事にも驚いてる所だ。俺はペイル、あの山の向こう側から来たと言えばわかるかな」
そう言ってペイルは白露山脈の方を指差すと、余裕そうな表所を見せていたオールムの顔が一変した。
「あの山って…白露山脈か?ペイルと言ったな。あんたは、いやあんたともう1人は白露山脈の向こう側のイグナスって国から来たと言うのか?」
「…?そうだが…」
興奮したように捲し立てるオールムに、ペイルは訝しく思いながらもそう答えた。
「いや、すまない。自由な国から来たと言うから少し羨ましく思ってな」
「そう、それについて聞きたかったんだが、この国は一体どうなっている。独裁国家に近いというのは何となくわかっていたが、それにしても異質すぎる」
ペイルがそう尋ねるとオールムは一転、達観したような表情になった。
「そうだろう。助けてくれた建前、この国の粗方の状況を話してやろう。ついでに質問があったら答えるぞ。
その後にオールムが話した内容は、様々な地獄と呼べるような所を見てきたペイルでさえ、異常だと言いたくなる様なものだった。
このヤンビャンはこの国を支配する労働者党の傀儡の為の街、と言っても過言ではないらしい。逆に言えば労働者党で無い者達は、白露山脈の中腹から見たこの白い町の外の村々に住む他無いという。
そしてヤンビャンに向かう途中に見えた画一的で人気の無い家々、あれらは海外から貿易で来た人々に『この国は潤っている』という事を見せかけるための模造の家なのだそうだ。勿論外見だけのもので中身は無いらしく、作りも杜撰そのもので、ちょっとした嵐ですぐに倒壊してしまう為に毎日どこかは修理していると言った有様だ。
それらの修理の為に労働者党や国の最高権力者であり当主とも言われる、ユールス・カダル大統領の悪口を言った"反乱分子"と呼ばれる者らがヤンビャンに集められ、強制労働に従事させられるのだという。ヤンビャン行きの列車の中で見た人達は、恐らくはそれだろうとのことだ。
プラセン共和国は"労働者党"呼ばれる政党によって、一党独裁の状態になっているのだという。しかもそれが50年以上続いているのだそうだ。なんでも動力革命の際に『全ての人々に平等な力を』を標榜して政権を握ったのだそうだ。しかしそれはすぐに独裁に繋がり、内戦を経て当時の国は2つに分裂。独裁国家たるプラセン共和国と、隣国の自由ながら小国家のマレス‐ナト民国に分かれたのだという。
「さて、それであんたらは何でこの国に来たんだ?まさか観光ってわけでも無かろう」
「そうだと言ったら?」
ペイルは表情を変えずに質問で返した。色々と教えてもらったからと言って何もかも語る気は無い。
「あり得ないな」
「ほう?」
「仮にも自分の住んでる国だ、あまり外国に情報を出してない事ぐらいわかる。来る外国人と言えばモノ好きな行商ぐらいで、観光客なんて来ない。
それにだ。この前のあの騒ぎで俺達を攻撃から守ったあれは何だ?少なくとも観光客があんな時間にあんな場所にはいないし、あんなことも出来ないはずだ」
オールムの言葉をゆっくりと咀嚼し、ペイルは頷いた。
「そうだ。ざっくり言えば、この国の中枢にある情報を知りたくてこの国に入った。あの時オールム達を守ったのは俺じゃなくてもう一人の方だ。そいつは魔法が使えてな、あの大砲には魔力がこもってるとかなんとか…まぁ待ってろ。今呼んでくる」
信じられない単語を聞いたオールムはそう言って背を向けたペイルを思わず呼び止めようとしたが、ペイルはそのまま行ってしまった。
*
「こいつが俺の連れだ」
そう言ってラグナをオールムに引き合わせると、そうでなくても驚愕に染まっていたオールムの顔がより一層険しいものとなった。
「ラグナ―ユラフタスと申します」
「お次は"青イ目ノ民"と来たか…全く今日は衝撃的な事ばかりだ」
そう言ってオールムは片手で頭を押さえた。
「まず説明をしてくれ。何が何だかよくわからん」
「…そうだな。まず嬢ちゃんはラグナが苗字でユラフタスが名前か?」
