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未来へ挑戦

 女の子は、あまり食欲がないらしく、俺が作ったうどんを少し食べて箸をを置いた

病院からもらった薬を飲むと眠気がしたのかソファーの上で眠ってしまった。


 女の子に毛布を掛けると、外にでた。さすがに妊婦の前でたばこを吸う気にはなれなった。

 病院でのことはかなりショックだった。昨晩は十中八九、強姦だろうと思った。

この場合は、知人である場合が多い。この線で考えれば、女の子の知り合いと言える。

そして、裸足で俺のアパートまで来たことは、相手は肉親か近くに住む友人・知人に限られる。女の子の話から、彼氏らしき人がいるとは聞かれなかった。

 このまま、俺がここに女の子を泊めることは、法的にもまずい、それは俺の職歴をにおいて許されことでない、免許を見れば、警察は俺が自衛隊出だとすぐわかる。

それは、何が何でも避けなければならない。

 もっとも、どうするかは、昨日の夜に決めていた。ただし、女の子が妊娠していたとうことは、想定外だった。

俺は、腹をくくった。その方法しかなかった。


 部屋に戻ると、まだ女の子は寝ていた。おそらく病院で処方された薬は安定剤だろうと思う、産婦人科だったので胎児に影響のある薬は出さないだろう。


 俺はノートパソコンの電源を入れるとネットを検索し、書類をいくつか作成した。それと、スマホから画像をいくつか取り出してプリントしておいた。

2時間くらいすると、女の子が目をさましてソファーを上に上半身を起こした。


 「大丈夫 気分悪くない」

 

 ミネラルウオーターのペットボトルをわたしながら、俺は女の子に聞いた


 「大丈夫です」


 「すこし、いいかな (サチ)


 俺は、女の子の名前を呼んだ。


 「はい」


 「幸がここにいるのは、この状況じゃまずい。」


 幸はビクと体を震わせた。


 「幸は未成年だ、未成年が俺みたいなのといると、よからぬことを詮索される」


 「・・・帰りたくありません」


 「気持ちはわかる、俺も追い出すつもりはない、今朝いったように俺は幸を守る、この気持ちに偽りはない。信じてもらえないか」


 幸はだまったまま、下を向いた。


 俺は、自分に語り掛けるように話し始めた。


 「相手を信じるってことは、自分も信じてほしいということだと思う、自分のことは、話さずに相手のことだけを聞こうってのは、アンフェアだ。」


 俺は、一息ついて、話し出した。


 「俺は、幸とおんなじ女の子を知っていた。その子は、俺のことを真剣に好きになってくれた。でも俺はガキだった。相手のことなんて気にも留めていなかった。世間に大人たちに粋がって逆らっていた。自分が何者でもないことを知らずに。社会が悪いとか自分を認めないとか。そんなことばかりをいうガキだった。その子は、そんな俺を好きだと言ってくれた。その時に俺は気づかなかった。心から人を好きになるなんて、15歳の俺たちにできるなんて思ってもいなかった。俺は、すべての大人に歯向うことがカッコいいなんて思っていたんだ。その子もそんな俺にあこがれているだけだと思っていた。」


 幸は、俺の話を真剣に聞いてくれていた。俺は続けた。


 「夏の日夜だった、俺はいつものように苛立つ気持ちの行き場をなくして、防波堤でボーとして、たばこをふかしていた。ウォークマンのヘッドフォンからは、その時の俺達の代弁者だった歌手の歌が流れていた。人の気配がして振り向くと傍に、その子が立っていた。いつもとは違ったんだ。夏服セーラー服が破れてほこりがついていた。その子はその場で大声で泣き出した。俺はそばによった、その子は、真樹は俺にしがみついて泣いた。俺はオロオロしていたがだんだんと状況が呑み込めてきた。真樹は強姦されたんだ。相手の検討はついていた。狭い町だ、それなりのことをする奴のめぼしはつく。真樹はなにも言わなかった。俺は真樹を家まで送った。当然 相手の親は自分の娘の姿をみて何が起こったのかは察した。俺は相手のおやじから殴れた。真樹は必死に、"岡崎さんじゃない"と言って、父親をとめたが、俺はされるままになった。原因は俺だだから俺がちゃんと真樹の気持を受け入れていれば、こうはならなかったという思いがあったから」


 俺は一気にここまで話して、幸に向かって


 「馬鹿だろ、おれってさ粋がることで自分の存在を見出そうとしていたんだ、父親からも母親からも見放されていたしろ、自分は孤独だと思っていんだ」


 幸は、俺のそばによりそうと、俺のまっすくに見て手を握ってくれた


 「俺の悪名は高いからね、俺の両親がよばれ。ここでも騒動になった。俺は喋らなかった。真樹が、俺じゃないことを必死に説明し、頭を冷やした真樹の親父も納得して、俺を殴ったことを謝罪して俺は家に帰った。両親は、ぐたぐたと文句を言っていたが、聞き流した。次の日の夕方、俺は自転車に乗って、真樹を襲ったとめぼしき奴らのたまり場に行った。有職青年と呼ばれる、要は中学を出て働いている奴らだ。こいつら、そろいもそろって、当時はやりのレプリカバイクに乗って、相当目立っていた。その時の俺、かなり切れてたんだろうね。そいつら3人くらい、埋立地でたむろってた、俺そいつらに木刀もって殴りかかってた

