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1-9 一話目終わり。




 ――としかし、その時だった。

 突然、激しい頭痛が俺の頭を襲ったのだ。俺は思わず頭を押さえる。

 「……な、何だ!? 急に頭が……???」

 あ、とそれを見ていたホリィは呟いた。

 「そろそろ〝向こうのりょうさまが起きる〟みたいだよ? です」

 「何!? 〝向こうの俺〟が!?」

 「うん」――ホリィは即答した。

 「だって、〝頭が痛くなったら起きる〟って、まなお姉さまが……です」

 っ――!! そうか! マナが言っていた〝時〟がくるまでっていうのは、こういうことか!

 つまり、こちらから向こうへは何のアタック(干渉(かんしょう))もできないが、向こうが起きればこちらの世界は強制的に一時停止させられ、こちらにいた俺はこれもまた強制的に向こうの世界に戻る、ということなのだ。

 くそ! 安っぽい設定だが、抜かりなくできてやがるな!!

 そう、関心にも似た悔しい思いを俺は呑み込んだ――その時だった。ヴゥゥン! と俺の脚が突然、〝消え始めた〟のだ。

 それ自体に痛みは…ない。――ということは、これは元の世界に戻るための演出……と思っていいのだろう。見れば、先ほどまであんなに大声を上げて騒いでいた楓の身体が、慌てふためいた様子のまま、ピクリ、とも動かなくなってしまっていた。当然、それは目の前にいたパンツ一丁のホリィも同様である。

 ……なるほど、ね。これがこの世界の〝ルール〟……〝ルールは絶対〟、ということか。

 やれやれ、だったらもう何をどう抵抗しても無駄だな。ルールはルール……それがこの先いくつあるのかは分からないが、俺はそのルールに従ってこの世界から〝脱出〟する方法を見つけなければならないわけか……。

 「――上等だ!!」

 俺は消え行く中、この〝世界〟に向かって大声で叫んだ。

 「俺をこんなわけの分からん世界に閉じ込めたのは、いったい誰なのか? そんなのは俺には全く想像できん! ――しかしな、見てろよこの世界の〝支配者(ラスボス)〟め!! 俺は必ず、こんな所からは抜け出してやるからな! そして必ずテメーの顔面に一撃を入れてやる! 覚悟してろ!!」

 ――こうして、俺、倉田 亮の不思議な〝ユメ〟の中の冒険は始まったのであった。


 ――の、数分後。再び元・お嬢さまに殺されてこの世界に戻ってくるということを、この時の俺はまだ知らない……。







 この作品の続きは、またストックが貯まってから投稿したいと思います!

 早くホリィや楓を本編で活躍させたいです……たぶん初登場は#15~16以降になりそうですけど(大汗)


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