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2枚目 付箋の文字
あれからしばらくは、
何事もなかったように
毎日が過ぎ去っていったけれど
ある日の夜に気がつくと、
私の座席の机の上に
絵本のキャラの絵と共に
「いつも遅くまでお疲れ様」
そんなメッセージ入りの付箋
振り向き加賀見くんの席を見るけど
彼はもう帰った後で
私は小さくため息を吐く
だけど吐き出した息は熱くて
胸の温度が伝わったようで
脈打つ鼓動が聞こえないよう
手の平で胸を押さえ付ける
だけどその手に握った付箋が
胸の鼓動を更に早めて
私はそのまま席についた
加賀見くんの優しさが胸に痛いよ
明日、ちゃんと顔見れるかな…
最後までお読みいただきありがとうございます