↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/13

第六章 待ち伏せ大作戦

 弘がビー玉を次々と穴に入れてりさに追いつく。

「弘、やるわね!」

「あたり前やん! よっしゃ、逆転すんぞ! 真琴!」

「あほ、余裕のよっちゃんじゃあ! させるか!」

「よし、りさのビー玉を狙ろたろ」

 弘がりさのビー玉を狙って、片目をつぶりながらビー玉を弾く。

「あっ、もうちょっとで当たったのに、くそう、りさの餌食や! 次、真琴やし」

「よっしゃ、次で決めるしな、殺し屋じゃ!」

 真琴が最後の穴を狙ってビー玉を弾くと、ビー玉は一直線に転がって最後の穴に入った。

「うわっ、弘、真琴のビー玉が最後の穴に入ったわ」

「真琴、殺し屋やし!」

「よっしゃー!」

 真琴は右手の拳を高く突き上げて喜ぶと、左手で穴に入ったビー玉を拾い上げて、穴の近くにビー玉を落とした。

「あっ、待ち伏せ大作戦や!」

「弘、何それ?」

「りさ、気をつけなあかんぞ、最後の穴を狙って外したら真琴の餌食やし」

「えっ、そうなの?」

「そうやん、悪魔の待ち伏せ大作戦や!」

「おいで~おいで~早く地獄にいらっしゃーい!」

 真琴が前髪を右手でひょいと掻き上げて、桂三枝の真似をする。

「ちくしょう、悪魔め! エロエロエッサイム! エロエロエッサイム! 我は求め訴えたり!」

 弘が左手の人差し指を立てて呪文を唱える。

「なんやねんそれ、悪魔君は『エロイムエッサイム!』やんけ」

「なんでもええねん、悪魔封じの呪文やし、メフィースト出てこうへんな」

「呪文が、あかんのとちゃうか」

「そやな、英語やし、あかんのかも知れへんわ」

「何処が英語やねん。『エロイムエッサイム』はイスラエル語や」

「ほんまかいな。よっしゃ、ほな、今度は日本語や! なんまんだぶ! なんまんだぶ!」

「あほちゃう、弘、それ坊さんやん、ここ神社やし! ほんで、よう考えたら、メフィースト召喚してるし、悪魔封じの呪文と違うやん」

「あっそうか!」

 真琴が目を細めて弘の顔を見ると、弘は白目をむいて顔をしかめた。


 ――突然、ギギギィ~と不気味な音がして、山の神様の祠が勝手に開いた。

「うわっ! なんや?」

 弘が振り返ると、山の神様の祠から変な爺さんが現れた。

 爺さんは仙人姿で、手に杖を持っている。

「弘、逃げろ! ほんまもんの悪魔や!」

 二人が「ほんまに出た!」と叫び声を上げて境内を走り回る。

「悪魔じゃ! 悪魔が来たりてホラを吹く!」

 爺さんが杖で地面を叩きながら物凄いスピードで二人に近寄って来ると、弘はマジに腰を抜かして立てなくなってしまった。


 ――突然、ギギギィ~と不気味な音がして、今度は竜の神様の祠が勝手に開いた。

「うわっ、弘! また、なんか出たぞ!」

 真琴が竜の神様の祠を指差すと、竜の神様の祠から変なおっさんが現れた。おっさんは着物姿でナマズ髭を生やしていて、四つ足で地面をくねくねと這っている。

「はぁーい、りさ!」

 地を這うナマズ髭のおっさんは、いきなり直角に立ち上がると、右手を軽く上げてりさに挨拶をした。

 真琴と弘が両手を上げて固まる。

「もう! 山の神様! 竜の神様! 趣味が悪いわね!」

 りさが腕を組んで神様達を叱る。

「すまん、すまん、ちょっと脅かしたろうと思ってな」

 山の神様はりさに謝ると、竜の神様と顔を見合わせて楽しそうに笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。