ソニアハンマーが通じない! 最後の手段・捨て身の爆裂アタック!!
鋭い牙、火炎放射、魔竜の強力な連続攻撃に、ソニアもユキオも圧倒されている。
焦るユキオに、うさみみが言う。
「私が龍を引き付ける。ご主人様は逃げるのです」
ユキオの返事を待たずに、ソニアは竜に向かう。
「ソニアハンマー!」
うさみみが大きく跳躍して、竜の頭部に大槌を打ち込む。
ヒットした。
しかし竜はまったく痛がる様子もなく、ソニアの体を鋭いカギ爪でつかみにかかる。
ソニアは鋭い反応で、向かってくる竜のつばさをジャンプ台にして、なんとかよける。
しかし、ソニアの息遣いは荒い。
疲労がたまっている。
「もう勝負に出るしかないのだ」
ソニアが言って、再び、高くジャンプする。
「切り札! 爆裂ハンマー!!」
竜の頭部に向かって大槌を飛ばす。
竜の頭が爆発に包まれる。龍の動きが止まった。
顔のウロコが燃え上っている。
龍は頭をぶんぶんと振り回して炎を消した。
しかしその顔のところどころが焦げ付いている。
龍が初めて声を出す。
「キサマ、兎亜人のくせに、やりやがったな!」
龍は口から次から次へと、ソニアに炎を吐いた。
ジャンプ、ジャンプでかわすうさみみ。
しかし、そのスピードは落ち始めている。
着地したとき、ソニアが脚をすべらせて転んだ。
絶体絶命のピンチだ。
そこを逃さず、大きな口を開いて飲み込みにかかる竜。
ソニアは片足で地面を蹴って地面を転げまわりながらかわす。
そしてもう一方の足で竜のノド元に蹴りを入れた。
「グエェェッ!」
竜が突然、声を上げて、苦しみ始める。
ソニアは、どこを蹴ったのか?
竜のアゴの下には、一枚、向きが逆になっているウロコがあった。
ユキオは確信した。
「うさみみ、ありがとう。ヒントがつかめた。反撃開始だ!」
ユキオは龍のノド元のウロコに狙いを定めて、
「フレーミングヒート!」
と火炎集中弾を発射した。
龍がのけぞり、後ろ向きに倒れていく。
倒れた瞬間、大地震のように地響きが怒り、床が大きく揺れ続けた。
そのとき、仮面の男の怒号が響いた。
「魔竜、何をやっているんだ。だらしないぞよ、見損なった。オマエはそんなに弱いのか。しっかりやらないか。情けないぞよ!」
容赦ない罵声だ。
竜が立ち上がる。顔色が変わっている。怒りに震える表情だ。
ソニアとユキオが身構える。
しかし竜の鋭い目線は、逆方向の赤い仮面の男に向かっていた。
竜が空気が震えるほど激しい声を上げた。
「俺が弱いだと⁉ 人間ふぜいがふさげたことを言いやがって!!」
その怒りは赤い仮面の男に向かっていた。
「侮辱したヤツは許さねぇ! まずはお前から血祭りに上げてやる!!」
竜は男に攻撃の照準を定める。
その瞬間、赤い仮面の男は
「スワープ!」
と詠唱する。
竜が渾身の力で吐きだした激しい炎が、仮面の男が消えた空間を通り抜けていく――。




