女の子が家を決める最大のポイント、それはお風呂なのです!
ドミニク不動産は、ハルミがユキオに紹介してくれた城下町で一番物件が充実したお店だ。
家具・インテリア店のドミニク商店も併設されている。
店主のドミニクさんは誠実そうで笑顔が優しいナイスミドルな中年男性だった。
ユキオたちの話を聞くと、ひとまず2件の家を勧めてくれる。
冒険者ギルドからすぐのところにある広さ100テクトの家と、少し離れているが庭付きの150テクトの家だ。
まずは4人でギルド近くの物件を見に行く。
アメリカの家っぽいな、とユキオは思う。
門があって、緑色の芝生があり、その奥に白い建物がある。
玄関は大きくゴージャスで、リビングも広くてシャンデリアが飾られている。窓からは明るい光が差し込んでくる。
バスルームは2基のシャワーが置かれ、ユニットバスも備え付けられている。
トイレも2室あり、寝室にも書斎にも使えそうな部屋が3つ、広いキッチンが一室ある。
ユキオとしては、この家でもまったく問題はない。
ドミニクさんにこう質問する。
「この家にも芝生があって庭みたいになっていますが、これは庭付きということにはならないのですか?」
「もう一軒の家は、畑ができるくらいの広さがあるんですよ。今は手入れしていないから荒れてしまっていますけどね」
「なるほど、広さの違いが、庭と呼べるかどうかのボーダーラインなんですね」
ユキオはアイシルに、この家の感想を聞く。アイシルが小さな声で言う。
「……大きなお風呂がいい…」
ユキオは「そこかい!」と心の中でツッコミを入れつつ、
「ソニアはどう?」
と聞くと、
「お風呂……」
と同じ答えを返してくる。
女の子はお風呂が大好きなのである。
ユキオはドミニクに、
「では、もう一軒を案内してください」
と頼んだ。




