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嘘をつく大人にはなりたくない
「無鉄砲で破天荒、どうしようもない悪がきだったよ、僕は…」
しみじみと語る先生に私は唖然とした。
「うそつけーぃ!アンタ、思いっきりガリ勉だったでしょ!?」
パッコーンという、良い音が─
この先を言うのがしんどいくらい、何度も目撃している場面。
「高良くん、今日も絶好調だね。イタタ…」
生徒たちはうずくまる担任をスルー。こんな学校が他にあるだろうか。いや、ないだろう。
「では、文化祭の出し物決めを再開します。先生、またふざけたこと言い出したら縛り上げますよ」
にっこりとしながら、こんな言葉を吐いてしまうのは委員長こと高良くんの怖いところである。
その後、先生がまた委員長のスリッパで叩かれることになったのは言うまでもない。