運屋 駆(2)
運屋 駆は
進路相談室にて教師と向かい合って、座っていた
就職したいと、教師に告げると、運屋、世の中に出ると今までのようにはいかんぞと、いきなり凄まれた
なんでも、お前はまだまだ若いから、多くのことを許されるが、年を重ねるごとにそうは行かなくなってくるそうだ
こいつ、俺が学校に無許可でスクーター通学しているのを根に持って、ここで説教をかまして発散する気だなと思い、まともに聞いていなかったのだが
仕事か、許されなくなる?一体どうゆうことだ
楽しく暮らすためなら、ちょっとのことくらい我慢するさ
金がもらえるんだから
教師はぐぐっと顔を近づける
いいか、お前は今、自分の意思で職を選ぼうとしている 選ぶ分には何も問題ないだが他人からしてみれば、それは我がままだ その代償を求めてくるだろう それは都合良くならなければならない つじつまが合うように行動しないといけない 仕事とは、そうゆうものだ
うん、バランスをとれってことね 大丈夫 俺、スクーター乗ってるとき、ちゃんとできてるから
と笑うと、教師も笑い そんなふうに、余裕ぶっていられるのも今のうちだけだぞ、と呟いた