表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
掃除戦隊セイソウジャー  作者: yukichi
龍神との出会い編
9/121

【第9話 治る希望と新たなる挑戦】

友紀は、電話が鳴るのを見つめていた。画面には、父の名前が表示されている。心臓がドキドキしながら電話を取る。声は少し緊張していた。

「母の治療が、かなりうまくいき、退院できるようになった。」

その言葉を聞いた瞬間、友紀の胸はしっかりと撫で下ろされた。これで少しは肩の荷が下りる。もう一度実家に戻ることにするが、実はその理由は少し複雑だった。

友紀と両親の関係はあまり良くなかった。彼女は自分から連絡を取ることができず、余裕のない日々が続いていた。互いに一触即発の親子喧嘩をしているような状態だったのだ。そんな中、甘え下手な友紀は、親に素直に甘えることできず、一人で抱え込んでしまった。それを見ていたアカリューが少し呆れた様子で言った。

「なるほどね…。そういうことか。」

キリュウは優しい言葉を掛けてくれる。

「お母様が元気になってよかったね。」

スイリュウは、少し真剣な表情で言った。

「まずはお父様と仲直りしてね。」

実家に帰ると、両親が揃っているのが見えた。友紀はまずは謝ろうと決心した。

「お父さん、ごめんね。」

すると、父も「こっちこそごめん」と返してきた。その瞬間、何かが解けたような気がした。アカリューたちは、友紀の父が作ったご飯を美味しそうに食べる友紀を見て、ニコッと笑っていた。平和な時間が戻ってきたのだ。

友紀の母は、医者から「根治もあり得る」と聞いたことを説明し始めた。その話を聞いて、友紀は今までの活躍を思い出し、涙が溢れてきた。アカリューはそれを見て、泣くのをぐっと堪えているようだった。

キリュウとオパは優しい笑顔で「よかったね。」と言ってくれた。スイリュウは、少し真面目な顔で言った。

「母の病気は油断大敵だから。気を引き締めるように。」

そんな時、スマホが鳴り、友紀のラインが届いた。中学時代の顧問の先生からだった。合唱団「このは」のセカンドコンサートの話が来ていて、行ってみることになった。友紀は一瞬戸惑ったが、ふと思った。

「これが新たな扉を開くかもしれない。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