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第12話 遺跡の調査と私の現状……



 ルームメイトが私の部屋に住みついてから、狩りをしている時間が長くなった。


 おかげで戦闘経験値があがり、スキルや魔法が多く使用できるようになってきたのだ。


 スキルや魔法が使えるのは、いまだに不明だがこの問題は永遠に解けない謎であろう。この世界の仕組みで使えると言うしかない。


 現在、使用できるスキルと魔法はこんな感じになっている。 


 (スキル)

 索敵サーチ(一定の範囲、敵を察知することができる。またダンジョン内の様子が頭に浮かび上がり、部屋の位置通路などある程度配置がわかる)

 俊足フットワーク(機敏に動けるようになる)

 硬質化ハードチェンジ(体全体を硬くできる。※部分的により硬くすることも可能)

 狂戦士化バーサーク(一定の時間に全体的な能力強化をおこなう。※ただしスキル効果がきれると弱体化する)

 雷神の怒り(ライジン)(体全体に雷纏う※バーサーク状態で使用可能)


 (神聖魔法)

 回復魔法ヒール(対象の傷を回復させる)

 上位範囲回復魔法エリアヒール(使用範囲にいる対象の傷を高回復させる)

 上位状態異常回復魔法キュアオール(すべての状態異常を回復する) 


 (無属性魔法) 

物理防御盾魔法エナジーシールド(物理攻撃を防ぐ幕をはる)

魔法防御盾魔法マジックシールド(魔法攻撃を防ぐ幕をはる)

上位物理防御盾魔法エナジーバリア(上位互換、物理攻撃を防ぐ盾幕をはる)

上位魔法防御盾魔法マジックバリア(上位互換、魔法攻撃を防ぐ盾幕をはる)

最上位物理魔法防御盾魔法デバインバリア(最上位互換、物理、魔法両方の攻撃を防ぐ盾膜をはる)

無属性槍魔法エナジースピア(魔法の槍を作り攻撃する)

無属性衝撃破魔法エナジーブラスト(前方に魔法の衝撃破を放つ)

 

 (雷撃系魔法)

 雷撃槍魔法ライトニングボルト(前方に雷の槍を飛ばすことができる)

 雷撃衝撃破魔法ライトニングブラスト(前方に雷の衝撃破を放つ)

 雷撃双槍撃魔法サンダーブレイク(指定ポイントに広範囲の雷の槍を降らす)

 中位範囲雷撃魔法ライトニングバースト(全方位に雷撃を飛ばす)

 上位範囲雷撃魔法ライトニングブレイク(全方位に強力な雷撃を飛ばす)


 (水、氷系魔法)

 氷結魔法アイスゲイル(対象を凍らす)

 氷結衝撃破魔法アイスブラスト(前方に凍りの衝撃破を放つ)


 【その他、状態異常系魔法】

 毒霧魔法ポイズンブレイク【毒霧りを撒く】


 現状ではこれだけのスキルと魔法が使える。


 オンラインゲームで遊んでいたスキルや魔法を参考にしたら同じような魔法が使えるようになった。

 イメージの具現化で魔法が使えるみたいだ。


 特に優先的にほしい魔法を浮かびあげた、防御系魔法と回復系魔法だ。

 母親モンスターが使っていた、同じように使えると思い、高位魔法をイメージしたら使用できることがわかった。

  

 攻撃魔法では雷系魔法が相性が良いらしい。

 雷撃系は扱いやすく、魔法とは別に触手の先端に雷をまとわせて電気鞭のように使用することが可能になった。


 属性相性があって、どうしても発動できない魔法がある。

 私には火の魔法と闇の魔法の兆候がなく使えない。

 土も少しだけ魔法がでるが、使えるほどの魔法はできていない。

 魔法には相性があるようだ。

 

 今は試行錯誤して考えている最中だ。


 重要な使えそうなスキルがあるのだが研究中だ。

 特に力をいれて練習しているのは透明化のスキル透明化能力インビジブルである。 


 オンラインゲームでアサシンのメインスキルなのでぜひ使えたら良いと考えていた。

 イメージしてできそうな兆候が見えたので練習をおこないはじめたばかりだ。

 

