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掃除戦隊セイソウジャー  作者: yukichi
さよなら二田編
18/121

【第18話 友紀、涙のデビュー前練習】

この日、友紀は日曜日にもかかわらず中学校にいた。デビューまであと1週間という大切な時期だったからだ。彼女の目は真剣で、歌が大好きであることがうかがえた。

一方、オパはハクリューと一緒に宝尼へ行く用事があった。キリュウとスイリュウは、友紀の部屋を掃除しながら「少しでも早く寝られるように」と気を遣っていた。

友紀の頑張りは合唱団「このは」にも伝わっていた。彼女は3曲に挑戦し、難しさにも負けずにしっかりとついていった。仲間たちからの応援も受けながら、友紀はコツコツと努力を重ねていた。

昼休み、友紀はキリュウが作ったお弁当を一人で食べていた。周りは賑やかで、次第にアルトメンバーたちの輪ができてきた。

「美味しそうなお弁当だな」

高橋先生が声をかけると、友紀はドキッとした。彼女は人付き合いが苦手で、学生時代にこのような経験はほとんどなかったからだ。

和やかな雰囲気の中、昼食後、友紀は洗面所で歯を磨いていた。そこへアルトリーダーが声をかけてきた。

「デビューなんだから頑張らなければね!」

そのプレッシャーが友紀を襲った。すると、アルトリーダーは優しく微笑んだ。

「でも、もう十分頑張っているじゃない」

その言葉に、友紀の緊張の糸が切れた。涙がこぼれ落ちた。嬉しさで泣いてしまったのだ。

アカリューが魔法でハンカチを取り出した。友紀が涙を流して戻ってくると、高橋先生はびっくりした様子だった。

周りの仲間たちが「友紀ちゃん」や「チビスケ」と呼び始める中、高橋先生は何も言わず、ただ友紀の涙を静かに受け止めていた。

アルト下リーダーが説明した。

「友紀は認めてもらえて嬉しかったと言っています」

高橋先生は少し考えてから言った。

「じゃあ俺が『はい、そこまで』と言ったら泣き止んでくれる?」

みんなが笑い出した。

そして1分後、高橋先生が「はい、そこまで」と言うと、友紀は約束を守り、涙を拭いて微笑んだ。

「泣かないことが強いとは思わないよ」

高橋先生が励ますと、友紀は徐々に緊張がほぐれ、午後の練習にしっかり取り組むことができた。

練習後、アカリューが声をかけた。

「みんなに認めてもらえてよかったね」

「泣いてしまって申し訳ない」

友紀が謝ると、アカリューは優しく言った。

「感謝の気持ちを込めて、これから歌っていったらいいんじゃない?」

朱雀寮に寄ると、オパとハクリューが友紀に全員分のチケット代を渡した。

「デビュー戦の宣伝をつい忘れていた…」

友紀が気づくと、オパが声をあげた。

「来れる人全員来てください!」

結果、両親を含む合計8人が来てくれることになった。さらに、美しい黒のドレスと銀のチャンキーヒールの靴も用意してもらった。その姿が美しく、周囲から歓声が上がった。

自分のアパートに戻ると、部屋は綺麗に片付けられており、いつでも寝られる状態になっていた。

アカリューは微笑みながら友紀の涙のエピソードを語り、龍神たちも笑顔で聞いていた。友紀は、自分の感謝の気持ちを大切に、これから歌っていく決意を新たにした。

「デビュー、本当に楽しみだな!」

友紀は目を輝かせていた。仲間の支えが何よりも大切だと感じた瞬間だった。

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