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第135話 潜入・・・


「ゼピュロス隊長、ご報告申し上げます」


「スペックか、どうした何かあったのか」


 「先ほど草原に居た魔物に動きがありました。

 雨の中身体を不明な発光をおこなっていたのですが、突然動き出し大森林地帯に入りました。

 見たところ大森林内に戻って行った感じに見えたのですがどうしたらいいのでしょうか。

 私の眼でも追えない距離に入っています」


 「む、どうやら魔物は引いてくれたのかも知れないな。

 魔物といえ夜中だしこの大雨だ。

 活動しにくいのかも知れない。

 不明な魔物なので何とも言えないがな。

 この状況では、我々も斥候の偵察隊も出せないだろう。

 魔物の動向を把握したいところだが、あまりにも危険すぎてだせそうにもない。

 出しても犠牲が出るだけで何も得ることはないだろう。

 ここは、へたに動かず現状維持で見守るしかない。

 引き続き監視塔からの警戒は怠るな。

 今は上の判断を待つしかない。

 スペックおまえの能力がある眼でも草原内までが、せいぜい見える範囲だろう。

 大森林内はさすがに見えないだろうな」


 「その通りです。

 草原の奥に入った時点で見失ってしまいました」


 「だとするとお前の眼の能力が使えるのは、ここから2キロ弱の距離てところだろうな。

 それ以外はどう行動するかは、わからんだろう。

 こればかりはどうにもならない。

 魔物が去った様子を見せたのだ。

 何事もなくそのまま去ってくれたと期待するしかないか。

 ・・・

 監視搭の隊長の言って良い言葉ではないな。

 しかし今回の現れた魔物は危険すぎる。

 我々だけでは対処はできないだろう。

 引き続き監視だけはおこなっていてくれ。

 今夜は徹夜になるが頼むぞスペック」


 「はい、了解しました」


 ・・・


 さてと、それでは地中から穴掘って行ってくるとするかな。


 私は草原の方に近づき機械的生命体メタルハンド のスキルを使う。


 近未来殺戮兵器の様相に変わる。


 ここら辺でいいかな。


 とりあえず穴掘って潜ってみるかな。


 私は触手についている6枚の刃を利用し地中を掘り下げてみる。


 地中は意外に柔らかいな。


 と言うか大きな触手についている刃と力が強力なので、掘るのは容易くできているのか。


 この感じだと岩盤だって容易く堀進めそうな感じがする。


 まぁ、ドラゴンの鱗を容易く切り裂けるのだ切れ味は相当のものだろう。


 問題は土が大きな触手の刃とからだにまとわりついて泥だらけになるのと、掘った穴の土が後ろにまわさなくてはいけないので動く範囲が狭い。


 範囲をかなり広めに掘っているのだけど、ほぼ埋もれた状態で堀進めているのでなんか微妙な感じで掘り続けている。


 堀り進めているというか土をかき分けて前に進んでいるって感じになっているんだよね。


 望遠透視能力ルビーアイ で地中の状態と角度をうまく確認しながら掘っていくのだがどこを掘っているのかもわからなくなってきた。


 一応、目あすとして門の位置を見うしならないように掘り進めていくしかないか。


 地中の中だとどこへ行っているのかわからなくなってしまいそうだ。


 思ったより掘り下げるのは早く行けるのだが、問題が多数ある。


 掘った穴の中に水が入って来て、泥水がからだに入ってくて嫌なな感じになる。


 でも、曰く間があるだけで、この状態でも平然と活動できるんだからさすが近未来的な殺戮兵器だなと感心している。


 どこでもお構いなしで行動できるからだは、さすが神が作ったと言われる生物兵器だね。


 身体のスペック的にはかなり高く気に入っているのだが、問題は見た目なんだよね。


 見た目かっこいいんだったら、良いんだけど最悪の姿してるから、人間とか魔獣とか少し知能があるものだと、私の姿を見ただけで近づいてもこないだろう。


 生物兵器使用だから見た目が恐ろしい仕様になっているのは仕方ないのかな。


 この姿では他種族と交流は難しいだろうな。


 同種族同士では問題ないのと、あとシュマちゃんのタコ型のモンスターくらいかな、知識あって私の姿を恐れないのは、と言うかあのタコの姿のモンスターもかなり気色が悪いぞ。


