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第128話 危ない女性・・・


 ダーリンとはいったい?


 この女性やばいぞ、頭がいかれているのではないか。


 私の事をダーリンて呼ぶなんてそんなこと言える人などいないと思うのだが。


 !


 あぁぁ。


 まさか。


 いや、そんなはずはない。


 だって彼女は奈落のダンジョンで今、子供達といしょにいて子育て中のはずだ。


 それに、人間の言葉なんか話せず、ある程度の事しか理解できない。


 第一人間の姿をしているのであきらかに違うのだろう。


 ローパーが変身能力持っているって事はないだろう。


 あったとしても、きれいな整った着物など想像して変身などできないはずだ。


 よく見たらこいつ身なりとかきちんとしているな、どういうことだ?


 もしかしてこいつ特殊な能力を持つ魔物なのかな。


 相手の思考を読み取り、読み取った思考と同調して幻影を見せるとかなんかありそうだ。


 私は毒態勢は強いんだけど、幻惑等の毒はかかってしまうんだよね。


 キノコのモンスターと戦った時も、見事にかかってしまったから、もしかしてすでに幻惑の魔法がかかっているのかも知れない。


 これは即急に状態異常を回復しないといけないな。


 私は状態異常回復の魔法の全状態異常回復魔法キュアオール を使った。


 からだから青緑色の光が発せられ、状態異常が回復していく。


 これでいいか。


 ?


 あれ、おかしい、目の前にはまだあの危ない女性がいるぞ、これは幻惑効果ではないのか。


 それだったら思考を呼んで姿を変えているのか?


 でも、私の思考を呼んでもあんな女性あったことがないぞ。


 もしかして私が心の中で思っている理想の女性像だと言うのか。


 いやそれは無いはず。


 確かに見た目はかわいい系なのだが普通なんだよ。


 特化してかわいいとか美人さんとか胸が大きくナイスバディとかが一斉感じられない。


 普通なんだよ。


 背が低めな日本人女性と言った感じなんだよね。


 仕事でフロントで受付をしているとか、定員さんであれこれ進めてくる女性とかそんな当たり障りもない普通の女性の人なんだよ。


 影が薄いでもなく濃くなく普通なんだよね、見た目は。


 でも異様な感じはビンビン感じられる。


 あきらかに魔物系の感じなんだよ。


 これは厄介な敵と遭遇してしまったのか!


 もしかして、この世界に来ている異世界人の類かも知れんな。


 幻惑特殊系とか変化能力を使う能力者かも知れない。


 一言動事注意をしなくてはいけないな。


 目的がなんなのかもわからず、今のところ敵対行動はしていないけど油断はならない。


 もう少し様子を見るか、それとも適当に話を合わせて誤魔化すかどうしようか。


 情報が欲しいから適当に話して様子を見るか、そのほうが良いだろう。


 敵対行動だけは避けたいな、あきらかにこの女性が強いのがわかる。


 ・・・


 「えーと、ですね。

 ダーリンと言うのは理解が兼ねますが、どうやら道に迷ってしまったようですね。

 どこまで行くのでしょうか?

 私の知っている範囲でしたら教えてあげますよ。

 どうぞお聞きください」


 どうだ、この対応は、あきらかに女性が答えられない質問をなげかけてみたのだ。


 どう目の前の女性は答える。


 大森林の奥から来たのだ、道を迷うなんておかしいだろう。


 受け答えできないと思うがさてどんな答えが返ってくるか見ものだな。


 返答によっては戦闘になるかも知れないがこれで様子を見てみよう。


 ・・・


 「えーと、えーとですね」

 

 女性はにこりと笑って、

 「忘れてしまいました」 

 と言った。


 うわぁ やばい こいつ絶対やばい奴だ。


 やはり関わってはいけない類だ。


 目的が私みたいだと思うのだが、どういう理由で私に接触してきたのかはわからない。


 ここはどうやって引いてもらうかが問題だ。


 適当に話をあわせて誤魔化して去ると言うのが一番いい選択だと思うのだが通じるだろうか?


 やるだけやってみるか。


 「あぁ、そうですか。

 忘れてしまったのですね。

 それでは私には道案内できませんね。

 残念に思いますよ。

 そうそう、あちらに人間の街が見えるのでそちらでうかがってはいかがでしょうか。

 そのほうが良いと思います。

 どうやら私では案内できないようなのですいませんでしたね。

 それでは失礼したいと思います」


 私はすぐさま俊足を使い歩き出す。


 女性は私の対応に唖然としてるが、今のうちに遠くへ離れようと心がける。


 「スー」


 ! 


 私の前にさきほどの女性が現れた。


 瞬間移動テレポート してきたのだろうか。

 

 心無しか怒っているような感じが見受けられる。


 これはやばいかもしれない。


 「う ふふふ。

 さすがねダーリン。

 私が嘘お言っていると良くわかったわね」


 やはり嘘を言っていたのか。


 ちっ、戦うしかないか。


 でもこいつ瞬間移動系を使う。

 

 私の最強の魔法、超重力圧縮弾ブラックホール もすぐさまかわしそうだ。

 

 ダンジョンから魔力が供給されているとはいえ、ある程度計画的に魔法を使わないといけない。


 特に上級魔法はコスト面が悪いので連続的には無理なのだ。


 さてどうする。


 いや戦うしかないだろう。


 マジックバリア、エナジーバリア、デバインバリア、硬質化、俊足。


 私は戦うべく臨戦態勢を整える。


 「ちょっと、待ってよ。

 私、戦う気なんてないんだからね。

 もう失礼しちゃうわ。

 ほんとに気付かないの?

