表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アンティーククロック~復讐を目指す非常識現実生活~  作者: 団栗山玄狐
第一章 古き神事と理(ことわり)の捉え方
20/52

act19 長い一日、そして・・・

主人公、ヒロイン視点です。



奉納神事という名の格闘戦はとりあえず終わった。



仮眠はしたが、まあお約束の全身筋肉痛である。


歩く毎に体に痛みが走り、老化が進む。


クラスメイトには、老人になったのか?若いのに年寄りなら若老か。

とか、いろいろいじられたが、反論が浮かばない。



いや、余裕がない。全身痛いから。


そんな状態で学校は何とか終わり、放課後となる。



案の定、安村が待ち構えていた。

場所は、自然公園の前。


こちらをにらみつける安村に詰め寄られる。




「さあ、答えてもらいましょうか。あの時最後に言った言葉について」

『さよう、神事は終わったのじゃ。汝には聞かねばならんことが多すぎる。』

目の前には一人なのに声が二人分?来るので違和感が半端ないが仕方がない。



神社の中ではないのでビカラは実体化できない。

安村の念珠の中にいることになる。



その口撃に対して両手のひらを前に出し

待てとポーズをとり苦笑いを浮かべる。



「大丈夫、わかっているから。それに二人から信頼を得るためにもオレも

二人には聞いてもらいたいと思ってるしね」

両掌を二人に向けまあまあと、落ち着けくように促す。



改めて公園の休憩所に腰掛てる、もちろん対面に二人?は座る。

「さて、何処から話したものか」

と、思案する。


「最初から全部、包み隠さず」

上半身を机に乗り上げ迫る二人?に対して

再び両手のひらを前に出し、空を仰ぎ思案する。


そして、ふいに思いついたかのような顔をして

「なあ、安村。明日時間ある?」

と、真顔で安村に尋ねる。


「え、あるけど…それが今関係あるの」

少し照れてからすぐにそれを振り払い目つきを吊り上げる。


「ここで説明するよりも説明してくれる奴のところに行きたいのだが・・・ダメか?」


「それってはぐらかすために言ってない?」

詰め寄る圧が半端ない。


「言ってない、言ってない。オレのつたない説明よりきちんとした説明が聞きたいだろ」

苦笑いを浮かべる。


「それはそうだけど、他に誰か事情を知ってる人がいるの?」

と不思議そうに尋ねてくる。


「そうなんだ、あいつならキチンと説明できるはずだ。」

と、泳ぐ目で答える。


「本当に~。ごまかすために言ってない。」

と、目を細め疑い深くオレを見る安村に


「ごまかさない、ごまかさない。と言うかむしろ聞いてもらわんといかん。

キミも関係者だし、これから巻き込まれる騒動に心構えもしてもらいたいし・・・」


「巻き込まれる騒動?もう十分な騒動になってると思うんだけど?」


「確かに・・・ね。でもこの騒動は君が巻き込んだ、ともいえるけどね」


「それは、そうなんだけど」

と、言葉につまり、うつむく。


まあ、そのおかげもあるんから一概に被害にあったとか、巻き込まれたとは思わない。


「まあ、暗くなるなって。

巻き込むのはお互い様だし、いろいろとお互いの情報のすり合わせもしたいし

こんなところで話す内容でもないし、な」

と慌ててフォローに走る。



「で、どこに行くのよ?」

上目使いで訪ねてくる。



「薬物考古学研究所ってところ。この街の近くにあるんだが・・・知らないか?」



「へ?」と不意を突かれ、抜けた声を上げる安村に



「知らないか。それなら植物園か自然公園といったほうが

わかりやすいか」

と、言い直してみる。


何か思い出そうとするしぐさをして

「それって、湖近くにある薬師植物園のこと?」

と尋ねてくる。


「そうそう、それ。自然公園と植物園がくっついててそのに研究所もある」


「わかるよ、大体は。でも、何でそんなとこで話すのよ」

戸惑う安村に


「そこにオレの友人がいる。そいつのほうが説明がうまいから」

安村は、オレの顔を見て誤魔化していないか値踏みしてくる。


そこで

「いいわよ。ただし、きちんと説明してよね」

改めて圧をかける安村に


こいつ可愛い顔してるのに、わりと押しが強いな

と、思いながら


「ok大丈夫。それは任せてくれ。ということで今回は解散でいいか。

さすがに朝の神事の疲れが抜けなくて、つらいんだよ」

いうや否やあくびをする。


「あ」

その姿を見て安村は慌てる。



それはそうだ。朝、あんな激闘をした後で学校に行きそのあとにこれだから

当人には疲れが溜まっていて当然だと気づいてくれたようだ。


「じゃあ明日でいいわよ。逃げないでよ」

立ち上がりフンと鼻をならしながら言う。


これが世にいうツンデレ言うものなのかな、と思いつつも


「博物館前に朝10時に集合な」

と、言うとその場から歩き出す。


「まあ、いいか」

そうつぶやくと安村も歩きだした。







その後、私はあることに気づく。


これってデートになるの?


なんて見当違いなことを思い浮かべた。


説明するために人に会うという事を頭の中から消し飛ばして



他にも伝えないといけない事があるし、刻印者としては認めるけど


それ以上に問題がある。


私が刻印の儀を嫌がった最大の理由だ。


マコト君は気が付いていない様だけど、わかったらどんな顔をするのだろう、と考えた。


既に私の考えは、見当違いの方向に進んでいた。


『なにを考えてるのだ、導き手よ』

と、言うビカラ様のツッコミも今の私には届かなかった。




さて、改訂版の第一章がおわりです。

何か話がラブコメに進んでいるような気がします。


改訂作業がこれほど手間とは思いませんでした。

結構な誤字脱字があって情けなくなりますね。

これが出来ている方々を尊敬します、ホントに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