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四獣の主  作者: 猫月
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プロローグ

初投稿作品です。見切り発車の為、途中で更新が遅れることがあると思いますが、温かく見守ってくれると幸いです。


自分の好きなものを色々と混ぜ込んだカオスな設定になっているので、あまり突っ込まない方向でお願いします。


テンプレを多分に含みますが、それでも構わないという方は是非読んでみて下さい。


休みが不定期&少ないので、更新もかなり不定期かつ遅いと思いますが、最後まで読んでくれると幸いです。

 燃え盛る集落跡に、竜たちの咆哮や羽ばたく音が鳴り響く。そこには、ほんの数十分前まで平和な日常が繰り広げられていたとは思えない程に、凄惨な光景が広がっていた…。


 家屋は原形を保って居らず、地面も隆起し、普通に移動することも難しい。この惨状で生きている者は、この光景を作り出した者と、狙って(・・・)生かされている者ぐらいであろう。


「何で…何でこんな事をしたんだよ!リク兄!」


 地上から叫ぶ少年に、鏡に写した様に同じ見た目(・・・・・)の少年が、竜の上から少年を見下ろしつつ答えた。


「その質問に意味はあるのか?今のアキトに1つ言えることは、自分の大切を守れなかったのは、お前が弱く、抗う力が無かったからだ。」


 アキトと呼ばれた少年は、信頼していた兄に裏切られたことや、ただ見ていることしか出来なかった自分自身への怒りや悔しさ、家族や同胞を失った悲しみなどで思考がグチャグチャになっていた。


「アキト。俺とお前は、産まれた時から闘うことを運命付けられていたんだ…。真実を知りたければ、もっと強くなって俺を超えてみせろ。」


 そう言い残して、リクは竜の群れを引き連れて飛び去って行った…。


 残されたアキトは、変わり果てた集落跡に1人立ち尽くしながら、何故こんな事になったのか思い返していた。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 まだ日が昇りきらない明け方の山の中を、疾走する2つの影が木々の間を縦横無尽に駆け抜ける。


 日課の朝の鍛練を積んでいるアキトとリクが、山の野生動物たちもドン引きする勢いで、目的地の道場を目指してデッドヒートを繰り広げていた!


「今日こそ俺が勝ってやる!」


 一気にトップスピードになったアキトがリクをグングン引き離す!


「アキトのスピードは確かに俺より速いけど、いい加減ペース配分を覚えないといつまで経っても勝てないぞ〜」


 軽い調子で応えるリクだが、そのスピードは側から見れば十分異常な速さだった…。


 運悪く双子と遭遇してしまった動物たちが、回れ右して道を譲る光景は同情を禁じ得ない…。


 そんな傍迷惑な朝の日課の結果はいつも通りリクの勝利で幕を閉じた。


「だぁぁあぁあ!また敗けたぁあぁああ!」


「だからペースを考えろと言っただろうが…」


 そんないつものやり取りをしていると道場から1人の老人が出てきた。


「相変わらず元気じゃなぁお前たちは…」


 そうぼやきながら出てきた、筋骨隆々で歳を感じさせない竜人族のこの爺さんは、道場の師範にして2人の祖父、ライゼンである。


「おはよう!爺ちゃん!」


「うむ。おはようアキト…。しかしここでは師範と呼べといつも言っておるじゃろう…。」


 顎髭を弄りながら応えるライゼンにアキトもいつも通りに応えた。


「そんなこと言ったって、俺たちしか門下生が居ないんだから気にしなくてもいいじゃんか。」


 アキトの言う通り、ここにはアキト、リク、ライゼンの3人しか居なかった。


 彼等以外にこんな山奥の道場に好き好んで師事してくる物好きなど居らず、そもそも竜人族は竜化や魔法での攻撃を主体にしているので武術をあまり重要視していないのである。


「まったく…。他人に教えを請う時は相応の態度と筋を通せといつも言っておるだろうが…。それにお前たちは半分人間の血が流れているから魔法はともかく、竜化は出来ないんじゃから武術の重要性はわかっておるじゃろうに…。」


 途中から話が脱線し始めたが、また爺ちゃんの小言が始まるか?と身構えていたアキトの予想に反して、リクがライゼンに話しかけた。


「俺はこの後用事があるから、悪いけどそろそろ行くよ。爺ちゃんには前に話しておいたよね?」


「そうか…。もうそんなに時間が経ったのか…。お前には面倒を押し付けてしまってすまんな…。」


 申し訳なさそうにするライゼンに対してリクは


「気にしないでよ。俺は自分に出来ることをするだけだよ。」


 と何でも無いことの様に軽く返した。


「そうか…。アキト、今日は久々に一対一で鍛練してやるから、模擬刀と居合刀を用意して待っておれ。」


「了解!」


 アキトは小言を回避出来たと嬉々として準備をしに道場へ向かって行った。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 なぜかいつもより気合いが入っていたライゼンの鍛練を終えて、クタクタになりながら集落に帰って来たアキトはあまりの疲労にそのまま眠ることにした。


 集落にはアキトと同年代の子供はリクしか居らず、リクが居ない時は鍛練しかしてこなかったアキトにとって、暇な時間は眠るぐらいしか選択肢が無いのだ。


 この集落にアキトたち以外に子供が居ないのは、今から7年前まで遡る。


 アキトたちの母親は、生まれつき身体が弱く、皆の反対を押し切って子供を産んでしまったのが原因で亡くなってしまった。


 しかも、産まれてきた赤ん坊たちは竜人族と人間の間に産まれた、竜人族にとって禁忌とも言える存在だったのだ。


 産まれたての赤ん坊とはいえ、禁忌の存在を里に置いておく訳にもいかず、追放されそうになったところを、ライゼンが自分の娘の忘れ形見を見捨てることなど出来ないと、双子を連れて里を出ることにしたのだ。


 その時にライゼンと共に里を出た数人が今の集落に住む者たちなので、ライゼンと歳が近い、里の中でも高齢の者たちばかりなのだ。


 2人の父親については何の手掛かりも無く、生きているかどうかもわからない状態なので、既に捜索も諦められている。


 そんな訳で眠りに就いていたアキトだったが、外から突然竜の咆哮が聞こえてきた。


 何事かと外に飛び出すと、20を超える竜の群れに集落が襲われており、辺りが一面火の海になっていく。


 目の前で竜人族の同胞や家屋が次々と炎に呑まれていくなか、突然の出来事に混乱したり、恐怖に囚われて動けなくなっている間に、集落は竜の群れに蹂躙されてしまった。


 その時、上空にいる一際大きな竜の背に乗っている人影を目にした時、止まっていた時間が動き出した。


「嘘…だろ…?」


 そこに居る筈の無い人物に、アキトは信じられないと思いながらも、見間違える筈の無いその姿に、確信を持って問いかけたのだった…。

自分で書いてて会話や場面の切り替えに違和感バリバリなプロローグになってしまいました…。


とりあえずは今後の文章力の成長に期待ということで、大目に見てくれると幸いです。

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