不意打ちだったんで、3人とも木刀でぼこぼこにして、そのうちの一人から真樹を襲ったことを吐かせた。ほんとぶっ殺すつもりだったけれども、警察が来て俺らは警察署に連行され、喧嘩の理由を聞かれたけれども俺も奴らもしゃべらなかっった。俺は、真樹の本当の気持ちが分かった゛、だから真樹にいったんだ、付き合うって、でも真樹は悲しそうな顔をして、"時は戻せない、あなたを好きだったころのあたしじゃない"といわれたよ、父親からは"君という人間と一緒にいると娘がだめになる、かかわらないでくれ"とまで、いわれた。それでも、俺は真樹を助けたいと思った、俺が原因ならそうするべきだと思った。真樹は、ほかの男と付き合いだした、そいつも相当の遊び人だ。真樹はね、妊娠した、そして中絶したよ最後に、こういって"どうして、こうなっちゃたんだろう。ただ一緒に居たかっただけなのに"と、俺は、あの場所に故郷にいたくなくて、自衛隊の試験を受けて、故郷を離れたんだ。だから、今度は逃げない 幸を守る。どんなことをしても」


 幸は、俺のしがみついて泣き出した。声を出して泣き出した。誰にも言えなくてつらかったんだと感じた。


 「わたし、わたし どうしたらいいか わからない、怖いの 怖いの自分がどんどん馬鹿な人間になっていくようで・・・」


 「逃げないで、俺が全力で支える」


 幸は、なんどもうなづいて額を俺の胸に押し付けた。


 「幸 お前をこんな風にしたのは、家族のだれかだな」


 一瞬 幸は動きがとまり,しばらくして頷いた。


 「わかった、片を付けよう、そこから踏み出さないと何も始まらない」


 「でも、怖い あの人は家族に何をするかわからない」


 「あの人って誰だ」


 「おとうさん」


  俺の予想は当たっていた。


 「でも、本当のおとうさんじゃない、母の再婚相手なの、私が3歳の時に母と前の父は離婚したの、人を殺して刑務所に入ったて中学になって親戚のひとから聞いた。それから母は、私が7才の時に再婚した。弟と妹が生まれて,最初はとてもいい人だった。私にも優しかった。不景気でリストラされると人が変わったようになった。中学生になった私を見る目が、弟や妹を見る目と違っていた。それでも、まだ信じてたんだ、いい時もあったし普通に家族した時期もあったんだ。お父さんは、頑張っていたけれどもいい就職口がなかなかなくて、その内、働かなくなって、お母さんが働きに出て、そしたらお父さんはギャンブルにのめりこんでいった。家のお金全部使ってギャンブルした。私の学資保険も、弟や妹の分まで解約して、家にお金なかった。今でも毎日、借金取りが集金に来る。だから私、高校行かないで働こうと思った。これでも弟や妹は可愛いんだ。」


 幸はすこし、表情を緩めた。


 「中学3年の夏に、母も弟も妹もいないときね ・・・うっぅぅ」


 といって、幸の呼吸が荒くなった、俺は急いでコンビニの袋を幸の口に充てた過呼吸を起こしていた。しばらくして呼吸が落ち着く話し出そうするのを俺は止めた。


 「もう、いい。何も話すな、わかったから ここにいていいから」


 「岡崎さんと最初あったときに、なんで無防備にこんなに寝ることができるんだろうと思って見てたんだ。そしたら、声をかけちやって、あの時家に帰りたくなかったから余計に、安心したんだ。それから雨の日にあって助けてもらって、いつも、会いに行くと何も聞かずにいてくれるし、安心できたんだ。だから昨日、あんなことされたら、死にたくなったけれども必死に抵抗して殴られて殺されるのかなと思ったら、岡崎さんことが浮かんで逃げてきた」


 俺は幸のバイトで水仕事で荒れた手を握りしめた。


 「ほんとに,ここにいてもいいの、迷惑にならないの」


 「幸さえ良ければ、いいよ」


 「ありがとう・・・・・・・」


 俺の中には,別の感情が芽生えていた。負の感情だ。幸の親父をぶっ殺したいという感情が渦巻いていた。

10年前に、やったようなことを起こしかねかった。


 「岡崎さん、真樹さんのことを話してくれてありがとう。でも私のために真樹さんの時のようなことはしないで、岡崎さん十分に傷ついたよね、もういいんだよ、泣かなくて」


 俺は,泣いていたのだ。幸の手が俺の涙をぬぐってくれていた。気づかなかった。


 負の感情は、すこし収まっていたが、完全ではなかった。

それなりのけじめはつけてもらうつもりでいた。


 「話をつけにいこう」


 俺は幸の手をとった。

 幸は不安げに、俺の手を握り返した。


 俺は、今度こそ自分の過去にけりをつけてやると意を決した。




拙い話を読んでいただいて、ありがとうこざいます。胸糞悪い話を書いていると思います。でも、あえて書いていこうと思います。


 さて、主人公は幸の不幸の連鎖を断ち切ることができるのでしょうか。

書いている私でもわかりません。

この主人公は、時々思ってもみないことをやったりするんで、書いているうちに当初とは違って感情移入をする自分がいます。


 もう少し続くと思いますので、どうかお付き合いください。感想や評価を頂けると励みになります。よろしくお願いします。

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