 私よ、私、ジェラッシクパークでいっしょにいたローパーの私よ。

 自分の嫁をわからないなんて失礼しちゃうわ。

 みつぐ君。

 いえ、きのしたらいと君と言ったほうがいいかな」


 「誰だ、てめえ。

 俺の本当の名前を知っているとは普通の奴ではないな。

 ここで消えてもらうぜ」


 私は女性にたいし攻撃呪文を唱える。


 重力飛弾グラビトンレイ 直系1メートルくらいの黒紫の球が現れ女性に向かう。


 女性は瞬間移動テレポート でかわし私の後ろへまわる。


 私はすぐさま俊足を使い距離を離れる。


 厄介な、連続的に瞬間移動テレポート でかわされると攻撃などほとんど無意味なんだよね。


 某漫画やアニメでも手も足も出なかったキャラがいるだろう。


 どんな強力な攻撃でも当らなければ意味ないんだよな。


 まずいな、どうすればいいか検討がつかない。


 逃げるにもできそうもないので厄介だ。


 今のところ牽制で飛球系の魔法を危ない女性に放っている。


 弱攻撃飛球系魔法で牽制しつづければ瞬間移動テレポート でかわしだす確率が高いか。


 今のところ一度も魔法を受けた事はない。


 すべて瞬間移動テレポート でかわしているのだからな。


 私の近くに瞬間移動テレポート しているから同じように表れるかも知れない。


 現れるタイミングはわからないが全範囲攻撃を持続的におこなえば魔法が当たる可能性もある。


 それにかけてみるか。


 私は危ない女性にたいし連続して飛球系の魔法攻撃を繰り出す。


 雷玉サンダーボール重力飛弾グラビトンレイ雷玉サンダーボール雷玉サンダーボール雷玉サンダーボール重力飛弾グラビトンレイ


 私の攻撃を瞬間移動テレポート ですべてかわし私の近くに次々と現れる。


 「ちょっと、待ってよ。

 私は戦う気無いって言っているでしょう。

 話を聞きなさいよまったくもう」


 雷玉サンダーボール 私が魔法を飛ばして女性に当る瞬間に消えた。


 今だ上位広範囲重力圧魔法バベルガ・グラビトン


 私は全方位に指定し近くの範囲に上位魔法を唱えた。


 私の中心にして周り周辺を押しつぶす重力の波が上空から降りそそぐ。


 かなり凄まじい重力の攻撃だ。


 これでどうだ、さすがにこれは避けられまい。


 「ゴッゴゴゴッゴー」


 私の左付近を見ると女性は空中へ浮かんでいた。


 なに! 


 魔法が効いていないだと。


 女性にはまったく効果が無いようで周りの地面だけ陥没して、女性の足元には地面が残っているのだ。


 「ウソだろ」


 「シュン」


 魔法の効果が終わった。


 私を中心に半径30メートル付近に上位広範囲重力圧魔法バベルガ・グラビトン の魔法を指定して唱えたのだ。


 宙を浮いている危ない女性の地面付近は土が残っていて周りは地面が20メートルくらい陥没し掘り下げられている。


 これは魔法が当たったのは確かだ。


 まったく効いていないという事か上位広範囲重力圧魔法だぞ信じられない。


 ちくしょう、まったくダメージを負わせられないとは、ここまで力の差があるのか。


 私はここで死んだな。


 女性は私に近づいて来た。


 「ク、殺せ」

 

 私はつい口ずさんでしまった。


 まさか私がクッコロさんになるとは思わなかった。


 どちらかと言うと女騎士と戦って私が勝って「ク、殺せ」を言わせて触手でいたづらをすると言うのがお約束と思うのだが、どうやらその夢はかないそうにないな。


 心残りだがここまで力の差があるようではどうしようもないだろう。


 せめてエルフの女性に会ってみたかったな。


 それが心残りである。


 死を受け入れるとするか。


 今度はなにに転生するのかな、そのことだけを楽しみにして逝くとしよう。


 ・・・


 「ちょっと、なんてことしてくれるのよ。

 別に戦う気は無いって言ったでしょ。

 それもかっこつけて「ク、殺せ」と言うとはね。

 さすがご先祖様の時代の人の魂ね。

 データベースに残っていたのよ。

 一部のマニアで話題になった「ク、殺せ」という言葉なのね。

 正直驚いたわ。

 負けた女性騎士が定番に言う言葉だとか意味不明な事が書いてあったけど。

 !

 これって18禁の話じゃない。

 まったくもうエッチなんだから。

 もしかしてそんなことやろうと考えてはいないよね。

 それだったらドン引きしてしまうかしら」


 何を言っているのだこの危ない女性は、データベースを見るとかご先祖様の時代の魂とか意味不明な事を言っているぞ。


 私は負けたのだ、早く楽にしてくれないかな。

 

 もしかしてこれから拷問が待っているのか。


 痛いのは嫌だな勘弁して貰いたいな・・・


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