73/121
【第73話 トレーナーさん、辞めないで】
友紀が仕事とこのはの活動を一生懸命頑張っていたことは、誰もが分かっていた。しかし、友紀の体は確実に悲鳴を上げていた。トレーナーは、友紀の体調が戻ったら報告しなければならないことがあった。社員も来るということは、ただならぬ事態であった。
実はトレーナーの家族に介護が必要になったため、家族の話し合いの末、トレーナーが退職という形で対応することになった。友紀たちはショックを受けた。特に友紀は涙が止まらなかった。
そして、他チームからサブリーダーと教育係を引き取りたいと言われたため、人数が一気に2人減ることになった。
友紀は正幸にそのことを交換日記で打ち明けた。「もしかしたら私、合唱団このはとの両立ができなくなるかもしれない」と。それを読んだ正幸は友紀の部屋のドアを叩いた。「私は今まで頑張りすぎていたのかもしれないな」と友紀は膝を抱えて泣いた。正幸は背中をさすることしかできなかったが、正幸も友紀の気持ちが分かり、泣きそうになっていた。




