表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

プロローグ『死、その先に』

はじめまして、読んでくださってありがとうございます!

これは、"天使が神になりかわった世界"で、少年が地獄から神を目指す物語です。

序章なので少し短めですが、どうぞ最後までお付き合いください!

たぶん――死んだのだろう。


頭上には空。目の前には、天使としか思えない存在が宙に浮かんでいた。


その姿は、少年が幼い頃に聖書で読んだ天使の描写そのものだった。

純白の翼に、何十万もの青い眼。間違いなく、彼は天使であり、

そして自分は――命を終えたのだ。


「――罪人、ツバサヤ・クロトは、生前に十三もの罪を犯した。」


山が裂けるような声が辺り一帯に響き渡る。

クロトは反射的に耳を塞ぎ、呻き声を漏らした。


同時に、彼の足元に――いつの間に存在していたのか、

不快な灰色の巨大な門が広がっていた。


……どう見ても、良い場所じゃない。


「――罪人、ツバサヤ・クロトには、地獄にて二万年の苦痛を命ずる。」


天使は目を見開き、クロトを睨みつけた。

複雑な感情が胸をよぎったが、それを考えている余裕はなかった。

門が、ゆっくりと、だが確実に開き始めていたのだ。


――このままじゃ、落ちる。


クロトは拳を握りしめ、天使に向かって叫んだ。

これほど大きな声を出したのは、生まれて初めてかもしれない。


「……俺は、冤罪だ!」


「何が冤罪だと?」


「その十三の罪、全部……俺じゃない!他人に押しつけられたんだ!」


その瞬間、天使の目が横に細く裂けた。

その表情を見るまでもなく、望む答えは返ってこないと悟った。

それでも――一縷の望みに賭けた。


「――証拠はあるか?」


またしても山を割るような声が響く。

同時に、門はさらに軋む音を立てながら開いていった。


そして次の瞬間――

ツバサヤ・クロトは、堕ちた。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます!

ツバサヤ・クロトという少年の物語は、まだ始まったばかりです。

次回は、彼が地獄で出会う「何か」が登場します。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