表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私の熊本地震体験記 続編

作者: 肥後 椿

前震、本震と2度の大地震に見舞われました

本震当時の様子をありのまま書いたものです

平成16年4月15日午前1時25分


15日の朝早く帰宅14日前震の恐怖と疲れもあってテンションは高く…

疲れてるはずなのに…中々眠れない

夜を過ごしていた


15日の朝方体育館から戻り片付けから始まったテレビでは地震の被害映像や内容が報じられていた

「怖かったねでも…そのうち収まるよ」と家族と話していた

地震は中々収まらずにいたが

余震が暫く続いてももう大きな震度のものはこれ以上来ないだろうと思っていた…恐怖は収まることはなかったが…テレビニュースを気にしつつも少し安堵感もよぎっていた…

少し収まってきたかなぁ

そんなふうに思いながら前震の時刻までの間に諸々を済ませた

念の為水を貯めておく懐中電灯の電池をチェックし変える…

「これで大丈夫かな?念の為だし…」そんな風に思ってた…

前震の時刻が過ぎると少しホッとしていた…

それからネットやTVニュースを見たりしながら…ベッドで横になった心身共に疲れていたためウトウトと

し始めた…疲れ過ぎたせいか

浅い眠りだった…

(ユラッユラッユラッ…)

「んんっ…?揺れてる…あぁ余震か…」…グラグラグラッ!


!!声が…出ない…!


前震の時とは比べ物にならない程の大きな揺れが襲ってきた

揺れや振動は激しくなる一方だった

ベッドに起き上がる…動けない…!

電気は揺れが来た途端に消え部屋の中は闇に包まれた

ギシッギシッギシッ!

ガタガタガタッ!…

家々のあらゆる場所からの悲鳴と物が壊れる音が更に響く…

怖い!…怖い…!怖い…!

長い時間に感じる

目の前で総ての家具が前後に揺れ続けるTVがTV台から落ちる

照明が天井にあたりそうに大きく左右に揺れている

ドンドーンッ…ドーンッ…

下から突き上げられる様な振動

またか!!

そう思った…逃げなきゃ!

そう思った…動けない

ベッドから出られない!

助けて…!助けて…!心の中で叫ぶ

声が出た!…それは私の悲鳴だった

家族の声が聞こえる…逃げなきゃ!

揺れ続けていたが…強弱を繰り返していた

一瞬の小さい揺れ、今だ!

家族と玄関まで走ろうとする

真っ直ぐ進めない

必死に…必死に…玄関まで辿り着き

やっと外に出る

前震と同じだ…

違っていたのは地震の大きさと見渡す限り漆黒の闇が広がった

手に持っていたのはスマホのみ

強弱を繰り返す地震の中で…

少し小さい地震の時に家の中へ入る懐中電灯を取りに…それから闇の中またあの轟音の地鳴りや物音が壊れる瓦が落ちるありとあらゆる音…

その最中

懐中電灯の明かりのみを頼りに避難所へと進む…真っ暗な闇の中体育館に着くランタンや懐中電灯の灯りのみがポツポツと見える…

激しい轟音…揺れと凄まじい振動

体育館の中では悲鳴が轟く…

緊急速報が鳴り止まず鳴り続けていた揺れる前に表示されるスマホの地震速報は総て0秒後の表示その表示が消える間もなくまた次々に鳴り続けた

どれくらいたったのだろう?

ラジオから流れる被害状況…

混沌と言う言葉が相応しいかもしれません

長い…長い…時間が流れ薄っすらと体育館の窓から明かりが射してきた

お腹が減った…のどが乾いた

究極の空腹と喉の乾き

心の中で…何度も願い祈る

お願い…止まって…!

スマホのネットからは数多の人々からの安否や励ましの声が届いてくる

それから暫くの間

闇の夜が訪れた…どんなに願っても祈っても地震、地鳴りの轟音や揺れは収まることがなかった

もう…熊本の地面下は壊れた

日常が止まった…

当たり前の朝

当たり前の夜

もうそんな普通の日々は訪れない

そんな絶望感が…心を締め

恐怖と絶望、不安、空腹…

総ての時間が止まった…

2日目の朝からだったか?…

体育館を朝出て家の中を片付けに戻り暗くなる前に体育館に戻る

そんな日々を数日過ごしていた

雨の日は家には戻らず体育館の中で…過ごす晴れたらまた家に戻り暗くなる前まで片付け体育館ヘ戻る

…数日たった頃電気が復旧すると体育館の中で…歓声が上がる

電気が復旧してから家の片付けを済ませる時間も延びていった

1週間程経った頃ある程度片付けた家に戻った

地震はそれから長い長い期間

収まらず揺れ続けていた

その回数は4000回を超える

2018年4月現在

あの日から2年…

当初程はないものの

余震に悩まされる日々は…

今も続いている。

最後に…

ここに住む者にとっては

熊本地震は終わってはいない

現在も…そして地震終息の

その日まで…。




























最後まで読んでいただきありがとうございました

リアルな描写は記憶に刻まれまた失われた瞬間の記憶もあります総てをありのまま

大地震の脅威と備えの大切さを考えていただけるきっかけになれば…と思います

拙い文書で申し訳なく思います

ありがとうございました。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