表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/160

第10話 ストーカー……


 振り返ると、やつはうしろにいた、そんな雰囲気だった。


 うしろをついてきたローパーではないか、まったく気づかなかったよ。


 私が気がつかず、この距離に入られるとはなんという気配の消しかただ。

 あの距離から察知されずに、来たのかそれも移動速度も速い。


 でも、おかしいあのローパーは私を警戒してるわけではない。

 目の前で死んでいるインプたちを見ているのだ。


 そちらを気にしているのか?

 まさか私が狩ったインプを食べようとしているのか?

 すでに体から触手を出しはじめている。


 あ、いけない。

 目の前のローパーを気にする前に再索敵だ。

 索敵制度を上げよう、敵を倒したあとが危険なのだ。

 基本を忘れてはいけない。

 隠ぺいして近くで隠れて獲物を横取りする悪いやつがいるんだ。


 敵がいないか、広範囲の索敵をしていないことがわかった。

 私が狩ったインプの1体も目の前でいなくなったことがわかった。


 ……えぇぇ、悪いやつは目の前にいたよ。

 うそでしょ、こいつ目の前でインプを食べてやがった。

 堂々と横取りしやがったよ。


 それって私が狩った獲物だよね。

 目の前で横取りですか、それはひどくないですか?

 でも同種族だからなんにもいえない。


 威嚇しようか迷うがそんな勇気がないので今はやめておく。


 人間だった時もそうだ、他人との揉め事が嫌いなので、嫌なことをされても文句も言えず目をつむってしまう。

 仕方がないこれは性分なのだ。


 もしかしたら、そこのローパーはよほどおなかが空いていたのかもしれない。

 そうだと考えておこう。


 腹が減りすぎて、同種族だから譲ってくれるんだと思い食べてしまったのだ。

 今回だけは許してあげよう。


 でも危険だ、調子に乗ってあとから同じように横取りしてしまうそんなおそれもある。


 だが今回だけは、黙って譲ってあげよう。

 せめて全部食べられないように注意しておこう。


 半数の4体のインプは、私のほうに触手で引き寄せて持って帰る。

 私は歩きながら、4体のインプを食べてしまう。


 どうやら今のところは追ってきてはいないか、今日はもう狩りはいいや、なんかがっかりしたので、早めに寝床の部屋に戻ろう。


 しばらく歩いていてから気づいたが、あいつはうしろをついてきた。

 なぜだ、索敵は今、全快にしている。


 それなのにあのローパーはなぜ、感知しないのだ。

 それにこちらは気配をなるたけ消している。


 あいつには、気づかれてないように慎重に気配を消しているのだ。

 すぐに離れて早めに移動したので、かなりの距離をとったはずだ。

 うまくわかれたと思ったのだが付いてきている。


 あいつのほうが私より索敵能力が高いということなのか、それとも何か同種族でわかる能力があるのか、例えば匂いとかあったりして、でも私にはわからないぞ。


 こ これはまずいな、寝床にしている部屋にあいつがついて来てしまう。


 そうなったら私のこれからの生活はどうなってしまうのだ。

 遠回りをして帰ろうか、でもそうするとモンスターにあう確率が高いのでどうしようかな。


 それに心なしかさっきより私とあのローパーの距離が縮まっている気がする。 

 それなのにこちらが近づくと下がって一定の距離を保っているんだ。

 なんだかへんだよ。


 ここは遠回りして帰ろう。

 途中モンスターがいたら狩りをしてそのまま放置しておこう。


 そうすれば狩ったモンスターにめがいくから、うまくまくことができるかもしれない。


 ! おっ、右側の小部屋に1体ほどモンスターの気配があるぞ、この気配はワームだ。


 ワームのモンスターはこのダンジョンでは弱い部類に入る。

 黄土色のした大きいミミズだ。


 ゲーム、漫画で見たやつは、砂の中で人を襲うサンドワームという巨大ミミズのモンスターだったか、獲物に食らいついたら砂の中にひきずりこむ凶悪なモンスターだ。


 頭部についてる口が鋭くとがった歯がある。

 人間が噛みつかれると止血効果がない成分があったりするとか読んでいた漫画には書いてあったな。


 このダンジョンは砂がないので隠れたりするのはできない。

 ワームは能力が低いのだ。


 大きさは4メートルくらいまで成長するのがいるが、大きいだけでただ口で噛みつくだけの攻撃しかしてこない。


 体に巻きつくとか毒を吹きかけるとか、スキル、魔法とか使用することもないのでよほどの事がないかぎりは負けるようそがない。

 寝ている事が多いので、スキルを使う前に倒してしまっている。

 見た事がないだけで、どんな攻撃をするのかわからないのだ。


 ワームを狩って放置しておこう、その間、私は逃げよう。


 右の小部屋に入るとワームがいた、隅のほうでうずくまって寝ている。

 2メートルクラスのワームか、俊足フットワークを使って近づき雷撃槍魔法ライトニングボルトを前方のワームに放つ。


 「シュビューン、バリバリバリ」

 雷撃槍魔法は当たった。

 ワームはこちらに気づく事もなく絶命したようだ。

 おそらくは感電死したのであろう。


 弱いな、一応念のため頭をつぶしておこう。

 大きい触手の先端を硬質化こうしつかする。


 地面にのびているワームの頭を大きな触手を打ち付ける。

 これでいいかな、さてとあのローパーはうしろについているな。

 私よりも、死んだワームを見ている。


 このまま静かに部屋をでよう。

 あの大きさじゃ食べるのにもそれなりに時間がかかるだろう。


 部屋を出ると、死んだワームの近くにより触手を出しているローパーが見える。

 ダッシュだ、俊足フットワークを使いすばやく移動する。


 遠回りしてるので、この距離だと寝床にしている部屋には絶対に気付くはずがない。

 俊足フットワークを使い、極限にまで気配を消して逃げるように移動する。


 ふぅ、なんとかまいたか、寝床にしている部屋まで戻ってきた。かなり遠回りしてしまった。

 幸い帰りがけにはモンスターにあわなかったので良かったと思う。


 石片でも食べて休むとしようか。


 でも、あのローパーこのフロアにいるからまた会うかも知れないな。

 このフロアの探索が終わってないけど、上の階に移動を考えなくてはならないか。


 そう思うと憂鬱ゆううつでならないな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