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第0章 0-2 : 七賢者への連絡手段

話が全然進まない…。

話を考えるのより、人物名を考えるのが苦手です。

「まずは七賢者全員に連絡し集めようと思っておる。」


そう言ってアイラはその足でそのままカイルを連れ王宮へと向かう。

とは言っても七賢者全員が賢者の塔より各国の王宮直通の転移魔法陣を設置している為に移動に数分と掛からない。

特に問題もなく転移魔法陣を起動させ、現れた転移門(ワープゲート)を潜り王宮内にある転移部屋へと移動した一行は手っ取り早く王への謁見を済ませる為に王の執務部屋へと移動する。


王の執務部屋へ辿り着いたアイラは


「坊主、ちょっと使いたい物があるんじゃが。」


そう言いながらノックもせずに王の執務室への扉を乱暴に開ける。


「よう、ラス。久しぶりだな。」


「カイルさん、お久しぶりです。和解協定を結んだ時以来なので1ヶ月ぶりほどでしょうか? それと先生、坊主と呼ぶのはいい加減にやめてもらえませんか?」


そう言う白髪が混じる威厳のある初老の男は[人族]の王である、サーダル・ラスその人だった。


「坊主を坊主と呼んで何が悪いのじゃ!坊主こそ先生と呼ぶのをやめんか!それに坊主が何歳になろうとも戦地の隅で泣いておった坊主に変わりはないのじゃ」


「先生、その話は私の威厳に関わりますので勘弁してください…。」


ガックリと落胆する王を横で大笑いするアイラ、というのも[120年戦争]中、当時戦争を止める手立てが無いかと戦地を走り回っていたアイラが当時16歳であったラスを助けたのだ、その後2年ほど当時は王族であることもアイラは知らずに戦地を引っ張り回し修行を付けていたのだ、2年程経ったある日に故郷でする事があると言いラスとは別れたのだが、その後風の噂で王になったという話を聞き大変驚いたのは記憶に古くない。

ちなみに今でも先生と呼ぶのは修行中いつの間にか呼んでいた名残からである


「それで先生、使いたい物があるというのは?」


「実を言えば先程、人類用の時空術魔法陣が完成した所なのじゃ。それを七賢者の皆にじま…ゴホンッ、研究の成果を見せる為に集まって貰いたくての。その為にここに置いてある連絡用の魔道具を貸して欲しいのじゃ。」


あっさり言うアイラにラスは目を見開いた


「なんとっ!!我が国、いや全人類が200年以上研究してもキッカケすら掴めなかった時空術を完成させたのですか!?」


時空術とは魔術の真髄であり、最終目標。

200年以上経った今でもキッカケすら掴めていない魔術師全員の夢とも呼べるようなものなのである。

それをアイラはあっさりと完成させたと言う。

彼女が研究を始めたのは30年程前であっただろうか、当時24歳程で王となったラスに(他の賢者達が戦争を止める準備をしている間退屈じゃから時空術の研究を始めるぞい!)と連絡があった事は記憶に新しい。

当時はまた先生が馬鹿げた事をしていると思っていたがそれを本当に30年程度で完成させてしまうなど、それこそ夢物語なのである。


「ラス、こいつはそう言う奴だ。15年程前に理論上不可能とされていた空間魔術を完成させたのを覚えてないのか?」


カイルはそう言って笑った


「そうでしたね、カイルさん。理論上は不可能とされながらもたった5年程度で空間魔術を、そして転移陣を完成させたのは他でもない先生でした…」


そう言ってラスは頭を抱えて苦笑した。


先程王宮に来る為に使った転移陣もアイラが完成させたものなのである。

15年程前 時空術の研究に没頭していたある日、戦争に関して事ある毎に王宮へと呼ばれるアイラは「王宮まで馬車で行くのが面倒臭い」と理論上は不可能とされていた空間魔術を5年程で完成させてしまったのである。そのような経緯が有る為ラスは頭を抱えて笑うしかないのである。


「それで、使いたいと言うのは【通信用水晶】で宜しいでしょうか?」


と話を戻すラス。


【通信用水晶】とはその名の通り通信用の水晶なのだが、七賢者と各種族の王しか知らない特殊な魔力回路に魔力を流す事で七賢者とその場連絡が取れるという魔道具である。


「その通りじゃ、出来ればすぐに使いたいのじゃが。」


と返事を返すアイラに対しラスは


「分かりました、ご自由にお使い下さい。」


他でもない七賢者からの使用申請とあれば断れる筈も無し、ラスはその場で使用の許可をしたのであった。

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