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ミニスカ・アルゴリズム ~マナカの情報技術試験と幼馴染ハルの脆弱性~  作者: 滝川 海老郎


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第6章2 海プール1シーサードカップル

「ここか」

「んじゃ、着替えてきて外で合流ね」

「おう……」


 一行は臨海公園プールに到着して、俺とナカチュウは男子更衣室へ。

 あの二人は女子更衣室のほうへ入っていく。

 それを見届けて、ささっと海パンになるに限る。


 そして外で待つことしばし。

 女子ってなぜか男子より着替えも時間掛かるよな。

 別にその間に日焼け止めとか塗ってるわけでもあるまいに。


「おまたせ、いっひひ」

「えへへ、どう、マナカ……君?」


 ミウが変なにやけ面をしながら、ハルは顔を赤くして近づいてくる。

 なるほど、二人ともビキニがよく似合っている。

 ミウの黄色いヒマワリ柄のビキニは紐タイプで大人っぽいが、中身はまだまだ子供だ。

 ハルはピンクの水着だが、なんというか大人と少女の中間くらいの容姿で、なんだろう。

 背徳感がある美しさというのだろうか。

 思わず毎日見てるようなものなのに、見とれてしまった。


「ほーら、ねハルちゃん。工藤君も見とれちゃう」

「あ、あぁ」

「声も出ないって。よかったね」

「うん」


 小さい声で恥ずかしそうに返事をするハルに、俺は心臓がバクバクいっていた。

 なんだろうこれ。

 いや人間の水着姿なんて、腐るほどネットで見飽きていると思っていた。

 でもハルは別格だった。

 知っている人だというのももちろんあるし、幼馴染で意中の人だというのが大きいのだろうか。

 とても素晴らしいです。


「語彙力とかこれ見るとなくなるよな」

「だよな」


 ナカチュウもこの有様、とくに褒める言葉もないという褒め方なのだろう。

 それを見て、ハルもタジタジで顔を赤くして震えている。

 なんだかそんなハルもかわいい。


 さてここの海にはすぐ横に海辺のプールが併設されている。


「先にプールからな」

「はーい」


 みんなで準備運動をしっかりしてプールに入る。

 水を掛け合ったりして遊ぶ。

 定番ではあるが、こんなんでも案外楽しいものだ。

 学校の授業のプールとは大違いだな。

 いや、あれはあれで、マニアックな女子のスクール水着が見れるので、一部の生徒にはとても人気がある。

 女子のほうばかり見ていると、成績に響かないのだろうか。

 俺としてはそれのほうが心配だ。

 そんなことよりプログラミングの勉強をしたほうがいいのではないだろうか。

 デトックスだったな、そういえば。

 コンピューターのことを忘れろと言われても、一年中考えているので、頭から完全に追い出すのは難しいよな。


 ハルと水のかけっこをしていたら、思ったより両者とも本気になってちょっと涙目だ。

 露出度の高い素肌の手足のハルに、俺はタジタジだった。

 それが写真ではなく動いているのもポイントが高い。

 やっぱり生で見るビキニのインパクトは強烈だった。

 それに水に濡れた亜麻色の髪が、クルクルとしつつ重力に引かれる様子がなんだか可愛らしい。

 水の滴るいい美少女だ。


「ログの計算よりこっちが難易度高い……」

「なんか言った? マナちゃん?」

「なんでもない! ハルがかわいいって言っただけ」

「ひゃああ」


 俺がごまかすと、変な声を上げて、顔を赤くするハル。

 そういうところが余計、かわいいんだって。

 視線をそらしミウのほうを観察してみる。

 ミウはまだ少女っぽいところがあり、これから成長しそうな感じだろうか。

 こういうのを好きな男子も多そうだ。


「見入っちゃった? 彼女に言いつけちゃうぞ!」

「彼女ちゃうわい」

「あはは、また関西弁!」

「ミウ!」

「いいじゃんいいじゃん。ハルちゃん、彼女にしちゃいなよ。既成事実よ」

「……」


 それを聞いて俺もハルも顔を真っ赤にしてうつむく。

 こういうのに慣れていないのだ。

 既成事実という行為を想像して口ごもる。

 まあ、俺たちにはちょっと早いよなそういうの。



「そして、この子が?」

「うむ。俺の幼馴染、風田カナエちゃん。一個下」

「カナエです。先輩がたよろしくおねがいいたします。ぺこり」


 後から合流してきたカナエちゃんだ。

 トウマの隠れ彼女と噂の子、文化祭で顔だけは見たような気がするが、そのときはただのお客さんだった。

 中学三年生にしてビキニを着こなしていて、先輩たちに引けを取らない。

 まだ幼げな容姿は庇護欲をそそる妹系だろうか。

 ツインテールにしている髪型が幼そうに見えるからか。


「カナエちゃんか、かわいい妹系?」

「そうですかぁ?」


 カイにずばり突っ込まれても全然ひるまない。

 別にぶりっ子というわけではないのだろうが、甘い高い声なので余計そういう風に感じる。


「サプライズ登場です!」

「ああ、びっくりした」

「ですよね先輩。してやったりです」

「元気だね」

「はい。元気と勇気だけが取り柄なんですよ!」


 カナエちゃんもいい子そうでよかった。

 ところが問題はここからだったのだ。


「トウマ、手」

「ああ」


 カナエちゃんは、さっとさりげなくトウマの手を取り腕を組んで、くっついている。

 妹だったら当たり前なのかもしれないが、正式な彼女だというからな。

 俺たちはそれを見て自分たちも将来ああなるのか、と思い顔を赤くする。

 お兄さんたちはタジタジだ。

 あげく、人前で気が付けば「チュッ」とキスをしたりしている。

 それもほっぺにキスだけならまだしも、マウストゥーマウスまで。


 休憩時間にみんなでアイスを食べた際。


「はい、あーん」

「あーん。交代。はいあーん」

「あーんですぅ」


 トウマとカナエちゃんはアイスの共有までして見せて、ラブラブっぷりはそれは相当のものだった。

 気温が一気に上がったかと思った。

 顔が熱い。あれを見てるだけで恥ずかしくなってくる。


「先輩たちはしないんですか?」

「えっ?」

「俺たち?」

「だって、カップルなんですよね?」

「まあ、違うというか違わないというか」

「ふーん。変なのー」


 俺とハルはパニックである。

 一緒にベタベタくっついて、手を組んでキスをして一つのアイスをあーんまでか、ちょっと自分たちの想像をしてみる。

 いやまあ、タコ焼きをあーんしてもらったことはあるけどさ。

 一つのアイスのシェアまでしたことはない。

 小さい頃はラムネのシェアとかしてたよ。でも小さい頃はノーカンじゃん。

 ねえ、ハルちゃん?


「マナカ先輩もハル先輩も?」

「しないね」

「しない、しないわね」

「うっそぅ、不思議」


 タジタジの俺たちは、変な体力も使ってクラクラだ。

 あの子たちを見てると、自分たちも意識しちゃって、変な動きになってしまう。

 遊んでいるだけで、どうしてもハルの視線も気になる。

 あーんだけでなく人前でキス。

 キスか、したことないんだよな、たぶん。

 幼稚園とかはノーカンだとして、いや、ハルは小学校二年生から一緒だったから、幼稚園はないのか。

 ということは、本当に一回もしたことないのか、オレとハルは。

 なんか頭が混乱してきたぞ。

 でも、俺たちは大人の高校生だしな。


「俺たちが……?」

「最近の若い子はすごい……」

「ああ、まったく」


 ハルと意見が一致し、ほっとする俺たち。


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