伊能忠敬の道を歩く
市の行事の一環として、市内に残る歴史の道を歩くという企画
があると、いつも参加をしている。毎回募集する人数は30名。
これを1班から3班に分け、ひとつの班に付き3名のボランテ
ィアが同行し、解説を聴きながら歩くのである。
その趣旨は江戸時代、伊能忠敬が一定の歩幅で歩き、距離を測
量した道を、忠敬が実測したデータを基に、それぞれが計測をし
て、うとう峠から鵜沼宿までの距離を歩測する。
そして、その差がどの位になるのかを調べようという訳だ。
まず、市内で唯一現存する、うとう峠の一里塚までバスで移動。
その手前にある駐車場に、30名の参加者とボランティア10
名が集合し、ここで、1班、2班、3班とに分ける。小生は1班
である。
それぞれの歩幅を測るため、26.5メートルを、普段歩いて
いる歩幅で、何歩で歩いたかを測る。
測ってみると小生の場合は、32歩であった。そうすると先ほ
どの距離を歩数で割ると歩幅が出る。それで計算すると歩幅は、
0.83という数値が出た。
このデータを基に、うとう峠から10ポイントに分けられた区
間の歩数と距離を測っ行くのである。
そしていよいよ出発。ポイント毎に歩数をひたすら数えて歩く
のみ。途中途中で、ボランティアが、史跡の解説をするとき以外
は喋ることも無く、ただただ歩数を数える作業に専念する。
約2時間を掛けて、最終地点の鵜沼宿本陣跡に到着。
資料館に全員集合して、ボランティアから伊能忠敬の実測デー
タを記入した用紙を貰い、自分と比較をしてみた。
自分……歩数 2768歩。 伊能忠敬……2887歩。
自分……歩いた距離 2297メートル。
伊能忠敬……1992.5メートル。
という結果になった。伊能忠敬と比較すると、歩数は少ないが
歩いた距離は多い。これは当時の地形との差なのであろうか……
他の人達のを見ると、歩数にしても距離にしても、みんなバラバ
ラであった。
まあ、当然といえば当然だが……。
その後は、伊能忠敬が文化6年に、中山道うとう峠で食べたと
いう記述が残されている、『ねぶか雑炊』を、参加者全員で美味
しく頂き、解散となった。
来年も、ねぶか雑炊を食べるために参加するゾ!