【第42話 市民合唱祭】
友紀は1週間後に迫る市民合唱祭に向けて、ドレスの試着を行った。幹也はその姿を見て、「体がスッキリしたね!」と褒めた。ドレスの試着が終わると、友紀は凛と麻美に呼び出された。「ハーフアップスタイルから変えたほうがいい」とのアドバイスを受け、さまざまな髪型の中から友紀はお団子ヘアを選ぶことにした。それは彼女が一番自信を持てるスタイルだったからだ。歌のパフォーマンスもほぼ完璧に仕上がっていた。
いよいよ、市民合唱祭の日がやってきた。体調を崩しているキリュウを除く龍神ズ全員と朱雀寮のメンバー、さらには母親と宝尼メンバーの3人が会場に駆けつけた。幹也には事情を説明し、車椅子席の見やすい場所へ案内を頼んだ。女性メンバーは視界が少し悪かったため、その配慮が重要だった。
幹也は、友紀が恩師の隣にいることに気づき、「この位置はわかりやすいな」と思った。祖母の死を乗り越え、心を込めて夕焼けを歌う友紀。その姿に、初めて彼女の演奏を聞いた黒龍は大粒の涙を流す。オパは黒龍の涙をハンカチで拭き取り、友紀たちの感動的な歌声に心を打たれていた。また、友紀は歌う時の動く癖を克服し、見事なパフォーマンスを披露した。
舞台終了後、皆で友紀の母の根治を祝った。だが、友紀にはこの先、修羅場が待ち受けているとは予想だにしなかったのだった。




