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箱庭の記憶 〜君の記憶は世界の始まり〜  作者: トキモト ウシオ
ネロの旅路 始まりの場所エレメステイル
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1、協力要請

 原点回帰(オルグ・キュルメリオ)を使って私が飛ばされたのは、『始まりの精霊種族』が居る場所。エレメステイル。

 『始まりの精霊種族』とは、その名の通り神によってこの世界が作られた当初から四大精霊の代理者として世界を守ってきた者達。

 本当に守っているかどうかは定かじゃないけれど……。


「本当、貴女達のそんな姿を見て、誰が敬意を表すると思うのかしら」

「ちょっとー。いきなり現れたと思ったら開口一番それですかー? 性格悪いんですけどー」

「……酷い」


 目の前には黄色い髪と目を持つ土の精霊種族の少女と、緑の髪と目を持つ風の精霊種族の女性が泥だらけでじゃれ合っていた。


 おかしいわね。

 『始まりの精霊種族』って、水の長老よりも年数生きているわよね? なんでこんなに子供っぽいのかしら?

 この二人だけじゃなく、残りの二人もそれはそれで面倒な性格をしているけれど……。この二人、特に土の精霊種族であるルルディは『始まりの精霊種族』の中でも若いから余計よね。

 エルデとは正反対の性格だし、四大精霊と逆の順で生まれて来たのも関係あるのかしら?


「それでー? 一体なんの用ですかー? ウンディーネ様に愛されたただの精霊種族が、こんな場所まで」

「……貴女達に手伝って貰いたいことがあるの」

「何?」

「聞くだけは聞いてあげますよー? 手伝うかどうかは、それから決めますけど」


 ここが正念場よ。

 彼女達の助力を得られるかどうかで、今後の状況が全然変わってくるんだから。

 情報もそうだし、この後に待っている厄介事もそう。

 精神年齢に不安はあるけれど、アイネを相手にするよりも楽だと思うし……。それに、何より大切なあの子の為だもの。こんなところで(つまず)いてなんかいられないわ!


 気合いを入れるために、精霊郷(シュトリピア)よりも清浄な空気を目一杯吸い込んでゆっくりと吐き出した。


「手伝って欲しいのは、神を探すことよ」

「「……はい?」」


 二人とも間抜けな顔をしているわね。

 まあ、無理もないでしょう。この世界の住人にとって神は天上の存在。いくら世界を隅から隅までシラミ潰しに探したとしても見つかるわけがない。

 でも……なら何故、エレメステイルは存在しているのかしらね?


「一つ聞くわよ。エレメステイルはこの世界(プリミール)のどこにあると思う?」

「それは……どこかにあるんじゃないですか?」

「…………もしかして、次元が違う……?」

「リバディの言ったことが正解かは分からないけれど、恐らくそうだと思うわ。私の記憶にもエレメステイルという場所が存在するという事実だけがあって、正確な位置情報まではないもの。クライスかシギルが故意に隠しているのか、私が知らないだけ、覚えてないだけかもしれないけれど」


 そう。エレメステイルがこの世界(プリミール)のどこにもないとしたら、私は原点回帰(オルグ・キュルメリオ)で次元を超えたことになる。

 そんなことが可能なら、きっと神であるシギルがいる場所に行く方法だってあるはずだわ。


「っていうかー、神様を探してどうするんですかー?」

「……願い事?」


 二人の疑問ももっともだわ。でも、その問いに答えるかどうかは悩むところね……。


 私が悩んでいると、ルルディが土をこねながら悪戯っぽい顔を作って聞いてきた。


「教えてくれないなら手伝いませんよー?」

「賛成」


 ……こういう時ばっかりはリバディもはっきり決断するのよね。

 仕方ないか……。


「私の大切な人……家族を取り戻すためよ」

「家族? 精霊種族に家族ってあるんですか?」

「同じ力を持った精霊種族は、みんな家族。大切な、水の精霊種族?」

「……狼の、第三種族(サード)よ」

第三種族(サード)?! なんでそんなものが家族なんですか?」

「……意味が分からない」


 アイネのように家族ごっこをしているつもりはないけれど、確かに私達の関係は"家族"という表現がぴったりと当てはまる。

 エルデ、私、アイネ、フー。それからシギルとクライス。

 昔は仲良くやっていたはずだった。

 それがいつの間にかバラバラになって……。私は精霊種族に、フーはルゥとして第三種族(サード)に生まれ、アイネは監禁状態。エルデは行方知れずでクライスはシギルに強制連行されて行ってしまった。


 一体、どこから間違ってしまったのかしら?

 ルゥの無くした記憶には、その謎を解く大切な何かが入っている。

 そんな気がする。


「ルゥという狼の第三種族(サード)。彼は、サラマンダーよ」

「「はい!?」」

「私がウンディーネに愛されているのは、私がウンディーネそのものだからよ。それと同じで、ルゥという狼の第三種族(サード)は、サラマンダーなのよ」

「…………情報量が、多すぎますよー?」

「…………無理」


 ルルディもリバディも、私の言ったことが飲み込みきれずに放心してしまった。


 彼女達の助力を得るためにも、ここは少し待ってあげましょうか。

 ネロ視点でどんどん明かされる謎。

 ちなみにネロは前世のことをクライスという人物から聞いてある程度思い出している状態です。しかし、中には覚えてたり覚えてなかったりする記憶があります。

 自分がウンディーネという事はしっかりと理解していますし、ルゥの正体がサラマンダーであることやクライスとシギルという探し人が神様であること、シルフとノームがアイネとエルデという人物のことなどの人間関係や、プリミールの歴史や地理は覚えていますが、何故ウンディーネである自分やサラマンダーであるルゥがこの世界に落とされてしまったのかなどは曖昧です。


 トキモトもガバガバかも知れませんが、一応の設定ですw

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