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アンティーククロック~復讐を目指す非常識現実生活~  作者: 団栗山玄狐
第三章 縁を紡ぐ糸と真実を呼ぶ鐘の音
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act40 導き手の意味 二



さて、前回の続きです。


学校終わりにウチの神楽殿で勉強会です。


講師は、私の相方の久野マコト。


対して、迎え撃つ受講生は、私、 安村ミコと


ウサギさんチームの岡崎ヒビキと宇崎トシヒロ。


そして、 



ヒツジさんチームの糸風ツムギと伏見ヒロ。



である。



前回は、講師の圧倒的勝利でした。


今回は…あれ?何で勝負ごとに?


それはさておき、続きです。

刻印者の力、特にことわりについてである。


ことわりは、難易度と言う使いやすさを三段階に分けられているそうだ。


まずは【元】。


難易度が低い。


これは自然の元素を意味していて、土、火、水、風の事。

イメージもしやすく、対応も簡単なので難易度が下がるらしい。


なるほど、と思った。

要は想像しやすいから使いやすい、つまり難易度が低いなのか。


次に【行】


難易度が中度。


これは、自然より発生したもの自然にあり、

派生するものらしい。


雷、音、木、金の事。


こちらもイメージが容易な部類。

ただし、考えないといけないところもある。



最後に【業】



難易度が難しい。



こちらは、人の営みで生まれたもの。

人のわざのなせるものらしい。


数、札、薬、字の事。


理解はできても使い方がイメージできない。

だから、使うための難しい物らしい。


歴代の刻印者で【業】に分類されることわりは、使いこなすまでに時間がかかるので、初戦敗退が多いのだと。


ホントよく調べている。


このことは丁寧に調べないと分からないそうだ。


皆、感心して聞いていた。

これは、刻印者の試練の一つでもあるそうだ。

他にも試練はあるが、今回は説明しないそう。


話が長くなるからだって。



で、次に導き手について。


導き手は、各神社の守り人で刻印者を選び、導く者の事。


神事の事を伝え、伝承していく者だそうだ。


それはわかる。


聞いていたことだもの、そのくらいは、ね。


これは導き手の三人の意見が一致していた。


刻印者の二人は、それ追加して、


刻印者が命を捨てない為のブレーキであり、

刻印者の許嫁でもある。という。


確かにそれもある。

神事の説明会で各神社の対象となる娘が一同に集められて行われたときに聞いた。


何で、もう相手を決めないといけないのか、って反発したっけ。


だから、刻印者を選ばずに辞退するつもりだったんだけどね。

勝手に結婚相手決められてたまるか、まだ結婚したくない。てね。


今は、まんざらでもないけど…。


で、それに講師である久野が、話をつなげた。


「それだけじゃないんだ。さっきも言ったけど、神事の事を伝承する者でもある」


その意味を久野は、教える前にウチの蔵にある古文書を私たち三人の導き手に配る。


一応、ジイちゃんバアちゃんの許可はとっているそうだ。

なんて準備のいい。


で、それを読んでほしいと言われた。


見た事あるから今更って思うけど、ミミズが這ったようにしか見えないのよね。

でも、久野は意味のない事はしないし、できない。


不器用だからね。


で、書物に視線を落とすと、あれ?っと思ってしまった。


読める、読めるのよ。

見た感じは、以前と変わらない。

でも、理解できるし、読めもした。


これは、他の二人も不思議に感じていた。


それを見た後で久野の説明が答えをくれた。


導き手は、伝え、繋ぐもの。


昔の言葉を理解し、今に活用できる能力があるのだと。

この能力は、あくまでも導き手であること。

手についている念珠があることが条件であること。


つまり、神事で負けていなければ使い続ける事の出来る能力だそうよ。


これには、正直に驚いた。

導き手である私にも戦う手段があるんだ、という事と。


例え直接出なくても、戦う手段があるんだという事が、なんだかうれしかった。


刻印者を決めて、そいつと添い遂げるだけなのかと思った。

だから、とても嫌だったんだけど。


まだ、この導き手としての役割に意味があったことがとてもうれしいと思った。



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