【第74話 友紀、退団を決意】
翌朝、友紀は体と心の限界が近いことを、家族や凛たちにも話した。麻美は「今まで本当に頑張ったね。お疲れ様」と言った。幹也は「仕方ない。退団する方向で行こう」と言った。結局、寮にそのまま住むことになった。凛は、落ち着いた時に合唱を再開できたら……と考えていた。友紀は皆からの労いに感謝した。
一方で、新しい社員が赴任してきたが、仕事なら仕事のみという人だったので、「これからは仕事に邁進するように」と言われた。「遅かれ早かれ退団の道は決まっていたんだな……」と友紀は思った。
このはでも、友紀の退団発表は寝耳に水だったが、成美先生は友紀の限界を感じ取り、友紀の退団を受理した。家族と相談し、友紀のラストステージは市民合唱祭に決まった。友紀はアルトメンバーたちからの退団を惜しむ声に幸せを感じた。
次の練習日、高橋先生にも伝えた。高橋先生も「友紀が退団することは惜しいことだ」と言った。友紀は体型がキープできていることを見せに来ることを条件に、退団を許可された。恩師は病欠で休んでいたため、結局恩師に伝えたのは前週だった。恩師は反対したが、成美先生は「もう十分頑張ってくれたから良しとしよう」と言った。




