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冷蔵庫に溶ける夜

作者: コウ
掲載日:2026/03/31

夜中にふと目が覚めた。反射的にデジタル時計を見ると2:43の文字。

不意に起きた割には頭はずいぶんクリアになっている。まだ起きる時間にはだいぶ早いというのに、もう眠気がない。

カーテンの隙間から月の光が一条ベッドに差し込んでいる。でもここからでは月の姿は見えない。

私はしばらくベッドの中でゴロゴロしながら漫画を読んだりショート動画を見たりしていたが、眠気は一向に戻って来ない。

明日も仕事だからもうちょっと眠らなくてはいけない。でも気持ちばかり焦ってむしろ目は冴えてきている。

誰かの声を聴きたくなってアドレス帳を開く。

目の前をたくさんの名前が滑っていく。中にはもう何年も連絡を取っていない人も、今はどこにいるかさえ知らない人もいる。

こんなにたくさんの名前があるのに、私には平日の夜中に電話をする相手の一人もいない。

眠れないのに、時間だけが過ぎていく。

カーテンの隙間から差す月光が、いつの間にか私の顔を照らしている。

目を閉じても、うまく逃げられない。

私はベッドから降りて冷蔵庫に向かう。少しでも覚醒が少なくて済むように明かりはつけない。

冷蔵庫の扉を開くと無機質な白い明かりが漏れる。私は数秒その光を見つめたが、すぐに水のペットボトルを取り出して扉を閉じる。

冷えきった部屋にさらに冷気が足される事はなくなった。

洗いカゴからグラスを取り出し水を注ぐ。とくとくという音だけがやけに大きく響く。

半分ほど注いで、一気に飲み干した。何の引っかかりもなく私の中に落ちていく水。自覚していなかったけど、体が乾いていたんだなと思う。

ペットボトルを中に仕舞って、不意に触れた冷蔵庫の側面が暖かかった。思わず背中をぴたりとつけて、そのままずるずるとしゃがみ込む。冷えた部屋の中で背中だけが少し暖かい。ぼんやりと誰かに抱きしめられて暖かく眠った夜のことを思い出した。

それが両親だったのか、恋人だったのかはもはや思い出せない。でも温もりを感じて眠った夜、私が幸福だったのはわかる。

背中から微かな振動と温度を感じる。私はゆっくりと瞳を閉じた。夜中にふと目が覚めた。反射的にデジタル時計を見ると2:43の文字。

不意に起きた割には頭はずいぶんクリアになっている。まだ起きる時間にはだいぶ早いというのに、もう眠気がない。

カーテンの隙間から月の光が一条ベッドに差し込んでいる。でもここからでは月の姿は見えない。

私はしばらくベッドの中でゴロゴロしながら漫画を読んだりショート動画を見たりしていたが、眠気は一向に戻って来ない。

明日も仕事だからもうちょっと眠らなくてはいけない。でも気持ちばかり焦ってむしろ目は冴えてきている。

誰かの声を聴きたくなってアドレス帳を開く。

目の前をたくさんの名前が滑っていく。中にはもう何年も連絡を取っていない人も、今はどこにいるかさえ知らない人もいる。

こんなにたくさんの名前があるのに、私には平日の夜中に電話をする相手の一人もいない。

眠れないのに、時間だけが過ぎていく。

カーテンの隙間から差す月光が、いつの間にか私の顔を照らしている。

目を閉じても、うまく逃げられない。

私はベッドから降りて冷蔵庫に向かう。少しでも覚醒が少なくて済むように明かりはつけない。

冷蔵庫の扉を開くと無機質な白い明かりが漏れる。私は数秒その光を見つめたが、すぐに水のペットボトルを取り出して扉を閉じる。

冷えきった部屋にさらに冷気が足される事はなくなった。

洗いカゴからグラスを取り出し水を注ぐ。とくとくという音だけがやけに大きく響く。

半分ほど注いで、一気に飲み干した。何の引っかかりもなく私の中に落ちていく水。自覚していなかったけど、体が乾いていたんだなと思う。

ペットボトルを中に仕舞って、不意に触れた冷蔵庫の側面が暖かかった。思わず背中をぴたりとつけて、そのままずるずるとしゃがみ込む。冷えた部屋の中で背中だけが少し暖かい。ぼんやりと誰かに抱きしめられて暖かく眠った夜のことを思い出した。

それが両親だったのか、恋人だったのかはもはや思い出せない。でも温もりを感じて眠った夜、私が幸福だったのはわかる。

背中から微かな振動と温度を感じる。私はゆっくりと瞳を閉じた。

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