「え?いえ、ラグナが名前でユラフタスはそういう名前の民族だってだけです」
「ほう、青イ目ノ民はユラフタスって言うのか。プラセン共和国やマレス‐ナト民国からすれば、嬢ちゃんたちは500年以上も前の伝記に出てくるだけの存在なんだ。ルメイ=オルトゥス=ロヴェルとか言う人があの山を越えた時に、途中で戻ってきた人が獄中で書いた伝記だとかなんとか…」
今度はペイルとラグナが驚愕する番だった。いくら読めない言語で書かれたユラフタスの歴史書が解読されつつあると言っても、それはあくまでもユラフタス側の話。攻めてきた側の話が知れる機会があったらと、常日頃から話していたのだ。
「その顔を見るに、やはりイグナスにもこの国の事はあまり伝わってないようだな」
「実際その通りだ。いかに情報封鎖されてるのがよくわかるな」
そう言ってペイルとオールムは薄く笑った。
その後3人は、オールムの案内でオトポールの隠れ家だという家に向かった。
「まぁ狭いところだがゆっくりしてくれ。さて、肝心なのは俺らを攻撃したあの大砲に魔法が使われているという事なのだが…本当か?」
その質問にラグナは目をぱちくりとさせたが、「そうです、間違いありません」と頷いた。
「そうか…やはり奴等の言ってる事は嘘ばっかりという事か」
「どういう事ですか?」
「この国は労働者党と言う政党に独裁されていると言っただろう?その労働者党が政権を取る際に用いた謳い文句は"全ての人に平等な力を"だった。
当時は動力革命の真っ只中だ、俺も伝え聞いただけで当時を知っているわけではないがな。使える人と使えない人の差が激しい魔法に比べて、誰でも使える工業力と言うのは随分魅力的なもので、当時は熱狂的に迎えられたそうだ」
その辺りの歴史はイグナスも同じだ。使える人と使えない人の差が激しく、ほとんどが生まれつきで決まってしまう力だったのに比べて、台頭した工業力は誰でも使える強力な力だった。
「つまり労働者党は魔法に頼らず、科学や工業力で国を発展させましょうという方針だったわけだな?」
ペイルが確認の為にそう言うと、オールムは小さく頷いた。
「その通りだ。元々労働者党を作ったのが魔法が使えず苦労した人のようでな。魔法を排斥し、忌み嫌いさえもした程だ。だがもう何日かこの国にいるようだが、科学技術や工業力の欠片でもあるか?」
「そう言われると…無いな。このヤンビャンは頑張っているように見えるが…あぁそうだ、ヤンビャンの飲食店には冷蔵庫は置いてないのか?」
「冷蔵庫…?あぁ、そんなものは無いな。或いは貴族街の飲食店ならわからんが」
イグナスではある程度大きい町で羽振りのいい店であれば、大衆食堂でさえ冷蔵庫を備えている。勿論安価な気化冷却式でよく冷える電気式ではないのだが、飲食店にとって傷み易いものをいかに保存できるかは至上命題であり、それによって出せる品数も値段も変わってくる。
「とにかくだ。この国は党の言うほど科学なんて進んじゃいない。それどころか、さっきあの大砲には魔力がこもっているとか言ってたな。それは本当か?」
その質問にはラグナが答えた。
「本当です。私も魔法が使えますが、確かにあの大砲や砲弾には魔法が使われていました。それもかなり危険なものです。あの、こんなこと言っていいかわかりませんが、あの壁自体に何か攻撃を加えたりした事はあるんですか?」
「当然ある。ただこの前みたいに迫撃砲を打ちこんでもビクともしないがな。どれだけ堅牢に作ってあるんだか」
「…あの壁は、魔法で強化されています」
その言葉にオールムは一瞬固まった。
「いや、ちょっと待ってくれ。それは本当か?」
「はい、しかもかなり強力なように見えました。なので生半可な武器では、あの壁には傷一つ付かないと思います」
ラグナの言葉に、しかしオールムは得心した様に頷いた。
「成る程な。以前から可能性の一つとして考えていたが、"矛盾の壁"の謎の一つが解けたよ。ありがとう」
