【第27話 大龍神さまとの面会】
友紀は、アカリューたちとともに叔父と叔母のもとへ向かった。黒龍も同行し、少しずつ龍神たちに馴染み始めていた。
「家は近いの?」と友紀が尋ねると、オパは静かに頷いた。その反応に、友紀はふと疑問を抱いた。オパは叔父夫婦のもとで幸せに暮らしていたはずなのに、なぜ人間界に来てしまったのだろう?
再会の瞬間、オパの目から涙があふれ出た。それは友紀だけでなく、普段は泣かないアカリューやキリュウも目に涙を浮かべていた。家族の愛と絆が、その場にいる全員の心を温かく包み込んでいた。
叔父夫婦に招かれ、昼ごはんを共にした。ところが食事中、友紀の体に異変が起きた。突然、人間の姿から龍の姿へと変わってしまったのだ。驚きを隠せない友紀を見て、叔父が立ち上がった。
「これはいかん。大龍神さまに戻してもらうよう頼んでくる」
そう言うと、叔父は龍神の館へと走り去った。
その間、友紀はオパが人間界に来た経緯を聞いた。空に開いた穴に吸い込まれ、二田の熊野神社に落下したのだという。突然吸い込まれることがどれほど怖かったか、友紀には想像できた。
そんな中、叔母が友紀に微笑みながら言った。
「人間界で友紀に愛情をもって育てられて、共に仲間もできるなんて。ありがとうございます」
その言葉は友紀の心に温かい光を灯した。
「オパの前向きさにいつも助けてもらってます」
友紀は笑顔で返した。
そのとき、使いの者が現れた。
「人間界からお越しの朝長友紀さん。大龍神さまがお呼びです」
使いに導かれ、友紀は龍神の館へと向かった。高い鏡の間に案内されると、白く美しい龍神が現れた。
友紀は大龍神に龍化を解いてもらった。さらに大龍神は「友紀の母は完治できる」と告げた。その言葉に、友紀は安堵の息をついた。
元の服に戻すつもりが制服になってしまったことに、大龍神は「久々に魔法が失敗した」と苦笑いした。しかし、すぐに「群青の制服がよく似合っている」と付け加えた。その瞬間、友紀の心は嬉しさでいっぱいになった。
「これを着れば、安全に龍神の里で過ごすことができるよ」
白の肌着を渡され、友紀がそれを着ると、とてもかっこよく見えた。大龍神が「破れたらまた言うように」と言葉を残し、友紀と龍神たちを人間界へと送り届けた。
友紀は無事に生麦市のアパートに戻った。実際に龍神の里にいたのは半日ほどだった。翌日にはプールに行く予定があり、日常が待っている。心の中にはオパとの思い出、叔父夫婦との温かい交流が深く刻まれていた。




