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愛しい日々  作者: 黴菌
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最終話:愛しい日々

目が覚めると…そこはまたベットの上で…。




いつもの胸の痛みは消えていた。




「佳奈!!よかった…。手術成功したのよ!!佳奈生きてるのよ!」




お母さんが泣きながら抱き付いて来た。








私はただ呆然となすがままにされていた。




聡がいない世界を…初めてみた。




いや…本当は聡は…私の体の中にいる。




私の血液を体中に送る役割を今も忠実に行っている。







それからもう10年も経つんだね…。




それから私は一か月で退院した。



そして聡に会いにいった。



冷たい石に埋まった聡に…。



聡…私達…本当に一緒になれたんだよ…。




私は心で聡に聞こえるように呟き…胸に手をあてる。






聡の…私の鼓動を肌から感じる。






でも…あなたの笑顔も寝顔も…見れないのは…残念…。




あなたと喋る事ができないのも…3度目のキスができないのも…みんなみんな…淋しい…。

この十年…そんな想いは消してしまおうと思ってた。


でも…あなたの命日が来るたび…私は泣く。あなたの墓石の前で…。




私が死ぬまでずっと一緒にいてくれる。




本当はこんな形を望んでいたんじゃないけど…。


あなたは…私の中に…一緒にいてくれる…。



もう…あんな哀しい別れをする事はない…。










聡は今も私の中で生き続け、私に明日を与えてくれる。






あなたは…今も私の中で鼓動をうち続けてくれる。









聡と過ごした時間……私の宝物…。







「聡…好きだよ…。」




今日をありがとう。




明日をありがとう。




出会ってくれて…ありがとう。




十年経った今でも……

この想いだけは変わらないから……

聡…

笑って…


あの愛しい日々のように……。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。少しあやふやな所がございますが……持ち味だと思っていただければ嬉しいです。この話が気に入った方は評価していただければたいへん嬉しいです。本当にありがとうございました。

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