BIBLE OF THE 13 二日目
―11日前―
「おっはようございまーっす!」
「おはようございます、シスター」
「はい、おはようございます」
ディシプルにアグネス…二人とも、ちゃんと修道服で庭先まで来たようだ。
これから教えるのは、守りの魔法。
私が企てている”ある目的”のために、この年長者たちを抜擢した。
年長者とはいっても、もう18歳であるのだが…。
これが私には好都合だった。
何せ、幼い子にこれは任せきれない。
考えを振り返ると私は
「では、これから広域バリアの魔法について学んで頂きます。
私が幾らか制御して魔法を撃つので、それに耐えてみせて下さい。
もちろん、修道服で来て頂いたのは魔力の一撃を受けても緩和出来る為。
よろしいですか?」
「はーい!」
ディシプルは元気よく返事をするが、それと裏腹に
「はい」
アグネスはどこか状況を分かっているような返事だった。
「失神しないでくださいね。それでは、構え!」
二人は必死に魔法陣を指先で組み立てた。
「聖なる光よ…いけ」
私の掌から放出される光の魔法。
・・・。
案の定、二人とも吹き飛んだ。
「立ちなさい、まだこれからです」
起き上がるや否や、頭をさすりながら、ふくれっ面になる二人。
「今、バリアを張らなかったでしょう!アグネス!!」
「さあ、身に覚えがないことを言わないで下さいまし」
どうやらお互いに文句の言い合いを始めたようだ。
しかし私はそんなことに付き合ってられなかった。
「閃光よ……唸れ」
第二波の光魔法を唱える。
「「護れ光壁!!」」
今回は二人とも間に合ったようだが、少し強力に撃ち過ぎたのか、また吹っ飛んでしまった。
「二人とも、集中しなさい」
私は少しきつめの口調で声にすると、二人とも起き上がって、何故か笑みを浮かべていた。
「ディシプル、二重にしましょう。
このままではシスターに勝てません」
「良い案ですね!一人を守るより二人の力で二重の壁を作る!」
良い傾向だ。普段いがみ合ってる二人にもチームワークが芽生えたらしい。
いや、いがみ合っているからこそか。
「唸れ光刃」
私はまた片手で数枚の光の刃を放出した。
「「護れ我が戦友<ライバル>!!」」
彼女達は光の壁は、二重。三重にも重なって…
見事な結界となって防ぎ切った。
「…良くできましたね。では、これから自由時間で……」
「「いいえ!まだまだこれから!!」」
「…」
どうやら、これは夜まで終わらなさそうだ。
しかし…私の目的はこれで一段階進んだ。
そう思うと口元が歪に上がっていた。