「でも…あの壁に魔法が使われてるって気付かないものなのですか?魔法が使える人なんていそうなものですが…」
ラグナの疑問はもっともで、そうは言っても生まれつき魔法の才がある子供は少なからず産まれている。その中には100年前ならやがて大魔法師と言われる程の魔力を秘めた者もいる筈なのだ。
「居ないんだよ。いや、正しくは居なくなると言った方がいいか。ヤンビャン以外の街にも当然魔法を使える子供は産まれる、しかしそういう子供は5歳にもならないうちに姿を消す」
「……どういうことですか?」
オールムの言葉に只ならぬ気配を感じたのか、ラグナは微かに寒気を感じた。
「言った通りさ。イグナスではどうか知らんが、この国では党の暴挙は大体罷り通る。ある日突然、魔法が使える子供は党によって連れ去られるのさ。だから当然、魔法を使える事を気取られない様にはしているんだが、どうしてかことごとく見つかってしまう。
そんな訳だからこの国に、魔法が十分に使える人なんていないのさ。もっとも、あの大砲の話を聞けばそうでもないとは思うがな」
「…つまり、党が自らの矛盾を隠す為に魔法が使える子供を拉致しているのか」
あまりの事に閉口してしまったラグナの代わりにペイルが問うた。
「そうなるな。"矛盾の壁"は党の掲げる"平等"に対する揶揄なのだが…意味合いが一つ増えたようだ」
*
その後ペイルとラグナはオールムと色々と話し合い、オトポールに協力することとした。オトポールはヤンビャン以外の街にも拠点を構えており、街の外を取り囲む壁は地下隧道で行き来しているという。行商扱いで入国している2人は正規の方法ではヤンビャンから出られないので、頼らせてもらおうというわけだ。
一方オトポールも貴族街の中に潜入しようと試みていると言うが、秘密裏に掘っている地下隧道もどうしても壁のあたりで掘れなくなってしまうのだという。そもそもが手掘りなので時間もかかる上に、苦労して掘った穴が役立たずだった時の徒労感ときたら何本掘っても同じらしい。と言うわけで、現在掘削中の隧道にラグナの知恵を借りることになったのだ。
だがまずは外の様子をという事で、一行は隠れ家の近くの裏道から地下隧道に入った。
「大したものだな。これを素掘りか」
そう思わず声を上げる程、隧道は立派なものだった。とは言え中に灯りは無く、オールムが手提げ灯を持って明るくしているのだが。
「当然だ、昔からの苦労の結晶だからな。わかるとは思うがヤンビャンの外とは無許可で行き来するのは許可されていない。これは闇の方法と言うのもあって、発見して埋めたい党と俺らとのいたちごっこさ。だがこの隧道は俺たちの生命線だ。いくら埋められようとまた掘ってを繰り返すうちに、だんだん穴掘り職人みたいになっちまった」
そう笑うオールムを、しかしペイルは神妙な面持ちで聞いていた。そうまでしてまでひた隠しにしたいこの国の現実がこの隧道の先にある。ほんの下調べのつもりで来たつもりが、かなり根幹まで首を突っ込むことになりそうだと一人気を引き締めた。
人がすれ違えるほどの隧道を出ると、ある建物の中だった。
「あら、オールムね。と、その2人は?」
「カルスか。壁の内側で知り合った外国人だ。色々と興味深い事を言ってて、それで"矛盾の壁"の内側に入りたいって言うからとりあえず連れてきたってわけだ」
オールムが服に着いた土を払いながらそう言うと、カルスと呼ばれた茶髪の女性はしげしげとペイルとラグナを観察した。
「へぇ。私はカルス、カルス・リルケ―。あなた方は?どこから来たの?」
「俺はペイル=サルーン、白露山脈の向こう、イグナス連邦から来た。あの"矛盾の壁"とやらの内側に調べ物があってな」
そう言うとカルスの目が驚きと羨望の入り混じったような眼差しに変わった。
ー多分出身を言う度に、こんな反応をされるんだろうな。
ペイルの憂いをよそに、カルスはラグナにも尋ねる。