 ゲテモノの姿にはゲテモノしか交流できないのかな。


 悲しいことだね。


 奈落のダンジョンにいるモンスターは見た目とか全然気にしないので平然と襲ってくるんだけどな。


 まぁ、知能が少ないのもあるが、奈落のダンジョンのモンスター好戦的に作られているのだよね。


 確か管理者の詩織さんがアトラクションパーク作る上で、別の生き物に擬態して行動できるとか言うのをやりたいとか言っていたような気がするけど。


 擬態して死を体験できるアトラクションできるようになっていると恐ろしい事を言っていたね。


 そのせいで奈落のダンジョンは好戦的なモンスターばかりいるのかな。

 

 死を体験できるトラクションなんて、なんて危ないものを作るのだ。


 未来の人は電脳世界サイバースペース で生きているから死ぬ概念が少なくなっているからって、そのアトラクションはおかしくないかな。


 電脳世界サイバースペース ってどんなところなんだろう、気になるな。


 そういえばこの地上で私に向かってきた魔獣っているのかな?


 魔王・ツインデットリー・パイソンという蛇の魔物くらいかな。


 あれってただの知能の少ないでかい蛇だったような気がするんだけどな。


 知恵のある魔物とかいうのはあきらかに嘘だったよ。


 人間の頭が2つついてたからそう思ってしまっていただけだったみたいなんだよね。


 イカロス魔導法国に移動しているときも、魔獣の姿は結構見えたけど、私が向かうと逃げてしまっていたのだよ。


 地上の魔獣は知恵があるのいるのと聞いてるけど私を見ると逃げてしまうのだからどうしようもないか。


 獣人達も気軽に話しかけてくる人もいるけど、大半の人が私の事恐れていることはわかるんだよね。


 望遠透視能力ルビーアイ で心臓の鼓動見てしまうとあきらかに目の前に私といるときは早くなっている。


 心臓の動きが私といるときはおかしなくらい動いているんだよね。


 特に斑猫族の族長ギンジさんはそうだったな。


 あきらかに私の事を恐れているもんな。


 おそらくは我慢して話を付き合ってくれているのだろうな。


 気を使ってくれていることがわかるのでありがたく思うね。


 そうだ奈落のダンジョンに帰ったら人間使用になれるか、管理者の詩織さんに聞いてみようかな。


 管理者の詩織さんだったら案外できるかもしれないな。


 前守護者のドラゴンが人間の姿に擬態していたのだ。


 できる可能性があるかも知れない。


 人間に近い者達と合っているとどうしても前世であった人間の時が恋しくなってしまうものだな。


 姿だけでも憧れるとはね。


 ・・・


 余計な事考えながら地中を堀進んでいたか。


 途中まではうまく掘りだしてきたのだが、だんだん掘っていた土が邪魔で埋もれた状態になり少しきつくなってきたな。


 これでも500メートルくらい進んだかな。


 まだ草原の下でオルネニア武游国の領内には入っていないのか。


 うむ仕方ない、ここは魔法を使おう。

 

 重力飛球グラビトンレイ の魔法を使い前方に重力圧縮弾を放ちながら穴を掘り進むめるとするか。


 その方が確実で早そうだ。


 前に狐の村で井戸を掘るときに、重力弾グラビトンで掘り下げができていたんだよね。


 重力飛球グラビトンレイ の方があきらかに威力は高い。


 この魔法は中級以上の魔法だ。


 飛ばせて放てるので方向の自由が利くから重力飛球グラビトンレイ を使えば楽に掘り進められるだろうな。


 試しにやってみるか。


 問題は方向と角度だ、うまく調整してやらないととんでもない所へ掘ってしまうからな。


 それだけ気を付ければいいだろう。


 魔力はダンジョンから供給しているのでほぼ問題なく魔法を連続で放てる。


 それではやってみようかな。

 

 まずは前方に6メートルくらいの大きい重力飛球グラビトンレイ を発生するのをイメージする。


 私の体積以上の大きな球体だ。


 からだが楽に通りぬけられる道ができるように大きくイメージする。


 いつも攻撃で使う重力飛球グラビトンレイ よりもかなり大きい。


 いま地上から30メートルくらいの深さのところだから角度なんか関係なく真っすぐ放てばいいだろう。


 オルネニア領内までは真っすぐ魔法を放って通り道を作る。


 ある程度したら、今度は登れる角度で魔法を放って地上に出れば問題はなさそうだな。


 試しにやってみよう。


 イメージどうりにの重力飛球グラビトンレイ を発生させ放った。

 

