表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BIBLE OF THE 13  作者: スクリプチュア
6/14

BIBLE OF THE 13 六日目

―7日前―


昨日の作戦会議で決まったことは…

ビリーとジン。

ジンというのは後で合流する仲間の一人。

私が以前四天王をしていた時に一緒に戦った暗殺者……つまり教会の汚い部分を担う汚れ役だ。



それでも当然ながら、接近戦を得意とする私が切り込み役として前に出ることになった。


薔薇子は、その視力を活かして撃ち漏らしを撃破。


ディシプルとアグネスは孤児院の周りに広域バリアとなった。


「つまり私は孤児院を護れば良いんですね」


昨日居なかったディシプルは納得した様子で頷く。


アグネスは、というと未だ暗い顔をしていた。


私は二階の薔薇子の部屋に足を向けた。


「薔薇子」

「なあにん?シスター」

「敵影は?」

「ちょっと先に二人居るけど、撃っちゃって良いの?」

「いえ、会いましょう」

「どうしたのよいきなり」

「法皇にこちらの存在をアピールするチャンスです」

「ナルホド」


薔薇子は自慢の弓の手入れを始めた。

私も庭に出て来客を待とう。

「待ってくれ、シスター」


「ビリー、何か?」


「一応これを持っておいてくれ」


「聖杖の仕込み刀…物干し竿に使っていた筈ですが」


「ああ、鍛冶屋に頼んで魔力も通せるようにしておいた」


「ありがとうございます」


私は久しぶりの感触の杖を手にして、ビリーを見送った。


30分を過ぎた頃、ようやく二人の影が見えて来た。

法皇指定の修道服だ。それもかなりハイレベルの者しか着用が許されていない正装。


「久しぶりですね、シスター」


「あなたも相変わらず」


「セリア先輩、こんなやつ…」


「黙っていて下さい」

セリアは強引にもう一人の口を遮った。


「唸れ疾風…!」


私は仕込み刀を抜くと、かまいたちの魔法を二人に放った。


「きゃっ」

「あああぁっ」

その衝撃のあと、二人は血まみれになっていた。


「きょうはこれで見逃しますが……

 法皇に言っておいて下さい。”狩るのは私で、狩られるのは貴様”だと」


そう言い残して、私はセリアともう一人に背を向けて、その場を後にした。


「とりあえず…これでこちらの対応は理解されるはず。

そんな事よりもきょうの晩御飯もカレーですかね…作り過ぎましたし…」

などと呟きつつ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