「貴方は?よく見ると…目が青いのね。って、え?」
「え?いや、私はラグナ-ユラフタスと申します。白露山脈の向こう側の森の中に住んでる民族の者で、イグナスから来たと思っていただいて構いません」
「え?え?いや、じゃ貴女は"青イ目ノ民"って事でしょう?あの数百年前だかの伝記に出てくる、強力な竜を従える魔法使い…!」
「あの、オールムさんも言ってましたが、その伝記ってそんなに知名度のあるものなんですか?」
ラグナの質問に、カルスは一転して神妙な顔つきになった。
「いえ、そんな話ヤンビャンじゃ見なかったでしょう?その伝記自体は白露山脈の向こうに攻め入ってって話だけど、内容に記されている"青イ目ノ民"が一度強力な魔法を使って押し返したあたりが問題になってね。それで労働者党が政権を握ってすぐに、本は全部かき集められて燃やされたわ」
しかしその言葉にペイルは納得しない。
「その割には随分と正確に内容を覚えているようだが、それはどうしてだ?」
「あぁ、そうよね。隣の国、マレス-ナト民国には行った?」
「いや、まだだが…」
「そこにはあるのよ、その伝記が。ナトはプラセンとは違って貧しいけど自由な国、私達は労働者党に対抗する何かがあればとその本を読み漁ってるのよ」
成る程なとペイルは感心した。と同時に探し物となるとシナークの図書館に入り浸ってる青年の姿を思い浮かべたが、あれもあながち有効な方法なのかもしれない。そう言えば彼はメルちゃんと元気にしているだろうか。
*
結局その後は来た隧道を通り、ペイルとラグナはヤンビャンの宿へと戻った。しかし翌々日からはオールム達、オトポールと共同で動く為にその日の朝には宿を引き払わねばならない。だがオトポールと共闘するということは明確にプラセン共和国に対して反抗するという事であり、今後プラセン共和国に入れなくなる危険性すら孕んでいる。ならば目をつけられていない今のうちにやれることをやらなければならない。
そう思い立ちシナークの誰かさんよろしく、ラグナを連れてヤンビャン唯一の図書館に来たペイルだったが、そこに並ぶ本の背表紙を見て内心で溜息をついていた。
「なんと言うか、想像はしてたもののいざ目の前にすると気味が悪いな」
そう小声でつぶやいたペイルの前にある書架に並ぶ本は「ああ素晴らしき労働」「プラセンの偉大なる歴史と成り立ち」といった本が並んでいた。どれもこれも体制を賛美し、この国を治めているという当主とも呼ばれるらしい、大統領ユールス・カダルの事を礼賛している内容ばかりだった。
「だがむしろこう言った、ヤンビャンの市民に教えられるものはヤンビャンにいるうちでなければ分からないからな。攻め入るならば相手の考えや思考を読むことは、兵法の基礎中の基礎だ」
大方の予想通り、ヤンビャンの図書館にあるものは為政者にとって都合のいいものばかりだった。中でも国の成り立ちに関しては、隣国のマレス―ナト民国はプラセン共和国に盾突く愚か者であり、その知能は畜生にも劣るなどと書いてあった。オトポールから聞いた話ではマレス‐ナト民国は労働者党が政権を取る際に反対勢力と内紛が起こり、その負けた側だというから随分な事実の脚色だ。
国に関する記述の中に一つ、ペイルの気を惹く者があった。2つの国の間にはオレウムと呼ばれる、領土がいまだに定まっていない地帯があるという。そこには採掘は難しいが有用な資源が眠っており、これの採掘に成功すれば我が国は世界有数の資源国に成り得るだろう。と言ったことが書いてあった。
―資源…か。誰だったか"資源とは即ち金。その資源を持つ者の、金が世界を支配する"なんてことを言っていたな。正直カルァン石の騒ぎで懲りたんだが、また面倒な事になりそうだ。
「薬草学」と書かれた薄っぺらい本を目的そっちのけで読み耽っているラグナを横目に、ペイルはそう独り言ちた。
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