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アンティーククロック~復讐を目指す非常識現実生活~  作者: 団栗山玄狐
第三章 縁を紡ぐ糸と真実を呼ぶ鐘の音
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act36 再び交渉の場へ



二人の話し合いは終わり、

次の日を迎えそれぞれが交渉相手からの連絡もあり、

それぞれが、相手することになった。


マコトは、すでに条件を突きつけており、その返答を

ミコは、マコトからもらった情報を切り札に向かう。


まずは、マコト。


彼は以前ヒツジこと伏見ヒロに声をかけられた公園前で待ち合わせをした。


彼らは、以前話し合いをした同じ場所に座り、話をする。

伏見ヒロからは、マコトからの条件をのむと伝えられ、問題なく話は進む。


次にミコ。


彼女もウサギの導き手こと岡崎ヒビキと待ち合わせをする。

もちろん以前と同じ場所で。


岡崎ヒビキは、

「で、どうだった?」


「そうだね、条件をのんでくれれば問題ないって言ってた」


「その条件って?」


「そちらの刻印者が、化け物退治をする同志になってくれればいいって」


「化け物退治?何それ?」


「始まりの祝詞で言われていた禍いたる何とかというヤツ。現実にいるんだよ、この間私も遭遇した」


「何?そのカミングアウト。もうそうじゃなくて事実だよね?」


「そうだよ、それにさ私たちが置かれてる状況も非常な現実みたいなものじゃない」

その言葉に思案顔になる岡崎ヒビキ。



「それもそうだけど、それで納得するかなアイツ」


「納得するも何も、どうせ聞いてるんでしょアンタの相方」

と確信をついてみると

明らかに動揺する岡崎ヒビキがいた。


「な、なにを言い出すのよミコ。そんなわけないじゃない」


「そうかな。じゃあ改めているんでしょ、ウサギの刻印者、宇崎トシヒロくん」

と名指しで呼ぶ。


その行動に岡崎ヒビキは動揺を隠せない。

何故、分からないはずの名前をミコが言っているのか?


混乱してしまい慌てるだけだ。


「なんでオレの名前を知ってるんだ。君とは初対面どころか赤の他人だろう」

とミコの後ろの席にいた眼鏡をかけた理知的な男子学生が声をかけてきた。


「それはね、ウチの相方、久野マコトからの情報だよ」

と悪びれずに答える。


「それもばらすのかい、豪気だといった方がいいのかな?」


「違いますよ、そんなんじゃない。ただ話を早く終わらせるためのカードを使っただけ。ちなみにこちらの条件は飲んでもらえますか?」

宇崎トシヒロは、彼女らと同じ席に着き


「化け物の存在はわからないけど、オレたちが置かれている状況が非常識だからね。あながち信じられないとは言えない。それでもこちらからも条件を付けたい、なぜ、オレの事を知っている?」


「ああそれは、簡単な事なんですよ。一応そのネタ晴らしもしてもいいって言ってました。聞きます?」


「聞けるのであれば、でもいいのかい?その情報は君らのアドバンテージじゃないのかい?」


「そうなんですけど…久野、曰くすぐばれる事だから構わないって言われてます。その前にネタを言う前に確認です。同志になってくれますか?」


「用心深いね、わかった。そのネタを教えてくれるなら同志と言うか共同戦線を張ろう。約束する」


「言質取りましたよ」

と、確認するとミコはネタ晴らしをした。


それを感心しながら聞く宇崎トシヒロと驚く岡崎ヒビキ。

二人の反応は異なる。


「そうか、映像として残っているのか。しかもあの現象を残されていれば、いずれはバレるか。噂が広まるのも近いね、情報として価値は確かに低い」


「そんな身近にネタばれ元があったなんて気づきもしないよ」


「私もそうでした。でも彼曰く情報はあちこちにある。それを拾い集めていくのも刻印者と導き手が担う役目の一つだろって」


その言葉にうなずく二人。



これでマコトとミコは、それぞれの協力者を得たこととなる。



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