表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/160

第20話 戦い終えてから……


 なんとか生きのびたか? 生きているのが不思議だった。


 目の前にいる冒険者たちがどういう目的でここに来たのか不明だが、今の私には考えられない。

 この傷の状態だと動くのもままならないのだ。


 母親ローパーがヒュドラとの戦いの時に深いダメージを受けた。

 私はあの時の母親ローパーよりも深刻なダメージを受けている。


 治るまでは相当な日数がかかると思う。

 今回の戦いの件で時間ができそうなのでいろいろ考えたいと思う。


 とりあえずは、アレスという冒険者を食べて体力を回復しよう。

 さすがにここまで疲弊していれば、何か口に入れていないと体力が回復できない。


 それに早く、食べてしまわないと彼女が全部食べてしまう可能性があるのでそこが問題だ。


 アレス君これも弱肉強食の世界だ悪いが恨まないでくれよ。

 とりあえず頭の部分を先に口に入れる。


 先ほども口に入れたが、なんとも言えない感じだ。

 モンスターに生まれ変わったけど、さすがにこれはちょっときついかな。


 でも、仕掛けてきたのはやつらだし、もし私が討伐されていたら頭にある魔核を抜き取られ、アイテムとして売られていただろう。


 なんか弱肉強食でもこれは違うな、どう表現していいかわからない。

 さて問題は胴体の部分をどうしたものか。


 こいつ銀色のプレイトメイルをつけてるけど硬そうなんだよね。


 このまま食べてあとから吐き出そうか、そうでないと鎧をはぎ取っている最中に彼女が来て食べてしまう可能性がある。


 とりあえず私はアレスの胴体の部分をまる飲みしてみた。

 やはり硬いな、腹の中でゆっくり溶かそうと思う。


 アレスが持っていた神剣とやら、これは良いものが手に入った。

 なかなか、使えそうだ。


 体から出る触手を使って振り回したけど、これが結構いけるかもしれない。

 今のところ頭部の触手が全部いや、1本だけ残っているのか、ほぼ全部切られてしまったのでしばらくはこの剣を使おうと思っている。


 これを使いこなして私は触手剣を極めるのだ。

 なんてね。


 今までやることがなかったので目的ができて良かったと思う。


 さて、今日はしんどい戦いをしたのでさすがに疲れた。

 寝床部屋までは相棒の彼女がいるのでなんとか帰れるだろう。

 さすがに協力してくれるよね。


 …… …… ……


 ふぅ、なんとか寝床部屋まで帰ってこれた。

 距離はあったが行き同様にモンスターにあわなかったのだ。

 これだけは良かったと思う。


 冒険者たちが何かのアイテムとかスキルを使ったのだろうか?

 今回のことは異常に感じられる。


 …… …… ……


 定位置について、いつもどおり石片を集め食べはじめる。


 おっと、その前にそろそろ溶けたので腹の中の遺物を、吐き出さないといけないな。

 私は腹の中の遺物を吐き出すと同時に驚いてしまった。


 出てきたのは、鎧、ガントレット、レッグアーマー、すべてが奇麗な状態で出てきたのだ。


 なんだこれ、まったく府腐もなくきれいな状態で出てきたぞ。

 なんて良い装備を使っているのだ。


 よほど悪いことをして手に入れたんだろうな。

 遺跡荒らししているのだからそれもそうか、まっ、いいかこの装備は後でゆっくり調べよう。


 今日はできるだけ多くの石片を食べてゆっくり回復に努めるとしよう。

 ゆっくりと休みはじめた。


 …… …… ……


 ふと思った。

 母親ローパーもヒュドラと戦かった時、私がいた分戦闘はきつかったんだろうな、苦労していたんだなと……


 今はどうしているだろうかな、生き残っているといいな。


 …… …… ……


 ひと休みを終えて私は起き上がった。

 体、重いさすがにあれだけダメージを受けて触手までなくなっている。

 相当負担がかかっているな。


 大量に石片を食べないといけないか、そんな時に私の相棒の彼女が私の前にモンスターの死骸を置いた。


 あれ、この死んだモンスターどうしたの? もしかして私のためにモンスターを狩ってきてくれたのかな。

 なんて優しいんだビッチだと思ってごめんよ。


 ほんとは良いやつだったんだなと感心してしまった。

 そして私の前に置いていつもの定位置へ帰っていった。


 帰っていったのはいいけどその前に私が非常食用に作っていた倉庫の柱がよかされていた。 

 彼女もそこからモンスターを取り出して食べている。


 えぇぇ、そこからだったか、私が作った非常食用の倉庫があるの知っていたんだね。

 彼女が来てからまだ一度も開けたこがとなかったのに……


 あぁ、さすがに彼女だ。


 彼女にはかなわなそうなのであきらめよう……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 別に悪口とかではないんですが 相棒(笑)に獲物奪われて何も言えないどころか諦める考え方が気持ち悪いし大嫌いです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