表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

第十一話 運の悪い人々

第十一話 運の悪い人々


 自慢の尻尾の先端が焼けて無くなった大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルは怒っていた。

 大悪魔たるおのれのプライドは強さとその容姿の秀麗さにある。その自慢の尻尾の先がなくなったのだ。スペードのマークのような大きく威圧感のある尻尾の先端だった。それが見事になくなった。自身が扱える闇の最上級魔法で復元しようとしたがどうしたことか全く復元できていないのだ。

 自身のレベルより低いものの攻撃は全て無かったことに出来るはずの復元魔法だというのに、これはいかなるスキルのなせる技なのかと大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルは思う。

 レベル998を誇る自身を超えるようなレベルの持ち主がいるとは微塵も考えていないのだ。

 彼の頭の中ではこの世界の最高レベルは999となっており、それを超える限界突破した者は、神の領域と言われている神話の時代からの不可侵領域、ここから海を渡って1000km以上も離れた地にある『オリンポロリス山脈』の住人くらいだと信じている。

 オリンポロリス山脈の住人は彼らの縄張りに縛られ、そこから出てくることはない。つまり、この地で最強なのは自分自身に他ならない。


 そんな彼はあらためて、スペード型の先端を失ったことでトカゲの尻尾のごとくなってしまった自身の尻尾を見て怒りを募らせる。まさか、オリンポロリス山脈を単なるレベリングの場所と考えているような規格外の存在がすぐ近くにいるなどとはミクロはおろかナノも、いやフェムトも思っていないのだ。

 ちなみにナノはミクロの千分の一、フェムトはナノの百万分の一を示している。【閑話休題】


 そんな大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルが火柱の通った後を音速で飛び続けること一時間、ダンジョンの最奥からおよそ1300kmほど飛んだ頃、焼け跡だった世界が一変する。そこは氷の世界だった。もともと低血圧の大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルは寒いのが嫌いだ。すぐに血行が悪くなって動くのが面倒になる。

「ちっ、少し温めておくか」

 そう言うと彼は極大の火炎魔法を発動し氷の世界にぶつけた。当然氷は溶けて燃えがり、あたりは業火に包まれると思っていた彼は愕然とする。氷の世界はビクともすることなく、火球は冷やされて消滅したのだ。


「どんなのろいがかかっているのだここは……

 なんにしてもこんなところにはいたくない先を急ごう」

 そう言うと大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルは氷の世界の上を飛ぶ。300kmほど飛ぶとようやく氷の世界は終わり、普通の森林ダンジョンとなった。


「かなり浅いところまで来たはずだが、俺様の尻尾のかたきはどこだ……」

 そう言うと彼は生き物の気配を探る。


 どうやら弱い魔物達に交じって100人ほどの人の気配がする。

「ふっ、敵はあの人間達の誰かだな。面倒だが無関係の者に手を出すのは大悪魔ルキフェリウスゴーマニゼリフィルの名にもとる。ここはほんとうに面倒だが手近な奴を締め上げて犯人を絞り込むか。面倒だがな……」

 よほど面倒なのだろうか、三度も面倒と繰り返す。問答無用で殲滅したいのが本音のようだ。

 しかし一方で、手近な者を締め上げたら手を出したことになるという常識は彼にない。殺さなければ全てOK。そんな思考だ。

 彼にとっては、ターゲットのみ殺害し、他は半殺しでも手を出したことにならないと言うことだろう。一体何を考えているのか。

 そんな彼が最初に見つけた尋問用人間えものは、男3人に女が一人、少し離れて男女一人ずつついてきている集団だった。

「あいつらでいいか……」

 彼は一切の遠慮無く、哀れな被害者達の前に降り立った。この物語の本来の主人公リフリアとワガママ王子プラスその取り巻き、少し離れたところに王族護衛の教師二人という集団の前に……。


 原作主人公リフリアの明日はどっちだ……







ここまで読んでくれてありがとうございます。

よかったら、感想、評価、レビューなどお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