 「ズドドドドー」 


 おぉ、すげえ、こちらの方が早くきれいに穴ができ進めるぞ。


 一発の魔法で30メートルくらい穴が掘れる。


 というか目の前の土が貫通してトンネルができていくのだ。


 これは気持ちいいな。


 面白いくらいきれいなトンネルの通り道ができるのだ。


 問題は角度をうまくやらないと進む方向が全く別の方向へ行ってしまうということか。


 それに見事にきれいにトンネルができてしまうので、このトンネルをつたって人間界に魔獣が侵入したら大変だな。


 でも500メートルくらい先ほど進んだ時にはほぼ後ろの穴が埋まっていたので大丈夫だと思うけど、今から掘ったトンネルはあとで埋めておくしかないのかな。


 トンネル堀り進めるよりも、埋めるほうが大変な気がする。


 でもそれについては問題はないだろう。


 管理者の詩織さんに頼んで埋めてもらうことにする。


 管理者の詩織さんの能力さえあれば万事解決できる。


 それでは頑張って魔法で掘り下げて行くことにしよう。


 ・・・


 今のところトンネルを順調に掘り進めている。


 このまま掘り下げてオルネニア武游国の領内には問題なく入れる。


 問題はどこらへんに出たらいいのかまだよくわかっていない。


 まぁ、オルネニア武游国の領内に入れればどこでもいのだが、と言うか城壁を超えればどこでもいいのだろう。


 どのみち後先なしで行動しているのだ、なるようになるしかない。


 今までほとんど考えている通り、うまくいっていないから、その場しのぎで対応するしかないだろうな。


 このローパーの肉体のスペックだけが高くてよかったかな。


 そのおかげで今までなんとか助かっている。


 さすが作られた魔法生物兵器だ、そこら辺のモンスターと違ってその点は良いとこだよね。


 ・・・


 地中をかなりの掘り進みオルネニア武游国の領内くらいにはいったかな。


 城壁はすでに300メートルくらい前に過ぎている。


 問題はどこへ出るかだ。


 望遠透視能力ルビーアイ で地中から透視してみても、さっぱりわからないな。


 建物がところどころにあることがわかるのだが、どこら辺にでたらいいのか判断に迷う。


 なるべく郊外に出ていきたいのだけど、地上の様子がわかりにくいんだよね。


 とりあえずそろそろいいかな。


 登れる角度で魔法を放ち、地上に出られるように調整しよう。


 しかし、どこに出たとしても人間界で穴掘って来たことまずくないか。


 地下に大きなトンネルができてしまっているのはまずいかも知れないな。


 ここまで掘ってきてしまったんだ外へ出ないわけにはいかないだろう。


 とりあえず、適当に建物らしきものがある微妙に離れた場所に掘り進んでみよう。


 どの道いきあたりばったりで始めた事だ適当でいいだろう。


 穴を掘ってしまった場所はある程度埋めて置いて、後で管理者の詩織さんに言ってきちんと埋め直してもらうことにしよう。


 管理者の詩織さんだったら簡単にできそうだからな。


 もしもやってくれなさそうだったらあとで頑張って埋めにくるしかないか。


 私は土系の魔法が使えないから、大変な作業になるかもしれないな。


 あっ、思い出した。


 狸の獣人達に手伝って貰うとするかな。


 狸の獣人達は土系が使えると聞いたのでそのことは覚えていたんだよね。


 うっとおしい狸の獣人だけど、穴を埋めることできるようだったら手伝って貰うことにしよう。


 ギンジさんに頼んで狸の獣人が欲しそうなモノを提供してもらってやってもらうことにするかな。


 幸い奈落のダンジョンで商人からぶんどったお金は持っているんだよね。


 まさに豚に真珠で私には使えないものだけどね。


 それじゃ今後の後始末も考えできたので、適当に地中に出られるところを掘って出てしまおうとするかな。


 問題はこれからおこなう大きなことの後始末をどう対応するかがわからないんだけどね。


 私は掘り下げながら進んでいき、地上へ出てしまう。


 ・・・


 ふぅ、地上に出たかうまくいったな。


 望遠透視能力ルビーアイ で辺りを確認していたが近くには人間はいない場所だった。


 とりあえず出てすぐに透明化能力インビジブル を使い姿を見えなくする。


 さてと、ここってほんとにどこ?


