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第1話 魔王の目覚め

——————四千年後


「どこだここは...。」


 周りを見渡すと、石の壁にルーン文字が書かれていた


———なになに、魔王エルクここに眠らん?

 

「ああああああ!!」


 俺は、大声をあげながら石の蓋を蹴り飛ばした。


「誰だよ。俺が死んだと勘違いしやがったのは!」


 部屋の中に俺の声だけが響き渡るが、誰も返事がない。

 全裸の俺は石でできた棺桶から抜け出す。

 壁に綺麗に飾ってあった魔王の服と杖を持つ。

 魔王の服に着替え終わると失われたいた魔力が回復し始めるのがわかった。


「これだよこれ」


 魔力の回復は、お風呂に入っているかのように心地よく眠くなってくる


———いかんいかん。勇者パーティーに復讐するまで油断できん!


 石の扉を蹴り飛ばし、棺桶部屋から抜け出す。

 その奥は石壁でできたダンジョンが広がっていた。


———この構造、この壁。もしや俺の魔王城の地下か?

 

 ありえない話だ。四千年の時が立っているのだ。

 壊れてもおかしくない。

 だが、傷一つ床や天井、壁にもなかった。

 

———そうなるとこの先は、あいつがいるのか。


 ダンジョン『魔王城』最下層 魔王の守護者 竜族のファフニール。

 俺の古き友でありプリシラの親友だ。


———プリシラ...。あとで蘇生魔法かけてやるから待っててくれ


「それでね。あの人たらこっちに来るな!て大声で叫んだんだよぉ」


 幻聴なのか、プリシラの声がファフニールの部屋から聞こえてきた。


———こっちに来るなて、プリシラにしか言ってないはずだ。


 考えながら長いダンジョンの通路を歩き続けること数分。

 また声が聞こえてきた。


「魔王様は、なんでプリシラと結婚しないんだ?」

「そんなのあの人が私のことを思ってるからだと思うよ?」

「それは確かに、プリシラて元々私たち竜族と魔族のハーフだもんね」


———あれ? 本当にプリシラか? この話してる喉太い声はファフニールか。


 幻聴はさらに声のボリュームが増していく。

 俺は、幻聴だと思い棺桶の部屋の中にあった古い袋、マジックバックから耳栓を取り出す。

 二つを耳の穴に入れ、音を封じた。


「それでね。あの人ねぇ——————」


 まだ、プリシラの幻聴が聞こえる。

 あいつは死んだんだ。

 四千年前、俺の目の前で...。


 サーチ魔法で、辺りを探索する中、王座の間の前に二つの生命反応があった。

 一つはたぶんファフニールだろう。

 もう一つは、多分俺の部下だそうに違いない。11111111111111111111111111111111——————四千年後


「どこだここは...。」


 周りを見渡すと、石の壁にルーン文字が書かれていた


———なになに、魔王エルクここに眠らん?

 

「ああああああ!!」


 俺は、大声をあげながら石の蓋を蹴り飛ばした。


「誰だよ。俺が死んだと勘違いしやがったのは!」


 部屋の中に俺の声だけが響き渡るが、誰も返事がない。

 全裸の俺は石でできた棺桶から抜け出す。

 壁に綺麗に飾ってあった魔王の服と杖を持つ。

 魔王の服に着替え終わると失われたいた魔力が回復し始めるのがわかった。


「これだよこれ」


 魔力の回復は、お風呂に入っているかのように心地よく眠くなってくる


———いかんいかん。勇者パーティーに復讐するまで油断できん!


 石の扉を蹴り飛ばし、棺桶部屋から抜け出す。

 その奥は石壁でできたダンジョンが広がっていた。


———この構造、この壁。もしや俺の魔王城の地下か?

 

 ありえない話だ。四千年の時が立っているのだ。

 壊れてもおかしくない。

 だが、傷一つ床や天井、壁にもなかった。

 

———そうなるとこの先は、あいつがいるのか。


 ダンジョン『魔王城』最下層 魔王の守護者 竜族のファフニール。

 俺の古き友でありプリシラの親友だ。


———プリシラ...。あとで蘇生魔法かけてやるから待っててくれ


「それでね。あの人たらこっちに来るな!て大声で叫んだんだよぉ」


 幻聴なのか、プリシラの声がファフニールの部屋から聞こえてきた。


———こっちに来るなて、プリシラにしか言ってないはずだ。


 考えながら長いダンジョンの通路を歩き続けること数分。

 また声が聞こえてきた。


「魔王様は、なんでプリシラと結婚しないんだ?」

「そんなのあの人が私のことを思ってるからだと思うよ?」

「それは確かに、プリシラて元々私たち竜族と魔族のハーフだもんね」


———あれ? 本当にプリシラか? この話してる喉太い声はファフニールか。


 幻聴はさらに声のボリュームが増していく。

 俺は、幻聴だと思い棺桶の部屋の中にあった古い袋、マジックバックから耳栓を取り出す。

 二つを耳の穴に入れ、音を封じた。


「それでね。あの人ねぇ——————」


 まだ、プリシラの幻聴が聞こえる。

 あいつは死んだんだ。

 四千年前、俺の目の前で...。


 サーチ魔法で、辺りを探索する中、王座の間の前に二つの生命反応があった。

 一つはたぶんファフニールだろう。

 もう一つは、多分俺の部下だ。

 そうに違いない。


 いつの間にか俺は、宝物庫前にたどり着いていた。

 

