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第2話 現状の把握……



 こ、これはとんでもない事になってしまった。

 モンスターに生まれ変わるとは……


 それも前世の記憶付きで、これがいわゆる転生と言うやつなのか、なんか違う気がする。

 目の前にいるモンスターって、これって最悪じゃないか?


 私の知るゲームや漫画の知識で見たことがある。

 『ローパー』という触手系のモンスターだ。

魔法生物、無機物生物と言われている。


 エロゲーでよく見る触手系の、夢のモンスターだ。

 女騎士を凌辱すると言う設定で見たことがある。


 だが、目の前で実際に見た感じでは、凶悪そのものと言って過言ではない。


 普通の人だったら見ただけで失禁してしまうだろう。

 こんなモンスターに転生するとはな……


 モンスターをよく観察して見ると体の色は白い桃色の肌色だ。 

 それに触手の先端には赤色と黒色がしま模様状にはいっている。

 スズメバチをイメージさせるような危険を表せる模様がある。


 大きさはだいたいの見た感じで言うと、全体長4メートルはあるのではないかな?

 柳のような触手を伸ばすとそれ以上はあるな。


 胴体は高さ2.5メートル、幅が下回り3.5メートルの台形状の形だ。

 体形はプリン? もしくはバケツをさかさまにしたのに似ている。


 頭部らしきところに大きな触手があり長さが3メートル、幅30センチ、先端がふくらんだ触手8本が、柳のように外まわりにしなだれている。

 この触手を入れると非常に大きく見えるのだ。

 擬態ではないが触手を広げ大きく見せる事もできるな。


 8本の大きな触手の内側に、イソギンチャクのような細い触手が見える。

 長さ40センチ、幅5センチから10センチの触手が無数に生えているのだ。

 20本くらいあるのか? 毛ではないけど頭部に生えている?

 見た感じ気持ちが悪い。


 口? 胴体の中央に、横に大きく1メートルほど、ひび割れのようなものが見える。

 大きな口だ。

 開くとサメのような無数にとがった白い歯が見えかくれする。

 赤い舌のようなものも見えた、大きいな。


 眼かな? 上側に赤いルビーのような10センチくらいの宝玉のようなものが、30センチくらい間隔で、体を一周するように無数にある。

 数は見た限りでは正確には数えられないが10以上はあるのではないのか?


 奇麗な赤い宝玉のような眼だ、ルビーアイと言った感じか。


 上部から大きい触手が垂れ下がっているため、目と重なって見えずらい感じがする。

 見えずらいために数が多くあるのかもしれないな。

 

 私が見える感じでは360度バーチャル映像の感覚のように見える。


 鼻はさすがにないのか、でも匂いが感じとられる。

 眼らしきところの下に小さな無数の穴のようなものが開いているがそれだろうか?


 あっ、そうか、人間の体形などとくらべてはいけないな、そもそも目とか鼻があるとかもわからない生物だから。


 そういえば足はないのだが、体の底の部分に凹凸があるのがわかる。

 凹凸を動かして歩くことができるのかな? 今は残念だが動かすことはできないみたいだ。


 ? 目の前にいるモンスターは、先ほどから体のあちこちで細い無数の触手を出しはじめている。

 エロゲーではこの触手を使い女騎士をいたぶるのだっはず。


 この触手の感じ、やはりエロゲーに出てくる触手モンスターだよな、長さてきには4メートルくらいまで伸ばせるのか?

 直径3センチから1センチ単位くらいまでの、細い触手が無数に見える。


 触手を出せる穴とかが見当たらず、自由に体のどこからでも出せるみたいだ。

 なんかやばい光景を見ているようだ。

 でも別の意味で夢が広がるモンスターだ。


 人間で言う手の代わりをしているのだろうか? 私と同じように生まれた子供たちを触って何かを確かめている。

 触られるとくすぐったくて気持ちがいい。


 くすぐったいという事は、人間と同様に感覚器官があるという事だな、触られ続けていると気持ちよくて、ある意味なんかやばいぞ。


 どうやらこのモンスターは、私を入れて5匹ほど子供を産んだらしい。


 子供たちは体長30センチくらい。

 上部に眼らしき赤くルビーのようなものだけが無数にまわりについていて、それ以外はにもなく触手も生えていない。


 赤い小さなルビーがついた肌色のプリンに見える。

 なにもないのでかわいく見える。

 子供のころはモンスターでもかわいくみえるようだ。


 今はまわりが見えているだけで体をまったく動かせないでいる。


 見えるだけでも良いな、辺りを確認しよう。

 周りを見渡してみると、石壁の部屋? それも部屋全体が大きく淡い緑色に光って見える。

 壁が崩れ落ち、折れた柱などが散乱し瓦礫がれきの山があるのだ。

 朽ち果てた古代の遺跡? どこかのゲームで見たようなダンジョンの部屋に見える。


 光がどこからもさしている感じがない。

 明かりがないのに、壁や床、天井、柱まで淡い緑色で光っているように見える。

 壁や天井が光っているのか? それともこのモンスターのなんらかの能力で明るく見えているのかは不明である。


 …… …… ……


 しばらくしてから変化がおとずれた、母親であるモンスターが触手を使って石片を拾いはじめたのだ。

 それも床にぶつけ細かく砕きはじめた。


 砕き終わって細かくなった石片を、触手を使って子供たちの腹のところへ押しあてている。


 何をしているんだろう? 母親のモンスターも自ら見せるように近くで拾った大きめの石を食べはじめた。


 もしかして食えって言っているのか? そう思っていたら腹の部分が勝手に開いて石片を食べはじめてしまった。


 勝手に腹の口が開いてしまった、自然と言うか自動的に石片を食べている。

 なんなんだろうこれは? 他の生まれた子供たちも同じように食べはじめている。

 

 石片を食べてみたが味はしない。

 体に入ってくる感覚がごろごろして気持ち悪い。

 食べ始めてから時間がたったら、体全体が熱くなったような気がする。

 栄養ドリンクの強いやつを飲んで、興奮したような感覚になり、力が湧いてくるような感じがするのだ。


 もしかしてこのローパーっていうモンスターは石片を食べて成長する生物なのか? 

 それだったら良いな、このダンジョンらしいところにはおそらくだが他にもモンスターがいるのだろう。


 モンスターを狩って食べるとなると、グロくて食えるとは到底思えない。

 でもおなかの中にいた時かな、なにかと争っている音やグチャとかクチャとか聞こえたからたぶんモンスターを狩って食べていたんだろうな。

 それか共食いしていた可能性もあるか、そう思うと食事に関しては気が重く感じられる。


 どう考えても生で食べているのだろう。

 生ものは好きではなかったんだよな。


 いろいろ疑問点や検証したいことはあるのだが、とりあえず結論として、私はモンスターに生まれかわってしまったみたいだ。


 それもローパーと呼ばれる触手系のモンスターに……

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