【第4話 病気の再発と別作業】
友紀は、母の病気が少しずつ良くなっていることを信じていた。薬のおかげで明るい日々が戻っていると思っていたのだ。しかし、ある日、母が落ち込んだ表情で帰宅したとき、友紀の心に不安が走った。真っ暗な予感が胸を締め付ける。その日、実家に呼び出されると、母の病状が再発したことを知らされる。
「大変な状況なので、しばらく実家には帰らないでほしい」
その言葉は、友紀の心に冷たく突き刺さった。母が元気でいられないことで、友紀自身もここ半年、仕事の調子を崩し続けていた。そして今、仕事でも「別作業で結果が出せなければ、解雇もあり得る」と脅かされた。チームメイトやトレーナーとの関係も思わしくなく、まるでトリプルパンチを受けたかのように、絶望感が彼女を襲った。
そんな時、友紀はオパに相談することにした。オパは友紀の心の友であり、いつも彼女を支えてくれた。
「その状況を乗り越える道は残っている」とオパは優しく声をかけた。「自分自身の調子を戻さなければ、母を助けることはできない。ちゃんとした道を見つける必要があるんだよ」
オパの言葉を聞いて、友紀は涙が溢れてきた。「本当はこんな自分が嫌だと気づいていたのです」と、彼女は告白した。オパはその心の叫びを受け止めてくれた。
しばらく沈黙が流れた後、オパは真剣な表情で提案した。「病に強い龍神様を味方にするために神社に行き、悪い生き方を改めるべきだろう」
その言葉が、希望をもたらした。彼女はこれが最後のチャンスだと感じた。もう一度素直な自分に戻るために、信じる道を歩み出す覚悟を決めた。
「ありがとう、オパ。私は頑張るよ。母を助けるためにも、まず自分を取り戻すんだ」と友紀は力強く言った。