———やべ、通り過ぎたか。


 ファフニールがいる場所は、ここから三百メートルほど先にある王座の間の廊下にいつもいる。

 そういえば、ファフニール。4000年前何か探しに行くとか言って帰ってこなかったような...。

 まぁいい。

 俺は、宝物庫の扉を開けた。

 

『認証確認しました。お帰りなさいませ。エルク様』


 宝物庫の管理AIが部屋の四つ角にあるスピーカーから声が聞こえた。


「ああ、ただいま」


『本日は魔王歴四千五百年十月十日 月の日です』


 月の日、その日の曜日を表す。

 ほかには水の日。炎の日。木の日。風の日。闇の日。光の日がある。


『ナニニシマスカ?』


 管理AIが宝物庫の天井から機械仕掛けのアームを二本ぶら下げながら聞いてくる。


「なら、暗黒の指輪とエレメンタルストーンをくれ」


『承知しました』


 ブーブーブー


『エラー発生。エラー発生。』


「やっぱりか...。」


 俺は、天井からぶら下がっているアームを、見つめる。

 

『エラー詳細をホログラムで転送・・・・完了しました』


 俺の目の前にホログラムが現れる。

 アームの魔石の魔力不足と書かれていた。

 すぐに別の魔石を交換しようとしたが、袋の中にない。

 宝物庫の中を探す。


『エルク様。こちらに人が来ます』

「あー悪い。扉閉めておいてくれ」

『はい』


 宝物庫の扉が閉まる音が聞こえた。


「しかし、魔王様はいつ目覚めるのだ?」

「うーん。多分今日かなぁ」

「なんでわかるのだ?」

「なんとなく」

「えー」


 宝物庫の扉越しに二人の声が聞こえた。

 一人は、俺の護衛兼メイドのスフィアだ。

 もう一人は、プリシラの声だった。

 まさかなぁ~。


「あったあった。ほれ」


 俺はアームに小石サイズの魔石を二つ渡した。


『システム再起動。ご迷惑おかけしました。エルク様』

「まぁあるあるだから。さて頼むぞ」

『はい。どうぞ』


 管理AIは頼むぞと言ったとたんすぐ持ってきた。

 暗黒の指輪、闇のエネルギーで魔力を増幅する秘宝だ。

 エレメンタルストーン。魔力の塊。ファフニールのおやつだ。


「ありがとな」

『いえ。システムシャットダウン』


 俺が宝物庫から出ると扉は自動的に閉まった。

 さて、ファフニールの元に向かうとしよう。

 暗黒の指輪で、王座の間の廊下へ転移した。


「我の眠りを妨げるのは誰だ」


 図体がでかいためいつも廊下に転移するとファフニールの背中に転移してしまう。

 邪魔で仕方ない。


「あーわるい。これでも食ってろ」


 俺はファフニールの顔の目の前にエレメンタルストーンを手渡した。


「あれ? 魔王様?」

「なんだよ」

「ま、ま、まおうさまああああああ~」


 ファフニールは、俺を前足で抱きしめ顔に摺り寄せる


———痛い。相変わらずの泣き虫め


「苦しいからもう泣くな。イア」

「あい」


 ファフニールは、ドラゴンの姿から全裸の少女の姿に代わりまた俺に抱き着きまた泣き出した。

 神話時代を生きるドラゴンなのだが、俺の前では泣き虫である。

 イアは、ファフニールは種族名のため俺がつけた真名だ。


「で、入っていいのか?」

「い、いいよ」


 まだ泣いているのかクスンという声が何回も聞こえてくる。


「じゃあ。お邪魔」


 俺は、豪華な装飾がされた巨大な扉を思いっきり押す。

 扉が開き、王座の間が見えてくる。


———懐かしい。


 掃除されれいるのか。四千年前の傷が一切ない。

 俺の血すら残っていなかった。


「おかえりなさい、魔王様」


 俺の前には信じられない光景が広がっていた。

 勇者に殺されたはずの部下たち、避難した者達。

 そして、勇者パーティーの一人に首を取られて死んだはずのプリシラ


「ああ、ただいま」


 俺は、無意識に涙を流していた。

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