 辺りを見回すと公園みたいところに出てしまった。


 ! 

 

 公園じゃなくて手入れがよくできている庭かな?


 300メートルくらい先に大きな家が見える。


 もしかしたら貴族の屋敷の中庭とかに出てしまったのか。


 まぁ、無難なところに出たのかもしれないな。


 とりあえず掘った穴をできるだけ埋めておこうかな。


 ここからたどって魔獣なんか侵入したら大変だからね。


 後から忘れず詩織さんに埋めてもらう事を頼んでおこう。


 ・・・


 私はある程度掘った穴を埋め終え動きだすことにする。


 やはり地上は大雨だったな。


 望遠透視能力ルビーアイ で辺りを見渡すがさすがに人はいない。


 貴族の中庭らしいけど、護衛はいないみたいだね。


 適当に夜巡回している者がいるのかな?


 索敵もかけるが大きな屋敷に人間がいるのがわかるくらいだ。


 屋敷を望遠透視能力ルビーアイ で詳しく探ると貴族のような人と使用人のような人が何人かいたが、ほとんど寝ている状態だった。


 一部、変な行為をしている人を見かけたが、夜中だ。


 あっても別におかしくはないだろう。


 その行為は見なかった事にする。


 気になるが覗き見はまずいだろうな。


 ・・・


 さてと、ここはどうやら郊外の貴族が住む屋敷の中庭らしいな。


 しかしかなり広くできていて整理もされている。


 お金ってあるところにはあるって感じがわかるところだな。


 悪い事しているんだろうな。


 おっとそんなこと思っている暇はないか、それでは、街中に移動しようとするかな。


 寝ている者達が大半だったな、一部の使用人らしき人達が何かの作業をしていて起きていたみたいだから、時間的に考えると22時から1時くらいの間かな。


 地球の時間帯感覚でそんなところだろう。

 

 この世界の人達はどのくらいで就寝するのか知らないので何とも言えないのだけど、地上に出てから時間帯を気にするようになるとはね、ダンジョン内にいる時とはだいぶ変わってしまったな。


 ・・・


 それでは、とりあえず望遠透視能力ルビーアイ で辺りの確認を行ってみるか。


 街の中央にあるでかい塔のような建物があるというので探してみようとしよう。


 事前に捕らえた冒険者から聞いていて良かったな、だいたいの検討がついた。


 そちらに向かってみよう。


 ・・・


 貴族の屋敷を出て道なりに進んでいる。


 屋敷があったところからかなり良い石畳を引いた道が街を行けるように作ってある。


 その為歩きやすく街にすんなり着きそうだ。


 ある程度走っていったら街の中に入りこめた。


 おぉ、ここが人間の街の中か。


 なんか懐かしいな。


 ヨーロッパの街並みを思わせる感じだが、なぜか懐かしく感じる。


 前世の日本の街並みとまったく違うのにね。


 さすがにこの夜中の大雨だ誰一人外に出ていないな。


 いや、そうでもなかったか。


 望遠透視能力ルビーアイで街の家の隙間の壁端を見てみると汚い布に頭からかぶった人が数人見える。


 まっ、そういう人いるのは当然だろうな。


 日本ではこんな光景は見ないだろう。


 でも海外ではあたりまえにいたりする。


 こういうのを見ると人間の嫌な部分を思い出すので見たくない光景だったな。


 ・・・


 衛兵とかも街の中にはいないのかな?


 警察のような番所もないし、どういう感じの街なのだろう。


 市街に入ってから道は段差のある石畳がひきつめられているんだよね。


 先ほど通った道よりもあきらかに悪く感じられるな。


 まぁ、あまり平らではないが、良く出来ている方なのかな。


 先ほど通った道は貴族専用に行きかうように作られた道みたいだな。


 かなりいい通りにできている。


 市街地内はさすがにこんなもんだろう。 


 お金を使うところは貴族優先か、嫌なところだねこの街は、でもそれはどこでも同じかな。


 前世でも政治宅付近や大きな会社で税金をたくさん納めてくれているところは何も言わなくとも道とかよく作ってくれてたりしたところあるからな。


 力がある者が優遇される、どこでも同じことか。


 そんなこと思って街並みを進んでいたら、目的の2つの大きな塔のような城がうっすら見えてきた。


 とりあえず、目的の建物が見えたので向かってみるか・・・


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