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アンティーククロック~復讐を目指す非常識現実生活~  作者: 団栗山玄狐
第三章 縁を紡ぐ糸と真実を呼ぶ鐘の音
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act38 導き手の意味 一




さて、学校終わりにウチの神楽殿で勉強会が始まります。


講師は、私の相方の久野マコト。


対して、迎え撃つ受講生は、私、 安村ミコと


ウサギさんチームの岡崎ヒビキと宇崎トシヒロ。


そして、 



ヒツジさんチームの糸風ツムギと伏見ヒロ。



である。


岡崎ヒビキと糸風ツムギは、よく顔を合わせている。

この街の神社の娘として、導き手としてよく会合で

会っていた。


きちんと話すのは、初めてだけど良い子たちだと思う。

で、相方は初めましてだ。


一応、久野からの情報で聞いてはいた。


宇崎トシヒロ、野球部一年。

センターを守り俊足を誇る。

短髪のスポーツ少年と言う感じだ。



伏見ヒロ、サッカー部一年。

サイドバックで守備を攻撃を自在に振り分ける策士

だそうだけど、いまいちわからないことが多い。


で、

私たちが座る前にいる久野がおもむろに話し始めた。


「すまんね、こんなところに呼び出して」


「いや、いい。こっちもいろいろと聞きたいことがあったしな。

導き手同士で話が進むと思っていたのに、こっちの手の内を知っているかのような行動をとるキミにも興味がある」

そういってきたのは、宇崎トシヒロである。

なんか冷静に話をもって行きそうなタイプ。


交渉の時もそう感じたんだよ。


「そうだ、なんでいろいろ知っている?こっちの手の内を知っているんだろ。

なら協定を結んだ以上フェアになるようにしてもらいたい」

と言ってきたのは伏見ヒロである。

なんか感情的だね。

噂と違うな。子供っぽいというか。


「ハイハイ、その説明も兼ねての集まりですよ。

まずは、話を聞いてくださいね。

お互いの自己紹介をしてからです。

それに手の内を明かせと言いますが、説明はしたはずです。

まあ、それでは不十分だと感じたからこの会を企画したんだよ」

と、説き伏せてきた。


ので、自己紹介から始めることになった。

この辺りは割愛で。


めんどくさかったから。


そして、話は何で刻印者の事が分かったのかになる。


そのネタ晴らし。


もちろん、説明はしたんだけどいまいち要領が得ない。

ので現物を見せる事になった。


久野が用意したノートパソコンに各神社のライブカメラの映像を映し出す。

それを見て、ウサギさん、ヒツジさん両チームは動画に見入る。


なんせ、見事に自分たちがうつっている。

もうごまかしようがないくらい。


更に久野が言うには、

「この映像を見た学校の誰かがいずれ噂するだろ。

誰と誰が付き合ってるとか、そういう話はみんな大好きだろ。

なら隠しても仕方ないと思ったわけだ。

情報としての価値は低いからな」

と言う。


ごもっともすぎて反論すらできない。

私も含めて。


そして、もう一つ。

刻印者の能力についての話になる。


これも簡単。


街の歴史資料館に公開されている古文書に書かれていたそうだ。

その字は達筆すぎてミミズが這ったようにしか見えないけど


実は、その翻訳が歴史資料館のHPに公開されていた。


それも見せてもらう。

文句も言えないくらいにきちんと公開されていた。


つまり、誰でも見れる状態なのだ。

久野いわく


「探す気があれば見つける事なんて簡単だ。手に入れた力に酔いしれていなければすぐにわかることだ」

と、辛口に。



もうぐうの音も出ない状況だ。


講師vs受講生の初戦は、講師に軍配が上がることとなる。


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