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ユキオ、愛情豊かなソニアの思いやりにいやされる

 ユキオはアイシル、ソニアを連れて商店街に出る。おススメの食材の店はハルミに聞いた。「私もついていく」とずいぶん迫られたけど、なんとかごまかしておいた。

 まずは「クルトの店」で調味料を手に入れる。

 塩、砂糖、コショウ、しょう油、酢、味噌、ウスターソース、ケチャップ、マヨネーズ、ハチミツ、ニンニクチップ、ナツメグ……なんでも揃っており、片っ端からそろえておく。ハルミによれば「バジルソース」と「ツナフレーク」が絶品なのだそうだ。もちろんそれも買った。

 しかしユキオはを感激させたのは、大好きな「ホワイトグレイビソース」が売っていたことだ。これを取り扱っている店を見つけるのは難しい。主原料は肉を焼いている時に出てくる肉汁で、これに小麦粉や各種調味料を入れて味を整える。このソースの使いみちは主に肉にかけるのことだが、肉に肉汁をオンする、かなりクレイジーな調理法なので、ユキオは一人での食事以外はこれを使わない。ユキオのひそかな楽しみだ。

「これだけ揃えば、何でも作れるのです。早くご主人さまに食べてもらいたいですぅ」

 ソニアが喜んでいる。

 次に向かったのはエリーアスのパン屋さん。

 朝食用のバケット、食パン、クロワッサン、マフィン。おやつ用にドーナッツ、メロンパン…みんなの好みのパンを思い切り買い込み、アイテムボックスに収める。

 そしてアルベルトの食材店で一週間分の食材を買いだめする。

 牛肉、豚肉、鶏肉、どれもステーキにしてよし、シチューもよし、カツか唐揚げにしてもよしだ。

 海の幸、サーモン、白身魚の切り身はムニエルにしてよし、フライにしてもうまい。

 あとはミルク、異世界米、野菜、果物、それと忘れちゃいけないニンジンも購入する。

 すぐ使わない肉・魚はアイテムボックスの冷凍庫に保存し、その他はアイテムボックスの冷蔵庫に放り込む。

 さすがに買い物疲れした3人はここで昼食タイム。

 ランチタイムは「クリストフ・ティールーム」でとる。

 日替わりのおかずにパンかライスが付くが、実はここの名物はスープ。多くの種類から選べて、その味は絶品でどれを選んでも美味しい……とこれもハルミから、ユキオは聞いていた。

〈チーズとマッシュルームのポタージュ〉妖精サイズをオーダーしたアイシルは、

「とろけるチーズ感がパンの味と溶け合って最高なの」

 と感激している。

 ソニアも〈ニンジンと玉ねぎの中華風〉をスプーンで一口とると、

「オリエンタルな風味にニンジンの新鮮な味わい、お米が進みまくります!」

 ユキオの〈リール産エビのクリームスープ〉はどうか。食欲をそそるエビの香りに濃厚な味わいが、一気に口のなかで溶けていく感じだ。パンにつけても相性絶品だ。

 前世ではこんなに美味しいメシ、味わっていただろうか? ユキオはどうしても思い出せない。なぜか涙が突然、ユキオのほほを伝った。

「どうしたのです、ご主人様? 大丈夫?」

 近づいたソニアのたわわな乳房が、ユキオの左腕を包む。

 暖かくて、柔らかい。その感触にユキオはいやされる。

「大丈夫だよ。昔のこと、少し思い出しただけ」

「昔、辛かったのですか?」

「うん。でも、もう忘れた。ありがとう」

 ユキオは、ソニアの頭をなでる。

 ソニアは嬉しそうな顔で微笑み、ユキオにしがみつく。左腕が両方の乳房でさらに柔らかく包まれる。気持ち良すぎて、ちょっと困っちゃうな、とユキオが思っていたところ、

「ソニア、お店の中だから、そのくらいで止めておきなさい」

 とアイシルがさとす。

 ソニアは、真っ赤になって、ユキオの両腕を放した。

「ご主人様、ごめんなさい、なのです」

 愛情豊かなソニア、純粋で本当にいい娘だ。


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