 このスキルは非常にほしい、何としてもマスターしたい。 

 狩りと戦闘で圧倒的に有利になる。


 透明化しながら敵を撃つ最強のアサシンプレイをやりたいのだ。

 ぜひ習得したいものだ。


 …… …… ……


 現在の私の体の状況は、成長がとまっていてこれ以上は大きくはならないみたいだ。


 それでも、体長3.5メートルくらいの大きさがある。

 外回りに大きく柳の木のように垂れ下がっている8本の触手は長さ4メートルくらいはある。


 触手を合わせると5メートル以上、戦闘時に触手を伸ばすから相手からして見ればもっと大きく見えるだろう。

 触手は状態変化で長さと形が調整ができる。


 ある程度自由に形が変えられるのはうれしい。

 触手の先端を変化させ、剣、斧、槍、槌状に変化できる。


 先端を硬質化ハードチェンジさせればまさに強力な剣、槍に変化できる。

 大きい触手は最大で10メートルは伸び縮でき、攻撃範囲が広くなった。


 中央の頭にある触手も20本ほどだったが、今は24本となり数が少しだけ増えた。

 1本当たり見た目は長さ60センチくらいになっている。

 こちらの触手のほうが伸び縮がうまくできる。


 髪のように頭上に生えているが、先端を槍のように細め、硬質化ハードチェンジさせれば、鞭の弾丸のように放てる。

 最大8メートルは伸ばせることもできる。

 長くのばせるのはいいがその分細くなってしまい威力と耐久力が落ちてしまう。

 それでも使い勝手がよく重宝している。


 体から無数に出せる触手は指といったかんじで動かせる。

 数が多く体のいたるところから出せるのと、太さ長さも形もそれなりに変化させられる。


 エロゲーのやばい触手の使い方もできそうだ。

 ダンジョン攻略に女騎士がくるかもしれないので、そのために自由に動かせるように鍛えておこう。


 太さをどこまで細くできるか、長さをどこまでだせるかが調整中だ。髪の毛くらい細さの触手が操れるか試している。


 髪の毛の細さにすると10センチの長さまでは動かせるんだけどそれ以上は今のところは難しい。

 いろいろ用途がありそうなので頑張ろうと思う。


 前世の人間でいた時よりも、桁違に強く動ける。

 ものすごい力を持っているのだが、モンスターと言うのが問題だ。人間でこれだけの力があったらどれだけいいだろうか。


 私の相棒も、最初に会った時と同じ体格でさほど変わってはいない。食べる量は多いのにそれほど成長はしていないのだ。


 私も同じだが、排出する器官がない。

 食べた分の活動エネルギーの余剰分は大きくなるかと思っていたのだが違っているらしい。


 今の体格が普通なのだろう。このダンジョンでは大きい部類に入るのかもしれない。


 私は彼女と言っているが雄か雌なのか、まだ判断できない。

 決定的な生殖器官があればいいのだが、見つかっていない。


 彼女は母親ローパーとそっくりなので気になるのだがどうなんだろう。

 母親と行動パターンが全然違うのでそこが問題なんだ。

 今のところ彼女がまともに狩りをしたことがなく、私が狩ったモンスターを奪っていくから、そこが一番の問題なんだよな。


 彼女がいるせいか確かに余裕ができたのは事実だ。

 後ろをついてくるだけだが常に警戒はしているので背中をまかせられる。


 敵が近づけば安全なところへ避難する。その行動で敵が来るか判断できるのだ。

 彼女の索敵範囲は私より能力が高いのは確かだ。

 私が知らない能力を所持しているのだろうか?

 その可能性が高いので彼女を観察していくのもいいだろう。


 獲物の横取りは勘弁していただきたい。それさえなければうまくやっていけると思うのだがどうなんだろう。


 …… …… ……


 余裕ができたせいかダンジョンのことが見えはじめてきた。


 この遺跡は壁や柱、天井まで淡い緑色で発光している。

 ダンジョンは明かりを照らす道具は必要ないらしい。

 てっきりローパーの特殊能力で見えているかも、しれないと思っていたが壁や天井が淡い緑色で光っている。


 敵であるモンスターに電撃で光らせ、目潰攻撃をやってみると強い光には、反応するから間違いなくこのダンジョンの壁は光を発光しているのだろう。


 壁などに使われている石材の素材自体が発光している。

 それもこの絶妙な光加減でまぶしくも暗くもない、案配で光っているみたいだ。

 ある意味これって、超科学の結晶だな。


 現代でこの石材があったらどれだけ活用ができるだろうか、いろんな分野で重宝するだろう。


 石片を細かく砕いてもほんのわずかに発行をづつけている。

 一部の石材は発光していないところはあるけど、このフロアでは8割くらい淡い緑色の石材でできているのだ。


 それもなぜか影ができないように光っているのかな?

 私にもモンスターにも影ができてはいない。


 ダンジョンには不明な石像、壁に描かれたレリーフなどがある。

 石像や書かれたレリーフは壁や柱に使われている素材とは違っている。


 硬い素材でできていて壊すことはできるが、かなりの力を入れなくては傷をつけられない。

 それに加えて魔法の攻撃がつうじない物質でできているらしい。


 試しに魔法を撃ってみたのだが、雷撃槍魔法ライトニングボルトが当る直前にシールドの膜が発生、波紋のようにさえぎられたのが見えた。

 石像や壁のレリーフが自動的に守られている仕様になっている。


 石像とか持っていれば盾がわりになると思っていたのだが違がっていた。


 インプ相手に盾にして、試しにやってみたが、火炎球魔法ファイヤーボールをまともに受けてしまったのだ。

 どうやら床面や壁に設置されていないと効果が発揮できないようだ。

 まるでダンジョンが守るようにエネルギーを与えているような感じがする。


 石像とか壁のレリーフは重要な物なのか?

 博物館の展示品のようなものだったりして、もしかしてアートな作品なのかもしれない。


 このダンジョンはとある高い知能をもった生命体の博物館だったりしてね、そうだったら面白いな。


 石像は奇妙な鬼みたいな人や奇形なモンスターをかたどって作られている。

 ダンジョンを作った者たちの姿を形どった気がする。


 高い知能と知識を持った鬼のような巨人がいるのかもしれないな。

 それか奇妙な形をした知恵がある生物、人間とは違う知識ある生命体が存在しているのかもしれない。


 壁のレリーフに書かれている絵や文字はさっぱりわからない。

 特徴があって、中心から広がるように左まわりに文字と絵が描かれているのが多い。


 色紙などによく寄せ書きで書いたのを思わせる感じで書かれている。

 もしかしたら中心から文字を書く習慣がある世界かもしれないな。


 来世に何かを残すための資料とか、重要なアイテムとか、それとも決してだれも触れてはいけない封印で悪魔とか神とかが最下層に眠っているのかもしれない。


 最下層? それとも最上部の部屋にとか? なにか特別なものがあるのだろうか、非常に気になる。

 でも宝箱とか今まで一度も見たことがないので過度の期待はしないほうがいいな。


 石片を触っているとやはり魔力のようなものを感じられる。

 私たちローパーはこれを食しているようだけど食べるというよりは魔力の供給を補うため体内に入れているというほうが正しいだろう。


 確かゲームや漫画で見たローパーの設定では、魔法生物、無機物生物といわれて人工的に作られた話が多い。

 この遺跡を守るように存在し、配置されている番人のような感じか。


 まれに砂漠にいたりするような設定もあるけどやはり魔法生物となっている。


 ダンジョンから出たローパーが野生化をして外で活動しているような感じでそれも弱い設定であったりする。

 ダンジョンに居るローパーは桁違いに強いんだよな。


 スライムも同じ魔法生物だ。

 遺跡の掃除屋とか言われる存在で重要な役目をになっていることもある。

 ダンジョンのボスの場合は巨大でとても強い存在の設定にされることが多い。


 スライムも結構見かけるし、私たち魔法生物はこのダンジョンで重要な役目をもっているのかもしれない。


 時間があまり余っているので探索していこうと思う。


 …… …… ……


 ある時、狩りと探索を続けていると奇妙なことがあった。


 大きな部屋で、天井は普段は淡い緑色なのだが、やたら強い光で発光しているところがあるのだ。

 強い光は天井中心部から直径10メートルの円が強烈に光っている。

 中を見ていると、赤い棘のようなのが出ている。

 

 赤いつらら? 棘が刺さっている? いったいなんだろう?

 長さ30センチの赤い棘だ、どこかで見たような気がする。


 部屋の隅にいき、索敵をかけ警戒しながら天井に刺さっている赤い棘を観察する。

 赤い棘は数えてみたら25本くらい生えていた?

 強い光の中なので数は正確には数えられない。


 時間的に15分くらい観察していただろうか、突如として異変が起こった。

 赤い棘のようなものが落下してきたのだ。

 次々と一斉にピンクの物体とともに。


 落ちてきた物体はモンスター! それも見覚えがある ユニコーン・ラビットだ。


 モンスターが天井から湧いてきたのである。

 生まれたのかな? それとも転移して現れた? 


 不明であるが確かにユニコーン・ラビットは存在している。

 こんなことがあるのか、驚愕にふるえた。


 もしかして、モンスターってダンジョンからこうやって生まれるの?

 しかし、私は母親ローパーから生まれた。

 そうだったはずだ、どういうことだ意味がわからん。


 そう考えていた時だが、相棒は私の思いなど関係なく、天井から落ちてきたユニコーン・ラビットの集団に向かい、襲いかかっていった。


 えぇ、強い敵だと普段は動かないのに、こういう時だけは素早いのね。


 ユニコーン・ラビットは天井から落ちたのと、生まれたばかりだったせいか動きが鈍く、相棒によって一蹴されてしまった。


 どういうことだろう、謎が深まる。

 このダンジョンは確かに多くのモンスターが存在する。

 私のように生まれたことは、見たこともなかった。

 弱肉強食が強く、弱いモンスターは淘汰されていくはずなのに生き残っている種族が多いのでおかしいと思っていた。


 誰かが転移させているのだろうか?

 それともこのダンジョンの構造で生まれ出てくるようなシステムとか存在するのか? ゲームで言うリポップと言う事だよな。


 異常だ、常軌を逸している。

 私の存在自体も不明なのでどうにもいえないが、モンスターが召喚された?

 それともダンジョンから生まれた? ぞくに言うリポップと言う形で。


 この奇妙な出来事が見られたのは大きい収穫だ。

 今までこんなの見た事がなかったからな。


 相棒の彼女はユニコーン・ラビットお倒し終えたみたいで、おいしそうに食べている。

 数は多いが全部たべてしまうだろう。


 おなかがいっぱいだと譲ってくれることもあるんだけど、それはめったにない。

 と言うか、最近はおなかがいっぱいになったら残り物を私が戴くということになっている。


 せっかく狩りをしても最初に食べられないとは、レディーファースト世界は嫌だな、彼女が雌だと判断はしていないのだけど。


 でも私は彼女と言ってしまっている。

 これってローパーの本能で雌とかんじているのであろうか、それはそれでちょっとまずい気がする。


 でも、ユニコーン・ラビットの発生をみたら別の意味でいい期待ができてきた。


 ローパーも同じように転移とかしてきたり? ダンジョンから生み出されてきたりしているのではないのか。


 私はずっと彼女に会った時から気にしていたことがあるんだ。

 どうやってここまで生き残れてきたのだろう。

 この厳しい環境でよくあそこ迄育ったのではと……


 これでダンジョンから彼女は生まれてきた可能性が高いと思えてきた。


 それだったら、ローパー同士で繁殖とかしなくても、増えるのではないか。

 私の体に生殖器官が見つかっていないし、まず雄かもわからないからな、また彼女が雌とも限らないし。


 まさかこれから成長して、生殖器官ができることはないよね。

 できてしまったら私はどうしたらいいだろう。


 私が雄で彼女が雌だったら、男女2人いれば、その間違えがあって仕方がないだろう。

 もし彼女とそんなことになってしまったら、私は今以上に立場が狭くなってしまう。


 彼女はただのローパーではない、超がつくほどビッチなのだ。

 そこが一番の問題なんだ。


 でもね、今、一番思っていることは1人では寂しいと感じることなんだよ。

 母親以外、同種族を見なかった。

 今まで寂しいと思ったことなんて、なかったのだが今になって思って来たのだよ。


 もしかしたら、彼女も同じかもしれない、一人でさ迷っているならば怖くて寂しいもんだよね。


 狩りで食糧の調達が倍に増えたのは問題だったが、一緒にいてもいいような気がしてきた。


 モンスターが自然にリポップするならば、大食の彼女がいるとこのフロアに生物がいなくなってしまうのかと、心配していたが問題はなさそうだ。

 これで食べるのに飢える心配はなさそうなのでかなり安心した。


 飢え死には嫌だからね、まぁ、階層を移動すれば済むことなんだけど。

 危険なモンスターが発生しないか、それだけは心配だな。


 危険といえばスライムが前に大量にいたことを思い出す。

 まさか同じように発生したのであろうか?


 あのときは13匹もいたので一度にいるのは非常に珍しいと思った。

 先ほど見た光景のように発生した可能性が大きい。


 このダンジョンは不明な事が多すぎる。

 今後も注意深く探索していこうと思う……

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